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Qレプリケーション・チュートリアル ASNCLP版(2)~MQのセットアップ~

Last updated at Posted at 2023-03-30

これは、Qレプリケーション・チュートリアル ASNCLP版の2番目の記事です。
前の記事(1) | 次の記事(3)
(1) | (2) | (3) | (4) | (5)

:four_leaf_clover: モジュール.1 :four_leaf_clover:
 MQ のセットアップ

参照元: モジュール 1: MQ のセットアップ - IBM Documentation

Qレプリケーションに必要なMQオブジェクトの種類は以下の図の通りです。
MQobjects.png

:shamrock: 作成するオブジェクトの名前 :shamrock:

基本的にはチュートリアルでのネーミングに従いますが、チュートリアルでは一部異なるリソースに同じ名前が使われている箇所があり、どちらを意味するのか分かりにくいため、そこはあえて変更しています。
またチュートリアルでは作成していないのですが、のちに必要になるリスナーも先に定義しておくことにします。

ソース(Qキャプチャー)側
・キューマネージャー:SRC_QM
・再始動キュー:RESTARTQ
・管理キュー:ADMINQ
・リモート送信キュー:SENDQ
・トランスミッション(伝送)キュー:TGT_QM.XQ :point_left: TGT_QM を変更
・送信チャネル:SRC_QM.TO.TGT_QM
・受信チャネル:TGT_QM.TO.SRC_QM
・リスナー:SRC_QM.LSTR :point_left: 追加

ターゲット(Qアプライ)側
キューマネージャー:TGT_QM
受信キュー:RECVQ
リモート管理キュー:RMT_ADMINQ :point_left: ADMINQ を変更
トランスミッション(伝送)キュー:SRC_QM.XQ :point_left: SRC_QM を変更
スピル(モデル)キュー:IBMQREP.SPILL.MODELQ
送信チャネル:TGT_QM.TO.SRC_QM
受信チャネル:SRC_QM.TO.TGT_QM
リスナー:TGT_QM.LSTR :point_left: 追加

MQobjects_name.png

:shamrock: レッスン 1.1 :shamrock:
ソースおよびターゲットのキュー・マネージャーの作成

参照元: レッスン 1.1: ソースおよびターゲットのキュー・マネージャーの作成 - IBM Documentation

ソース側とターゲット側のキューマネージャーを作成します。
ここはチュートリアル同様、1つずつキューマネージャーを作成して開始します。
なお、以降ではMQの制御コマンドを実行しますので、ご使用のユーザーIDがmqm グループのメンバーである(MQの管理者権限を持っている)必要があります。
またAIX,Linuxの場合はPATHや、Qレプリケーションの起動にはLD_LIBRARY_PATHなどの設定も必要になります。
参考:
制御コマンドを使用した IBM MQ の管理 - IBM Documentation
IBM MQ ライブラリーのロード - IBM Documentation

1.ソース・キュー・マネージャー(SRC_QM)を作成します。

crtmqm SRC_QM
1. SRC_QM作成 結果例
IBM MQ キュー・マネージャーが作成されました。
ディレクトリー 'C:\ProgramData\IBM\MQ\qmgrs\SRC_QM' が作成されました。
キュー・マネージャーはインストール済み環境 'Installation1' に関連付けられています。
キュー・マネージャー 'SRC_QM' のデフォルト・オブジェクトを作成または置換しています。
デフォルト・オブジェクトの統計 : 作成 86、置換 0、失敗 0
設定を完了中です。
設定が完了しました。

2.ターゲット・キュー・マネージャー(TGT_QM)を作成します。

crtmqm TGT_QM
2. TGT_QM作成 結果例
IBM MQ キュー・マネージャーが作成されました。
ディレクトリー 'C:\ProgramData\IBM\MQ\qmgrs\TGT_QM' が作成されました。
キュー・マネージャーはインストール済み環境 'Installation1' に関連付けられています。
キュー・マネージャー 'TGT_QM' のデフォルト・オブジェクトを作成または置換しています。
デフォルト・オブジェクトの統計 : 作成 86、置換 0、失敗 0
設定を完了中です。
設定が完了しました。

