「DNS」という言葉を聞いたことはあっても、よく分からない…という人は多いのではないでしょうか。
実はDNSは、私たちが普段インターネットを使うときに必ず関わっている、とても大事な仕組みです。
この記事では、DNSとは何か、そしてどのように働いているのかを初心者向けにわかりやすく解説します。
1. 前提条件
1.1. IPアドレスとは
インターネットにつながるすべてのコンピュータやスマホ、サーバーには、IPアドレスと呼ばれる番号が必ず割り当てられています。これは、インターネット上で通信相手を識別するための「住所」のようなものです。
より詳しい解説は、以下の記事も参考にしてみてください。
1.2. ドメインとは
ドメインとは、インターネット上で特定のサイトを見つけるために使われる名前のことです。
例えば、
- Google → google.com
- Amazon → amazon.co.jp
- YouTube → youtube.com
より詳しい解説は、以下の記事も参考にしてみてください。
2.インターネットはどうやってサーバーを見つけている?
私たちがインターネットでWebサイトを開くとき、実際には世界のどこかにあるサーバーにアクセスしています。
そのためには「サーバーの住所」であるIPアドレスを知る必要があります。
しかし、私たちが入力するのは「google.com」や「amazon.co.jp」といったドメインです。
では、どうやってパソコンはドメインからサーバーを見つけているのでしょうか?
その答えがDNS(Domain Name System)です。
DNSは、ドメイン名を調べて対応するIPアドレスを返してくれる仕組みで、インターネットの世界でサーバーを見つけるための「案内役」となっています。
3.ドメインがIPアドレスに変わるまでの流れ
では、実際に「youtube.com」のようなドメインが、どうやってIPアドレスに変わるのでしょうか?
その流れを簡単に見ていきましょう。
- ユーザーがドメインを入力
パソコンに「youtube.com」を入力 - パソコンがDNSに問い合わせ
「youtube.comのIPアドレスを教えて!」と外部のDNSに質問する - DNSが調べる
DNSは「ドメインとIPアドレスの対応表」を確認し、正しいIPアドレスを見つける - DNSが答えを返す
DNSは「youtube.comのIPは10.10.10.10/32ですよ」とパソコンに返す - パソコンがサーバーへアクセス
返ってきたIPアドレスを使って、YouTubeのサーバーと通信を始める
4.自分のパソコンの役割とDNSの役割
ここまでの流れを整理すると、自分のパソコンとDNSにはそれぞれ役割があります。
- パソコンの役割
- 入力されたドメインをDNSに伝え、返ってきたIPアドレスを使ってサーバーと通信する
- DNSの役割
- ドメインとIPアドレスの対応表を管理し、パソコンからの質問に答える
👉 簡単に言えば、パソコンは「質問者」・DNSは「答える人」です。
5.DNSはどこにある?
DNSの処理を行うのはDNSサーバーという専用のサーバーです。
このサーバーは、自宅やパソコンの中にあるわけではなく、通常はインターネット回線を提供している会社が用意しています。
たとえば、自宅でauひかりを契約しているなら、その会社のDNSサーバーを利用しています。
6.まとめ
インターネットではIPアドレスが必要ですが、私たちはドメインを入力します。
そのドメインに紐つくIPアドレスを教えてくれるのがDNSです。
DNSのおかげで、私たちは「google.com」と入力するだけで正しいサーバーにたどり着けます。