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Power BIと連携力:Microsoftの優位性がもたらすBIの革新

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Microsoftは、Gartner®社が発表している「Analytics and Business Intelligence Platforms 部門 のMagic Quadrant™」の2023年版でリーダーのうちの1社として位置付けられています。MicrosoftはBIソフトとして「Power BI」を提供していますが、それがどのように今回の評価に結び付いたのでしょうか。

求められるBIプラットフォーム像

Gartnerは先述のレポート内にて、BIに対する評価基準として全12種の機能を挙げています。そのうち3つは今年のレポートで追加されたものであり、 Gartnerは「これらの新しい機能は、購入者が ABI プラットフォームベンダーに期待する重要な要素の変化を示している」としています。

以下、その3つの機能についてそれぞれ解説します。

データサイエンス統合

業績予測を行う中で機械学習は不可欠なツールの一つとなっています。本来機械学習にはビジネスとは別の高い専門性が要求されていましたが、Auto ML など機械学習を簡略化する機能を取り込むことで、ビジネスアナリストが機械学習によって特定の仮説を検証する、データサイエンティストが可視化の機能を用いるといった領域を横断したデータの活用が注目されています。

メトリクスストア

近年のBIツールは可視化の機能が充実するようになりましたが、それが原因で見栄えのいいグラフを作成するツールのように捉えられるようになり、本来の目的である業績評価が疎かになるという側面も生み出しました。BIが提供する価値を最大化するため、組織が目標を定義し伝達することを明確にすることが必要とされています。

コラボレーション

リモートワーク需要でSlackなど社内のコミュニケーションツールが広がりを見せていますが、それらのツールとBIを組み合わせることで、組織が一体となって意思決定を行う能力を向上させることが可能となります。

Microsoftの戦略・強み

Mircosoftが提供しているBIツールであるPower BIはここ数年で急速な普及を見せています。その背景にはMicrosoft 365での提供開始や、ユーザー単位でライセンスを販売する小規模向けプランの追加といった販売戦略が挙げられていますが、それ以上に重要な点として、前述したようなデータサイエンスやコラボレーションの機能に対応したことによる部門を横断したチーム間の連携BIを超えた外部ツールとの連携を重視した展開が成功したと考えられます。

はじめに、同じくMicrosoftが展開している、Power Apps や Power Automateの「Power シリーズ」同士での連携は強調されており、Appsを利用してダッシュボードの配信がしやすくなり、Automateによって自動更新が可能になる・・・と機能面の拡充が行えます。しかし、Power BIはより広い分野の自社製品との連携ができる製品となっています。

Powerシリーズ以外の連携先としてはまず、こちらも近年で普及した Teams が挙げられます。こちらは Teams のインターフェース上でダッシュボードや「goals」にアクセスすることが可能となり、前述したような組織間でのコラボレーションを容易にすることができるという利点があります。

さらに、Microsoft Azure で展開されている、Azure Synapse AnalyticsやAzure Databricksといったデータ分析サービスにおいては、分析結果をPower BIの機能で可視化を行う他、Azure上のデータベースに接続するなどといった機能が利用でき、データサイエンティストが単独で利用するなど多彩なユースケースに対応しています。

まとめると、Power BIの強みは幅広いサービスを自社で多数展開しているMicrosoftの強みそのものだとも言えるでしょう。

まとめ

このように、Power BI は現在最も注目度が高まっているBIサービスだということが言えそうです。同時に、それらと連携するサービス(「Power Apps」や「Azure Synapse Analytics」)に対しても同様に注目され、これらをいかにして組み合わせ最大限のパフォーマンスを引き出せるかが今後Power BIを活用する上で重要になるのではないでしょうか。

最後に、弊社ではMicrosoftより分析分野においてAdvanced Specializationの認定を頂いており、特に Microsoft Azure 上で展開されている、Azure Synapse Analytics や Azure Databricks といった機械学習サービスとPower BIを連携させた分析システムの構築実績がありますので、今後導入を考えているという方はぜひともご相談いただければと思います。

Source: Gartner, Magic Quadrant for Analytics and Business Intelligence Platforms, Kurt Schelegel et al., 5 April 2023

Gartnerは、Gartnerリサーチの発行物に掲載された特定のベンダー、製品またはサービスを推奨するものではありません。また、最高のレーティング又はその他の評価を得たベンダーのみを選択するようにテクノロジーユーザーに助言するものではありません。Gartnerリサーチの発行物は、Gartnerリサーチの見解を表したものであり、事実を表現したものではありません。Gartnerは、明示または黙示を問わず、本リサーチの商品性や特定目的への適合性を含め、一切の責任を負うものではありません。GARTNER, MAGIC QUADRANTは、Gartner Inc.または関連会社の米国およびその他の国における登録商標およびサービスマークであり、同社の許可に基づいて使用しています。All rights reserved.

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