3.ソース・キュー・マネージャー(SRC_QM)を開始します。

strmqm SRC_QM
3. SRC_QM開始 結果例
IBM MQ キュー・マネージャー 'SRC_QM' を開始しています。
キュー・マネージャーはインストール済み環境 'Installation1' に関連付けられています。
ログのやり直しフェーズ中に、キュー・マネージャー 'SRC_QM' で 5 ログ・レコードがアクセスされました。
キュー・マネージャー 'SRC_QM' のログのやり直しが完了しました。
キュー・マネージャー 'SRC_QM' のトランザクション・マネージャーの状態が回復されました。
IBM MQ キュー・マネージャー 'SRC_QM' が V9.0.0.0 を使用して開始されました。

4.ターゲット・キュー・マネージャー(TGT_QM)を開始します。

strmqm TGT_QM
4. TGT_QM開始 結果例
IBM MQ キュー・マネージャー 'TGT_QM' を開始しています。
キュー・マネージャーはインストール済み環境 'Installation1' に関連付けられています。
ログのやり直しフェーズ中に、キュー・マネージャー 'TGT_QM' で 5 ログ・レコードがアクセスされました。
キュー・マネージャー 'TGT_QM' のログのやり直しが完了しました。
キュー・マネージャー 'TGT_QM' のトランザクション・マネージャーの状態が回復されました。
IBM MQ キュー・マネージャー 'TGT_QM' が V9.0.0.0 を使用して開始されました。

:shamrock: レッスン 1.2~1.4および1.5の一部 :shamrock:
 MQオブジェクトの作成

参照元:
レッスン 1.2: ソース・キューの作成 - IBM Documentation
レッスン 1.3: ターゲット・キューの作成 - IBM Documentation
レッスン 1.4: MQ チャネルの作成 - IBM Documentation
レッスン 1.5: MQ チャネルおよびリスナーの開始 - IBM Documentation

次は、
・レッスン 1.2: ソース・キューの作成
・レッスン 1.3: ターゲット・キューの作成
・レッスン 1.4: MQ チャネルの作成
の作業をまとめて行ってしまいます。
また
・レッスン 1.5: MQ チャネルおよびリスナーの開始
で、リスナーを起動する手順がありますが、ここではキュー・マネージャーの起動と共にリスナーも起動するように、事前に定義してしまいます。

1.ソース側のMQオブジェクトの定義ステートメントの作成
ソース側のSRC_QMに必要なキューとチャネル、およびリスナーの定義を行うコマンドをファイルに記載します。

● 先頭が*で始まる行はコメントになります。
● MQSCコマンドは1行1コマンドですが、1行が長くなる場合は + 行末に記載して改行できます。
● RESTARTQに関するMAXDEPTH(1)の指定はチュートリアルでは記載されていませんが、この指定がないとQキャプチャー起動時にワーニングが出るので、敢えて追加しています。
● 送信チャネルの定義に指定するIP_address とportについては、レッスン 1.4: MQ チャネルの作成の参照元を参考に決定し、以下の サンプルを修正してください。なお、実行例ではIP_addressはlocalhost、リスナー用のportはチュートリアルと同様SRC_QM側は1451、TGT_QM側は1450としています。
送信チャネル定義で指定するportは相手側のリスナーポートの番号になるので、間違えないようにします。
・SRC_QMからTGT_QMへの送信チャネルで指定するportは、TGT_QMのリスナーポート番号の1450
・TGT_QMからSRC_QMへの送信チャネルで指定するportは、SRC_QMのリスナーポート番号の1451
となります。
● ここではキュー・マネージャーの起動時にリスナーも自動起動するようにCONTROL(QMGR)を指定しています。

お好きなエディターで、以下の内容のdef.SRC_QM.objects.txtを作成してください。

def.SRC_QM.objects.txt
*** DEFINE SRC_QM OBJECTS ***

*管理キュー
DEFINE QLOCAL ('ADMINQ') DEFPSIST(YES)
*再始動キュー
DEFINE QLOCAL ('RESTARTQ') MAXDEPTH(1) DEFPSIST(YES)
*ソース・トランスミッションキュー
DEFINE QLOCAL('TGT_QM.XQ') USAGE(XMITQ) DEFPSIST(YES)
*リモート送信キュー
DEFINE QREMOTE('SENDQ') RNAME('RECVQ') +
RQMNAME('TGT_QM') XMITQ('TGT_QM.XQ') DEFPSIST(YES)
*送信チャネル
DEFINE CHL ('SRC_QM.TO.TGT_QM') CHLTYPE(SDR) TRPTYPE(TCP) +
CONNAME ('IP_address(1450)') XMITQ('TGT_QM.XQ') DISCINT(0)
*受信チャネル
DEFINE CHL ('TGT_QM.TO.SRC_QM') CHLTYPE(RCVR) TRPTYPE(TCP)

