Microsoft 365に新しく追加された SharePoint エージェント について、機能の概要と活用アイデアをご紹介します。
※本記事の内容は 2025年4月23日時点 の情報です。UIや仕様は将来変更される可能性があります。
前提条件
- ライセンス「Microsoft 365 Copilot」が付与されている
- エージェントの回答は、利用者のSharePoint権限に従います(閲覧できないコンテンツは参照不可)
SharePoint エージェントとは?
SharePoint 内のコンテンツを対象に、質問への回答や要約を行うエージェントです。
これまでご紹介してきた Copilot Studioのエージェントに比べると、設定項目が少なく、すぐ使えるのが特徴です。
できること
(1)SharePoint サイト内のコンテンツに関する情報を取得し、ユーザーをサポートする
(2)カスタマイズしたエージェントの作成
できないこと
- SharePoint 以外のサービス連携
- 直接のコンテンツ作成・ファイル編集や外部アクション実行
(1)既定エージェントでSharePoint内コンテンツをQ&A
特別な設定なしで利用できます。
画面右上の 「エージェントを開く」 から起動し、サイトやドキュメントライブラリ内の内容について自然言語で質問します。
(2)カスタムエージェントで検索対象を絞る
既定エージェントをそのまま使うとサイト全体が対象になり、ノイズが増える場合があります。
対象ライブラリ/フォルダなどに範囲を限定したカスタムエージェントを作成すると、必要情報に素早くたどり着けます。
詳細手順は割愛しますが、Copilot Studioのエージェントより設定項目が少なく、短時間で作成可能です。
Copilot Studioとの違い
| 比較項目 | SharePoint エージェント | Copilot Studio |
|---|---|---|
| 対象範囲 | SharePoint内限定 | 幅広いサービスとの連携が可能 |
| 目的 | 情報収集・要約・テキスト生成が中心 | 外部アクションや 独自フローとも連携可能 |
| 難易度 | 非エンジニアでも扱いやすい | ノーコード/ローコードツールではあるが、多少の知識は必要 |
権限と動作レベル
SharePoint エージェントを利用するには、ライセンス「Microsoft 365 Copilot」が必要です。
利用するSharePoint サイトの権限レベルによって、SharePoint エージェントの実行権限が変わります。
SharePoint エージェントが参照する情報
SharePoint エージェントが回答するにあたって、参照する情報は以下のとおりです。
▼参照される情報
- サイト
- ハブサイト
- ページ
- ファイル
▼参照されない情報
- リスト
- クラシックサイト
ユースケース集
それでは、SharePoint エージェントの活用法4選、ご紹介します!
ユースケース① 資料検索
1つ目はとてもシンプルですが、「資料の検索」です!
先日、ある案件に途中からアサインされた際、必要な情報がどの資料に載っているのか把握できておらず、資料探しに苦戦しました。
このようなケースでは、探したい資料の「名前」がそもそも分からず、どのように検索すればよいか悩むところです。
しかし、SharePoint エージェントなら、自然言語で質問ができるため、
「”アカウント数”の記載がある資料を探して」と質問したところ、一発で目的の資料を見つけることができました。
「そもそもどの資料に載っているのか分からない!」という状況では、非常に便利な機能です。

ユースケース② 資料の比較
2つ目は「資料の比較」です!
例えば、ファイル名の末尾に「_r1」や「_v1」などをつけてバージョン管理をすることがあります。
しかし、資料の中をざっと見ただけでは、どこが更新されたのか分からないケースがあるかと思います。
そんなとき、「ファイルの違いを比較して、異なる点だけ教えて」と質問を投げると、異なる点を回答してくれます!

ユースケース③ コンテンツ作成のサポート
3つ目は「コンテンツ作成のサポート」です!
ChatGPTやCopilotを活用して、ブログの執筆やメルマガの作成を行う方も多いかと思います。
一方、SharePoint エージェントは、既存の資料をもとに新たなコンテンツを作成するサポートをしてくれます!
例えば、弊社で販売しているShareGate Protectという製品について、ブログ記事を作成する際、既に作成済みの製品資料を活用し、記事の執筆をサポートしてもらいました。

ユースケース④ データ分析
最後は「データ分析」です!
Excelに記載された売上データをもとに売上データを集計し、売上の傾向分析などをしてみました。
数字が苦手な方でも、要約された情報が事前にあると見るべきポイントが抑えられて非常に便利です!
また、今回はサンプルデータに非常に簡易的な表を使っているため、集計なども正確に実行されましたが、複雑なデータを使った際は残念ながら、正しい回答を得ることができませんでした。
実際の数値データは複雑な作りであることも多いため、AIが回答できないのも無理はありません。
これからはAIが参照する前提でデータを作るというのも大切になってくるかと思います。

まとめ
SharePoint エージェントは、SharePointに特化した手軽なエージェントとして、サイト内のコンテンツに関する情報取得やカスタマイズしたエージェントの作成を簡単に行えるツールとなっています!
技術的な知識がなくても手軽に利用できるため、幅広いユーザーにとって便利な機能となっています。
ぜひ、SharePoint エージェントを活用していただければと思います!
最後に
テンダでは、「こんなプロジェクトに挑戦したい」「こんなチームで働きたい」「理想のチームを創りたい」と願う仲間を求めています。
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