概要
TACO(Tokyo Agile Community)に本日初めて参加しました。イベントURL
印象に残ったこと、僕が思ったことを書きます。
新井さんの話: Scrum Master 2.0
すごくエモい話で勇気をいただけました。
より良い開発を見つけ出そうとしている。
これはアジャイルマニフェストの中の一文です。
最初に思ったのは**「こんなところに注目する人がいるのか!?」**ということ。
英語だと*"We are uncovering better ways of developing software"*
この文は意識していなかったのですが、「熟練の開発者でも良い開発手法を発見できたわけではない、銀の弾丸はないのだ。」ということを言っているのだと感じ取りました。
スクラムマスターの本質
スクラムマスターはサーバントリーダーである。
サーバントリーダーの行動例として、自分がやるというより、良いことをした人を褒めたり、少し生活を豊かにするルール作りをしたりする、というような話を聞きイメージが湧きました。
自分がScrum Masterをやっていて一番難しいのは口を出さないことや自分がやらないことかもしれないです。
キャリア・アンカー
発表を聞いていて読みたくなった本。キャリアについての本だそうです。
この本の中で、新井さんは「SV: 奉仕・社会貢献」の部分が昔も今も一位だったとのこと。
「社会に本当に貢献できていると感じられるときにこそ、キャリアがうまくいきそうだと感じる」
僕もこの傾向が強い方ですが、何位くらいなのでしょうか。
新井さんはすごく優しい方のように思いました。また、あまり人を嫌いにならないということもおっしゃってましたが、僕は割と人の好き嫌いがある方なので、見習いたいです。
空白を埋める
僕もこういう感じの考え方が多いです。
あそこが空いてるし、気になるからやろうという感じです。
適応課題と技術的問題
複数の人や部署とか変わるとどっちも正しいが対立が起きることがある。
開発をしていると、ビジネス側の判断に対してもっとこうすればいいのにとか思うことがあったり。
また、新しく開発チームに入ってきた人が、このチームこんなこともしていないのかと思うこともあるような気がしますが、互いに事情があるというのは常に考える必要があると思います。
僕もどの人にも事情があるのだというのは意識したいです。
稲野さんの話: チームや組織が変革するためのポイント
Agileの落とし穴が明確に示されていたスライドでした。
SCRUMMASTER THE BOOK 楽しみです。
DXとアジャイル
DXという言葉の定義をアジャイルマニフェストと比較すると似ている部分が多いという話。
DXというのはアジャイルと似ていて、やることが目的になると失敗するというのも共通だなと思います。
Do agileではなくBe agileですね。
つまり、Do Digital Transformationではなく、Be Digital Transformerということです。
デジタルトランスフォーマーは響きがいいですね。
アジャイルコーチについて
アジャイルコーチには、先生だったり、変革を牽引したり、成果を約束するという誤解があるけど、実際にやる人を支援する仕事ですよという話です。
どうしても結局何するのというのはわからない部分はありますが、誤解を修正してもらうことで、役割をクリアにイメージできました。
コーチが重要だと思っていること
以下が言われていました。
- プロセスを上手にこなせるようになっているか?
- プロダクトが成功に近づけているか?
- アジャイルな価値観、マインドセットがチームや組織に定着しているか?
- いかに早く上記を満たして自分がクビになれるか
印象的だったので一つ一つコメントします。
プロセスを上手にこなせるようになっているか?
プロセスと聞くと、アジャイルマニフェストの*「プロセスやツールよりも個人と対話を」*という言葉を思い出してしまいます。
でもやっぱりプロセスのマスタリーも大事ですね。
Scrumというものをもっとマスターできるように頑張ります。
プロダクトが成功に近づけているか?
タスクをひたすらこなしたりしていると時々忘れてしまいます、チームの行動がプロダクトの成功につながっているかという視点は大切にしたいです。
アジャイルな価値観、マインドセットがチームや組織に定着しているか?
アジャイルな価値観、マインドセットとはなんだろうという疑問が湧きました。
僕が今パッと思いついたのは
- 経験的プロセス制御(Empirical Process Control)
- 顧客中心(Customer Centric)
- 少なくすることでもっと多く(More with Less)
実はLeSSの原則で自分の好きなものが思いついただけです。
いかに早く上記を満たして自分がクビになれるか
これはよく考えます。
Scrum Masterとして、自分がいなくても主体性や継続的に改善できるようなチームが理想だと感じています。
アジャイルやスクラムの落とし穴
失敗例が多く示されていました。
やはりDo Agileは何度聞いても自分がなっていないか不安になります。
ムダの排除
もっとも印象的だったのはムダの排除のところです。
開発にとって重要なリファクタリングなどもビジネス側にとってはムダに思えたり、ペアプロやモブプロも非効率的に思えるということがよくあると思います。
つまり、人によってムダと感じるものが違うため、対立が起きる。それはあるあるだなと思いました。
他
質問コーナーもすごく参考になりました。
アジャイルコーチに大事なこと
- 世の中には自分の知らないアジャイルやスクラム、思いもよらない人がいっぱいいることを忘れない。多様性を大事にする。
多様性にいらっとしちゃうと辛い。 - 人の成長やチームの成長を面白いと思うこと。
共通認識を育むには
基本は話すこと。Just talk.
最後に
久しぶりにScrumの話を聞かせていただき、大変参考になるとともに勇気をいただきました。
ありがとうございました。