*リスナー
DEFINE LISTENER ('SRC_QM.LSTR') TRPTYPE(TCP) PORT(1451) CONTROL(QMGR)

どこかのコマンドがエラーになった場合に再実行しやすいように、最初に以下のDELETEを入れておくと便利です。最初に実行した場合はそこがエラーになりますが、DEFINEでのエラー箇所を修正したり定義内容を変更し再作成したい場合など、正常終了した箇所も含めてやり直しがしやすいです。

DELETE QLOCAL ('ADMINQ')
DELETE QLOCAL ('RESTARTQ')
DELETE QLOCAL ('TGT_QM.XQ')
DELETE QREMOTE ('SENDQ')
DELETE CHANNEL('SRC_QM.TO.TGT_QM')
DELETE CHANNEL('TGT_QM.TO.SRC_QM')
DELETE LISTENER('SRC_QM.LSTR')

2.ターゲット側のMQオブジェクトの定義ステートメントの作成
次に、ターゲット側のTGT_QMに必要なキューとチャネルの定義を行うコマンドをファイルに記載します。
お好きなエディターで、以下の内容のdef.TGT_QM.objects.txtを作成してください。

def.TGT_QM.objects.txt
*** DEFINE TGT_QM OBJECTS ***

*受信キュー
DEFINE QLOCAL('RECVQ') DEFPSIST(YES)
*ターゲット・トランスミッションキュー
DEFINE QLOCAL('SRC_QM.XQ') USAGE(XMITQ) DEFPSIST(YES)
*リモート管理キュー
DEFINE QREMOTE('RMT_ADMINQ') RNAME('ADMINQ') +
RQMNAME('SRC_QM') XMITQ('SRC_QM.XQ') DEFPSIST(YES)
*スピル(モデル)キュー
DEFINE QMODEL('IBMQREP.SPILL.MODELQ') +
MSGDLVSQ(FIFO) DEFTYPE(PERMDYN)
*送信チャネル
DEFINE CHL ('TGT_QM.TO.SRC_QM') CHLTYPE(SDR) TRPTYPE(TCP) +
CONNAME('IP_address(1451)') XMITQ('SRC_QM.XQ') DISCINT(0)
*受信チャネル
DEFINE CHL ('SRC_QM.TO.TGT_QM') CHLTYPE(RCVR) TRPTYPE(TCP)

*リスナー
DEFINE LISTENER ('TGT_QM.LSTR') TRPTYPE(TCP) PORT(1450) CONTROL(QMGR)

こちらも最初にDELETEを入れておく場合は、以下を記載してください。

DELETE QLOCAL ('RECVQ')
DELETE QLOCAL ('SRC_QM.XQ')
DELETE QREMOTE ('RMT_ADMINQ')
DELETE QMODEL ('IBMQREP.SPILL.MODELQ')
DELETE CHANNEL('TGT_QM.TO.SRC_QM')
DELETE CHANNEL('SRC_QM.TO.TGT_QM')
DELETE LISTENER('TGT_QM.LSTR')

3.ソース(SRC_QM)側MQオブジェクトの作成
前のステップでSRC_QMとTGT_QMを開始させていますが、もし停止している場合は再度起動してください。

キュー・マネージャーの状態はdspmqコマンドで確認できます。
dspmq
QMNAME(SRC_QM) STATUS(実行中)
QMNAME(TGT_QM) STATUS(実行中)

