これは、Qレプリケーション・チュートリアル ASNCLP版の2番目の記事です。
←前の記事(1) | 次の記事(3)→
(1) | (2) | (3) | (4) | (5)
モジュール.1
MQ のセットアップ
参照元: モジュール 1: MQ のセットアップ - IBM Documentation
Qレプリケーションに必要なMQオブジェクトの種類は以下の図の通りです。
作成するオブジェクトの名前
基本的にはチュートリアルでのネーミングに従いますが、チュートリアルでは一部異なるリソースに同じ名前が使われている箇所があり、どちらを意味するのか分かりにくいため、そこはあえて変更しています。
またチュートリアルでは作成していないのですが、のちに必要になるリスナーも先に定義しておくことにします。
ソース(Qキャプチャー)側
・キューマネージャー:SRC_QM
・再始動キュー:RESTARTQ
・管理キュー:ADMINQ
・リモート送信キュー:SENDQ
・トランスミッション(伝送)キュー:TGT_QM.XQ TGT_QM を変更
・送信チャネル:SRC_QM.TO.TGT_QM
・受信チャネル:TGT_QM.TO.SRC_QM
・リスナー:SRC_QM.LSTR 追加
ターゲット(Qアプライ)側
キューマネージャー:TGT_QM
受信キュー:RECVQ
リモート管理キュー:RMT_ADMINQ ADMINQ を変更
トランスミッション(伝送)キュー:SRC_QM.XQ SRC_QM を変更
スピル(モデル)キュー:IBMQREP.SPILL.MODELQ
送信チャネル:TGT_QM.TO.SRC_QM
受信チャネル:SRC_QM.TO.TGT_QM
リスナー:TGT_QM.LSTR 追加
レッスン 1.1
ソースおよびターゲットのキュー・マネージャーの作成
参照元: レッスン 1.1: ソースおよびターゲットのキュー・マネージャーの作成 - IBM Documentation
ソース側とターゲット側のキューマネージャーを作成します。
ここはチュートリアル同様、1つずつキューマネージャーを作成して開始します。
なお、以降ではMQの制御コマンドを実行しますので、ご使用のユーザーIDがmqm グループのメンバーである(MQの管理者権限を持っている)必要があります。
またAIX,Linuxの場合はPATHや、Qレプリケーションの起動にはLD_LIBRARY_PATHなどの設定も必要になります。
参考:
制御コマンドを使用した IBM MQ の管理 - IBM Documentation
IBM MQ ライブラリーのロード - IBM Documentation
1.ソース・キュー・マネージャー(SRC_QM)を作成します。
crtmqm SRC_QM
1. SRC_QM作成 結果例
IBM MQ キュー・マネージャーが作成されました。
ディレクトリー 'C:\ProgramData\IBM\MQ\qmgrs\SRC_QM' が作成されました。
キュー・マネージャーはインストール済み環境 'Installation1' に関連付けられています。
キュー・マネージャー 'SRC_QM' のデフォルト・オブジェクトを作成または置換しています。
デフォルト・オブジェクトの統計 : 作成 86、置換 0、失敗 0
設定を完了中です。
設定が完了しました。
2.ターゲット・キュー・マネージャー(TGT_QM)を作成します。
crtmqm TGT_QM
2. TGT_QM作成 結果例
IBM MQ キュー・マネージャーが作成されました。
ディレクトリー 'C:\ProgramData\IBM\MQ\qmgrs\TGT_QM' が作成されました。
キュー・マネージャーはインストール済み環境 'Installation1' に関連付けられています。
キュー・マネージャー 'TGT_QM' のデフォルト・オブジェクトを作成または置換しています。
デフォルト・オブジェクトの統計 : 作成 86、置換 0、失敗 0
設定を完了中です。
設定が完了しました。
3.ソース・キュー・マネージャー(SRC_QM)を開始します。
strmqm SRC_QM
3. SRC_QM開始 結果例
IBM MQ キュー・マネージャー 'SRC_QM' を開始しています。
キュー・マネージャーはインストール済み環境 'Installation1' に関連付けられています。
ログのやり直しフェーズ中に、キュー・マネージャー 'SRC_QM' で 5 ログ・レコードがアクセスされました。
キュー・マネージャー 'SRC_QM' のログのやり直しが完了しました。
キュー・マネージャー 'SRC_QM' のトランザクション・マネージャーの状態が回復されました。
IBM MQ キュー・マネージャー 'SRC_QM' が V9.0.0.0 を使用して開始されました。
4.ターゲット・キュー・マネージャー(TGT_QM)を開始します。
