はじめに
Steamのゲームには自分でDedicated Serverを立てられるものが多くあります。
半年前位にTerrariaをGoogleCloudでホスティングして建てた時のことを思い出して執筆・・・
昨今の情報漏洩を見るに、あんまりいろんなレンタルサーバーに手を出さずに、少し自己防衛できる余地のあるクラウド使いつつ運用とかどうだろうと考えた次第。
Google CloudのCompute Engineとか、使い慣れているサービスを使う方がコスパは悪いけど色々よかったりするのでは?と思ったので、ゲームの重さをざっくり3段階に分けて、ゲーム向けVPSと比較してみました。
今回は以下の条件で検討。
- 接続人数は最大10人程度
- 基本的に東京リージョンを利用
- 遊ばない時間はCompute Engineを停止
- 長期契約割引やキャンペーンは考慮しない
- 為替は1ドル=150円で概算
厳密なベンチマークではなく、趣味のゲームサーバーをどこに立てるか判断するための目安です。
※為替は変わるので、クラウド側のコスト試算は変動しまくる点には注意。
ゲームを3段階に分ける
今回はざっくり自身が持っているゲームから、負荷見込みで以下の3パターンで考えます。
| 区分 | ゲーム例 | 想定メモリ | Compute Engine |
|---|---|---|---|
| 軽量 | Terraria / Factorio / Core Keeper | 4GB | e2-medium |
| 中量 | ARK(vanilla) / Valheim | 8GB | e2-standard-2 |
| 重量 | Palworld | 16GB | e2-standard-4 |
今回Mod等は考慮してません。
大体、8GBをスタート地点として、重い構成なら16GBを考えるくらいで引いています。
Google Cloud側の構成
構成は非常にシンプルです。Compute EngineへLinuxを入れて、SteamCMDなどから持ってきたDedicated Serverをインストールする。これだけ。
スケジューラーのコントロールが効きやすいので、遊んでいない時間はVMを停止できるのも良い点ですかね。VPSだとものによりますが、つけっぱなしでも値段変わらなかったりしますので。
Compute Engineの料金
2026年10月時点のE2料金では、
| Machine Type | vCPU | Memory | 料金 |
|---|---|---|---|
| e2-medium | 2 shared vCPU | 4GB | 約$0.0335/h |
| e2-standard-2 | 2 vCPU | 8GB | 約$0.0670/h |
| e2-standard-4 | 4 vCPU | 16GB | 約$0.1340/h |
1ドル150円で単純換算すると、
- 軽量 :約5円/h
- 中量 :約10円/h
- 重量 :約20円/h
です。この時点で雰囲気高そう。今回は比較をシンプルにするため、
- 軽量:50GB Disk
- 中量・重量:100GB Disk
- 月50GiB程度の通信
を仮定して固定費をざっくり、
- 軽量:約1,200円/月
- 中量:約1,500円/月
- 重量:約1,500円/月
とします。
比較対象:ゲーム向けVPS
比較対象として、前使っていたXServer VPS for Gameの1か月契約を参考に考えます。
2026年10月時点では、ざっくり以下の通り
| Memory | 月額 |
|---|---|
| 4GB | 2,640円 |
| 8GB | 5,280円 |
| 16GB | 11,770円 |
XServerでは4GB Planを5~10人向け、ARKは8GB以上、Palworldなどは16GB以上を推奨しています。今回の3分類とも比較しやすい料金体系です。ちなみに、VPSは長期契約すればするほど月額料金が下がっていくので、上記はあくまで最もコスパが悪いパターンとして見てみて下さい。
実際に比べてみる
軽量(Terrariaとか)
想定構成:
- e2-medium
- 4GB Memory
概算料金:
約1,200円 + 約5.8円 × 稼働時間
| 月間稼働 | Google Cloud | VPS |
|---|---|---|
| 40時間 | 約1,430円 | 2,640円 |
| 100時間 | 約1,780円 | 2,640円 |
| 300時間 | 約2,930円 | 2,640円 |
| 730時間 | 約5,420円 | 2,640円 |
損益分岐は月250時間前後あたり。週末や夜だけ遊ぶならGoogle Cloudも十分選択肢になりえるし、初回利用のバウチャーで初動は賄えそうな範囲です。(GoogleCloudは、90日間・300ドル相当の無料クレジットが新設時にはついてます)
常時開放するならVPSの方が絶対安価。
中量(ARKとか)
想定構成:
- e2-standard-2
- 2 vCPU
- 8GB Memory
概算料金:
約1,500円 + 約10.8円 × 稼働時間
| 月間稼働 | Google Cloud | VPS |
|---|---|---|
| 40時間 | 約1,930円 | 5,280円 |
| 100時間 | 約2,580円 | 5,280円 |
| 300時間 | 約4,740円 | 5,280円 |
| 730時間 | 約9,390円 | 5,280円 |
損益分岐は月350時間前後でした
毎晩数時間だけ遊ぶとか、週末中心だとよさそうか・・・?
重量(Palworldとか)
Palworldはレンタルサーバーに立てて遊んでましたが結構スペック食うので金食い虫でした・・・
想定構成:
- e2-standard-4
- 4 vCPU
- 16GB Memory
概算料金:
約1,500円 + 約20.9円 × 稼働時間
| 月間稼働 | Google Cloud | VPS |
|---|---|---|
| 40時間 | 約2,330円 | 11,770円 |
| 100時間 | 約3,590円 | 11,770円 |
| 300時間 | 約7,760円 | 11,770円 |
| 730時間 | 約16,720円 | 11,770円 |
損益分岐は月500時間弱になります。重量級になるほどVPS料金も高くなるため、Cloudの使い方が効いてくるかも・・・?
余談ですが、昔Palworldのサーバーを建てた時は、スワップメモリを使って8GB(中量級)くらいのスペックで運用してましたので、大体月5,000円弱くらいで運用してました。ちゃんとしたやつ借りるとめちゃ高いので・・・
まとめ
結果はこんな感じでした
| 区分 | 例 | GCP構成 | VPS月額 | GCPが有利な目安 |
|---|---|---|---|---|
| 軽量 | Terraria | 4GB | 2,640円 | ~約250h/月 |
| 中量 | ARK / Valheim | 8GB | 5,280円 | ~約350h/月 |
| 重量 | Palworld | 16GB | 11,770円 | ~約500h/月 |
重量級ほど「必要なときだけCloud」という使い方が成立しやすそう。
VPSもいろんな料金形態があるので一概には言えませんが・・・
純粋な安さや導入障壁の低さならVPSを絶対選ぶべきです。ゲーム用のテンプレートがあって、NW設定周りも勝手にやってくれるので楽です。
Google Cloudではサーバーの選定やNW設定などは少なからず発生するので・・・
余談:無料クレジット
文中でも少し触れましたが、Google Cloudの新規ユーザーには、90日間有効な$300の無料クレジットがあります。(今もあるはず)
Cloudをちょっと触って勉強してみたい人なら、無料クレジットの範疇でまずゲーム用のサーバ立てて運用してみるとかやってみるとGoogle Cloudとかを触るきっかけになるかもなと思いました。