ファイルに記述したMQSCコマンドをまとめて実行する場合は、以下のように "<" のリダイレクトを利用します。

runmqsc SRC_QM < def.SRC_QM.objects.txt

DELETEが入っている場合1度目はエラーになるので、DELETEも含め正常終了することを確認するため、2回実行します。

3. SRC_QM MQオブジェクトの作成 結例(最初にDELETE文を入れた、2回目の実行結果)
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー SRC_QM に対して MQSC を始動中です。

       : *** DEFINE SRC_QM OBJECTS ***
       :
     1 : DELETE QLOCAL ('ADMINQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
     2 : DELETE QLOCAL ('RESTARTQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
     3 : DELETE QLOCAL ('TGT_QM.XQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
     4 : DELETE QREMOTE ('SENDQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
     5 : DELETE CHANNEL('SRC_QM.TO.TGT_QM')
AMQ8015: IBM MQ チャネルが削除されました。
     6 : DELETE CHANNEL('TGT_QM.TO.SRC_QM')
AMQ8015: IBM MQ チャネルが削除されました。
     7 : DELETE LISTENER('SRC_QM.LSTR')
AMQ8628: IBM MQ リスナー・オブジェクトが削除されました。
       :
       :
       : *管理キュー
     8 : DEFINE QLOCAL ('ADMINQ') DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
       : *再始動キュー
     9 : DEFINE QLOCAL ('RESTARTQ') MAXDEPTH(1) DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
       : *ソース・トランスミッションキュー
    10 : DEFINE QLOCAL('TGT_QM.XQ') USAGE(XMITQ) DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
       : *リモート送信キュー
    11 : DEFINE QREMOTE('SENDQ') RNAME('RECVQ') RQMNAME('TGT_QM') XMITQ('TGT_QM.XQ') DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
       : *送信チャネル
    12 : DEFINE CHL ('SRC_QM.TO.TGT_QM') CHLTYPE(SDR) TRPTYPE(TCP) CONNAME ('localhost(1450)') XMITQ('TGT_QM.XQ') DISCINT(0)
AMQ8014: IBM MQ チャネルが作成されました。
       : *受信チャネル
    13 : DEFINE CHL ('TGT_QM.TO.SRC_QM') CHLTYPE(RCVR) TRPTYPE(TCP)
AMQ8014: IBM MQ チャネルが作成されました。
       :
       : *リスナー
    14 : DEFINE LISTENER ('SRC_QM.LSTR') TRPTYPE(TCP) PORT(1451) CONTROL(QMGR)
AMQ8626: IBM MQ リスナーが作成されました。
14 MQSC コマンドが読み取られました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。

DELETE文が入っている場合、1回目のDELETEでのエラーは無視して良いです。
その他の箇所にエラーがある場合は原因を見つけて修正してください。
「構文エラーがあるコマンドはありません。」
「有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。」が出ればOKです。

4. ターゲット(TGT_QM側)オブジェクトの作成

runmqsc TGT_QM < def.TGT_QM.objects.txt
4. TGT_QM MQオブジェクトの作成 結例(最初にDELETE文を入れた、2回目の実行結果)
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー TGT_QM に対して MQSC を始動中です。

       : *** DEFINE TGT_QM OBJECTS ***
       :
     1 : DELETE QLOCAL ('RECVQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
     2 : DELETE QLOCAL ('SRC_QM.XQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
     3 : DELETE QREMOTE ('RMT_ADMINQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
     4 : DELETE QMODEL('IBMQREP.SPILL.MODELQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
     5 : DELETE CHANNEL('TGT_QM.TO.SRC_QM')
AMQ8015: IBM MQ チャネルが削除されました。
     6 : DELETE CHANNEL('SRC_QM.TO.TGT_QM')
AMQ8015: IBM MQ チャネルが削除されました。
     7 : DELETE LISTENER('TGT_QM.LSTR')
AMQ8628: IBM MQ リスナー・オブジェクトが削除されました。
       :
       : *受信キュー
     8 : DEFINE QLOCAL('RECVQ') DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
       : *ターゲット・トランスミッションキュー
     9 : DEFINE QLOCAL('SRC_QM.XQ') USAGE(XMITQ) DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
       : *リモート管理キュー
    10 : DEFINE QREMOTE('RMT_ADMINQ') RNAME('ADMINQ') RQMNAME('SRC_QM') XMITQ('SRC_QM.XQ') DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
       : *スピル(モデル)キュー
    11 : DEFINE QMODEL('IBMQREP.SPILL.MODELQ') MSGDLVSQ(FIFO) DEFTYPE(PERMDYN)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
       : *送信チャネル
    12 : DEFINE CHL ('TGT_QM.TO.SRC_QM') CHLTYPE(SDR) TRPTYPE(TCP) CONNAME('localhost(1451)') XMITQ('SRC_QM.XQ') DISCINT(0)
AMQ8014: IBM MQ チャネルが作成されました。
       : *受信チャネル
    13 : DEFINE CHL ('SRC_QM.TO.TGT_QM') CHLTYPE(RCVR) TRPTYPE(TCP)
AMQ8014: IBM MQ チャネルが作成されました。
       :
       : *リスナー
    14 : DEFINE LISTENER ('TGT_QM.LSTR') TRPTYPE(TCP) PORT(1450) CONTROL(QMGR)
AMQ8626: IBM MQ リスナーが作成されました。
14 MQSC コマンドが読み取られました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。

