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言葉だけでAIワークフローができてしまう?GoogleのOpalは実際どうなの?

Last updated at Posted at 2025-10-11

前書き

2025年7月、Googleが開発したワークフロー構築アプリが発表され、興味を持っていましたが、当時は日本からアクセスできず、試すことができませんでした。

しかし、2025年10月7日から日本でも利用可能になったとのことで、早速触ってみました。

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Opalの特徴

Opalの公式説明を見ると、ノーコードで自然言語とビジュアル編集によりAIミニアプリを作成できるツールとされています。

イメージ画像を一見するとAIワークフロー構築ツールのように見えますが、Webアプリ機能も搭載されているため、n8nのようなワークフロー特化サービスとは実はカテゴリが異なります:point_up_tone1:

ダッシュボードに入ると、多数のテンプレートから選択できますが、まずは真っ白な状態から作ってみましょう。

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右上のCreate Newをクリックすると、下記の画面に遷移します。

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音声入力も可能ですが、日本語で話しかけてみたところ、あまり認識してくれず、まだ多言語対応はされていないようです。

そこで、やりたいことを英語にして直接入力してみました。
今回作成するのは、AWSのWhat's Newから最新情報を取得してくれるアプリです。

I want to create an app that schedules and retrieves the latest blog information from this site every day: https://aws.amazon.com/new/

入力してしばらくすると、下記のような画面が表示されました。
右側はWebアプリのプレビュー画面、左側は実際に裏で動作するワークフローです。

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想像していたものとは少し違いますが、実際にAWS What's NewのURLを渡してみます。
RSS feedを使用します。

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実行中にアプリのログはConsoleからリアルタイムで確認することができます。

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最終的なアウトプットはこちらです。
なぜか全く最新の内容ではありませんが、一言で作成できたAIミニアプリがここまでできると考えれば、まあ、十分でしょう。

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Opalワークフローの仕組み

Opalのワークフローは4種類のノードを組み合わせて実装されています。

ここでいうノードとは、ワークフロー内のブロックやステップのようなものです。

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User Input

ユーザーの入力内容を収集するノードです。

実行時にユーザーに入力してもらう内容を、ステップごとに追加できます。
また複数の入力フィールドを設定することも可能です。

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Generate

モデルの推論、もしくはツールを呼び出すステップです。

現在呼び出せるツールは下記の通りです。
このGet AWS News Contentの中身を見てみると、Get Webpageというツールを使ってます。

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また、呼び出せるモデルも複数選択が可能です。テキストモデル以外にも、画像、音声、動画モデルも選択できるため、できることの幅が非常に広そうですね。

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このGenerateノードでできることを一言で言うと、どのモデルに、どんなツールを、どのくらい持たせて、どんな指示で、何をさせるかを定義するノードです。

Output

出力のフォーマットを指定します。
Webページとして表示するか、あるいはGoogleの別サービスと連携して出力するか、Google Docs、Slides、Sheetsなどが選択可能です。

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Assets

アセットはいわば、外部の参照データ、Ragのような使い方ができます、YouTubeもデータとして参照できるのは夢が広がりますね。

現在のボトルネックとなっているのが、フォルダの指定ができない点です、参照データを一個ずつ入れていくのが多少面倒です。

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競合調査で解題解決

少し実戦的なユースケースになります。

競合を調査して何が課題なのかを把握し、自社の強みが記載されたPDFのアセットをセットします。
それを参考にしながら、類似した課題を社内のリソースでどう解決するか検討し、提案用のパワーポイントを作成させます。

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テストする際に、弊社の社名を入れてみました。
出力されたパワーポイントのデザインはイマイチでしたが、内容はまあまあです。

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実際に使用したプロンプトは下記の通りです。

I want to create an app that:

1. Takes competitor company names as input
2. Automatically researches and identifies potential competing companies in the same market
3. Analyzes their challenges, pain points, and market struggles
4. References our internal company assets (recent projects, initiatives, products, and capabilities)
5. Generates strategic proposal ideas that leverage our strengths to address competitor weaknesses
6. Output business proposal presentations including Google Slides in Japanese.

The app should:
- Scrape competitor websites for product information, pricing, and customer reviews
- Identify market gaps and opportunities
- Cross-reference with our internal capabilities
- Generate actionable business proposals with specific recommendations

シェア機能

実際に作成したアプリを公開するには、現在シェア機能しかないようです。
APIとして提供できるわけではないのが残念です。

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最後

AIミニアプリを簡単に作れるのが良くて、APIはまだないですが、Webサービスとしての提供ができそうなので、意外とLINEミニアプリとの相性が良いかもしれません。

また、いろいろな会社からワークフローを作れるサービスが公開されていますが、細かい機能調整をしたい場合、意外と時間がかかります。簡単に作れるのは良いのですが、作った後にしっかりと詰めていかないと価値提供できないので、もう少し細かい制御機能が欲しいところです。

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