以上で必要なMQオブジェクトの作成ができたので、次はリスナーとチャネルを起動します。

:shamrock: レッスン 1.5 :shamrock:
 MQ チャネルおよびリスナーの開始

参照元: レッスン 1.5: MQ チャネルおよびリスナーの開始 - IBM Documentation

作成したチャネルが起動することを確認するため、それぞれのキュー・マネージャーで、リスナーを起動します。

1.SRC_QMのリスナーの開始
すでにSRC_QM用のリスナー(SRC_QM.LSTR)を定義してあるので、それを開始します。
定義したリスナーはMQSCコマンドのstart listenerで起動することができますが、キュー・マネージャーの起動で自動起動することも確認したいため、ここではMQマネージャーを再起動する方法で行います。

・SRC_QM キューマネージャーの再起動

endmqm SRC_QM
strmqm SRC_QM

2.SRC_QMのリスナーの状態確認
リスナーが開始したか、確認します。

MQSCの対話セッションに入らないでコマンドを実行するには、以下のようにechoを利用し、
| の後に、runmqsc とMQSCコマンドを実行したいキュー・マネージャーを指定します。

echo display lsstatus(SRC_QM.LSTR) | runmqsc SRC_QM

Linux、AIXの場合は、echo の後のコマンド部分はダブルクォーテーション(またはシングルクォーテーション)で囲ってください。
例)echo "display lsstatus(SRC_QM.LSTR)" | runmqsc SRC_QM

2. SRC_QMのリスナー状態確認 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー SRC_QM に対して MQSC を始動中です。

     1 : display lsstatus(SRC_QM.LSTR)
AMQ8631: リスナー状況の詳細を表示します。
   LISTENER(SRC_QM.LSTR)                   STATUS(RUNNING)
   PID(39244)                              STARTDA(2023-02-09)
   STARTTI(12.12.03)                       DESCR( )
   TRPTYPE(TCP)                            CONTROL(QMGR)
   IPADDR(*)                               PORT(1451)
   BACKLOG(100)
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。

STATUSがRUNNINGになっていればOKです。

3.TGT_QMのリスナーの開始
TGT_QM用のリスナー(TGT_QM.LSTR)も同様にキューマネージャーの再起動で開始し、状態を確認します。

TGT_QM キューマネージャーの再起動

endmqm TGT_QM
strmqm TGT_QM

4.TGT_QMのリスナーの状態確認
リスナーが開始したか、確認します。

echo display lsstatus(TGT_QM.LSTR) | runmqsc TGT_QM
4. TGT_QMのリスナー状態確認 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー TGT_QM に対して MQSC を始動中です。

     1 : display lsstatus(TGT_QM.LSTR)
AMQ8631: リスナー状況の詳細を表示します。
   LISTENER(TGT_QM.LSTR)                   STATUS(RUNNING)
   PID(39560)                              STARTDA(2023-02-09)
   STARTTI(12.19.41)                       DESCR( )
   TRPTYPE(TCP)                            CONTROL(QMGR)
   IPADDR(*)                               PORT(1450)
   BACKLOG(100)
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。

STATUSがRUNNINGになっていればOKです。

MQSCコマンドでリスナーを起動する場合は、以下のようにします。(SRC_QMのリスナーの場合)

echo start listener(SRC_QM.LSTR) | runmqsc SRC_QM
SRC_QMのリスナー開始 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー SRC_QM に対して MQSC を始動中です。

     1 : start listener(SRC_QM.LSTR)
AMQ8021: IBM MQ リスナーの開始要求が受け入れられました。
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。

事前にリスナーを定義せず、チュートリアルにあるように、runmqlsrコマンドでリスナーを起動する場合は、作業ウィンドウを維持するため、リスナー用に別のウィンドウを起動して行ってください。
Linux,AIXの場合はコマンドの最後にスペースおよびアンパーサンド (&) を追加してバックグラウンドで実行する方法でも良いです。

リスナー起動中はリスナーの削除はできません。
リスナーのDELETE文を記載したdef.SRC_QM.objects.txtdef.TGT_QM.objects.txtを再実行する場合は、先に以下のコマンドでリスナーを停止してください。
リスナーの停止方法
 echo stop listener(SRC_QM.LSTR) | runmqsc SRC_QM
または
 echo stop listener(TGT_QM.LSTR) | runmqsc TGT_QM

5.SRC_QMの送信チャネルの開始
SRC_QMの送信チャネル(SRC_QM.TO.TGT_QM)を開始します。

echo start channel(SRC_QM.TO.TGT_QM) | runmqsc SRC_QM
5. SRC_QMの送信チャネルの開始 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー SRC_QM に対して MQSC を始動中です。

     1 : start channel(SRC_QM.TO.TGT_QM)
AMQ8018: IBM MQ チャネルの開始が受け入れられました。
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。

6.SRC_QMの送信チャネルの状況確認
送信チャネルが正常に開始されたか、MQSCコマンドのdisplay chstatusで確認します。

SRC_QMの送信チャネル(SRC_QM.TO.TGT_QM)の状況確認

echo display chstatus(SRC_QM.TO.TGT_QM) | runmqsc SRC_QM
6. SRC_QMの送信チャネルの状態確認 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー SRC_QM に対して MQSC を始動中です。

     1 : display chstatus(SRC_QM.TO.TGT_QM)
AMQ8417: チャネル状況の内容を表示します。
   CHANNEL(SRC_QM.TO.TGT_QM)               CHLTYPE(SDR)
   CONNAME(127.0.0.1(1450))                CURRENT
   RQMNAME(TGT_QM)                         STATUS(RUNNING)
   SUBSTATE(MQGET)                         XMITQ(TGT_QM.XQ)
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。

STATUSがRUNNINGになっていればOKです。

7.TGT_QMの送信チャネルの開始
TGT_QMの送信チャネル(TGT_QM.TO.SRC_QM)を開始します。

echo start channel(TGT_QM.TO.SRC_QM) | runmqsc TGT_QM
7. TGT_QMの送信チャネルの開始 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー TGT_QM に対して MQSC を始動中です。

     1 : start channel(TGT_QM.TO.SRC_QM)
AMQ8018: IBM MQ チャネルの開始が受け入れられました。
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。

8.TGT_QMの送信チャネルの状況確認
TGT_QMの送信チャネル(TGT_QM.TO.SRC_QM)の状況確認

echo display chstatus(TGT_QM.TO.SRC_QM) | runmqsc TGT_QM
8. TGT_QMの送信チャネルの状態確認 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー TGT_QM に対して MQSC を始動中です。

     1 : display chstatus(TGT_QM.TO.SRC_QM)
AMQ8417: チャネル状況の内容を表示します。
   CHANNEL(TGT_QM.TO.SRC_QM)               CHLTYPE(SDR)
   CONNAME(127.0.0.1(1451))                CURRENT
   RQMNAME(SRC_QM)                         STATUS(RUNNING)
   SUBSTATE(MQGET)                         XMITQ(SRC_QM.XQ)
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。

以上で モジュール 1: MQ のセットアップ の作業は終了です。

次のステップ :four_leaf_clover: モジュール 2 :four_leaf_clover: Q レプリケーションのセットアップ--前半--
→ Qレプリケーション・チュートリアル ASNCLP版(3)

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