strmqm TGT_QM
4. TGT_QM開始 結果例
IBM MQ キュー・マネージャー 'TGT_QM' を開始しています。
キュー・マネージャーはインストール済み環境 'Installation1' に関連付けられています。
ログのやり直しフェーズ中に、キュー・マネージャー 'TGT_QM' で 5 ログ・レコードがアクセスされました。
キュー・マネージャー 'TGT_QM' のログのやり直しが完了しました。
キュー・マネージャー 'TGT_QM' のトランザクション・マネージャーの状態が回復されました。
IBM MQ キュー・マネージャー 'TGT_QM' が V9.0.0.0 を使用して開始されました。
レッスン 1.2~1.4および1.5の一部
MQオブジェクトの作成
参照元:
レッスン 1.2: ソース・キューの作成 - IBM Documentation
レッスン 1.3: ターゲット・キューの作成 - IBM Documentation
レッスン 1.4: MQ チャネルの作成 - IBM Documentation
レッスン 1.5: MQ チャネルおよびリスナーの開始 - IBM Documentation
次は、
・レッスン 1.2: ソース・キューの作成
・レッスン 1.3: ターゲット・キューの作成
・レッスン 1.4: MQ チャネルの作成
の作業をまとめて行ってしまいます。
また
・レッスン 1.5: MQ チャネルおよびリスナーの開始
で、リスナーを起動する手順がありますが、ここではキュー・マネージャーの起動と共にリスナーも起動するように、事前に定義してしまいます。
1.ソース側のMQオブジェクトの定義ステートメントの作成
ソース側のSRC_QMに必要なキューとチャネル、およびリスナーの定義を行うコマンドをファイルに記載します。
● 先頭が*で始まる行はコメントになります。
● MQSCコマンドは1行1コマンドですが、1行が長くなる場合は + 行末に記載して改行できます。
● RESTARTQに関するMAXDEPTH(1)の指定はチュートリアルでは記載されていませんが、この指定がないとQキャプチャー起動時にワーニングが出るので、敢えて追加しています。
● 送信チャネルの定義に指定するIP_address とportについては、レッスン 1.4: MQ チャネルの作成の参照元を参考に決定し、以下の サンプルを修正してください。なお、実行例ではIP_addressはlocalhost、リスナー用のportはチュートリアルと同様SRC_QM側は1451、TGT_QM側は1450としています。
●送信チャネル定義で指定するportは相手側のリスナーポートの番号になるので、間違えないようにします。
・SRC_QMからTGT_QMへの送信チャネルで指定するportは、TGT_QMのリスナーポート番号の1450
・TGT_QMからSRC_QMへの送信チャネルで指定するportは、SRC_QMのリスナーポート番号の1451
となります。
● ここではキュー・マネージャーの起動時にリスナーも自動起動するようにCONTROL(QMGR)を指定しています。
お好きなエディターで、以下の内容のdef.SRC_QM.objects.txt
を作成してください。
*** DEFINE SRC_QM OBJECTS ***
*管理キュー
DEFINE QLOCAL ('ADMINQ') DEFPSIST(YES)
*再始動キュー
DEFINE QLOCAL ('RESTARTQ') MAXDEPTH(1) DEFPSIST(YES)
*ソース・トランスミッションキュー
DEFINE QLOCAL('TGT_QM.XQ') USAGE(XMITQ) DEFPSIST(YES)
*リモート送信キュー
DEFINE QREMOTE('SENDQ') RNAME('RECVQ') +
RQMNAME('TGT_QM') XMITQ('TGT_QM.XQ') DEFPSIST(YES)
*送信チャネル
DEFINE CHL ('SRC_QM.TO.TGT_QM') CHLTYPE(SDR) TRPTYPE(TCP) +
CONNAME ('IP_address(1450)') XMITQ('TGT_QM.XQ') DISCINT(0)
*受信チャネル
DEFINE CHL ('TGT_QM.TO.SRC_QM') CHLTYPE(RCVR) TRPTYPE(TCP)
*リスナー
DEFINE LISTENER ('SRC_QM.LSTR') TRPTYPE(TCP) PORT(1451) CONTROL(QMGR)
どこかのコマンドがエラーになった場合に再実行しやすいように、最初に以下のDELETEを入れておくと便利です。最初に実行した場合はそこがエラーになりますが、DEFINEでのエラー箇所を修正したり定義内容を変更し再作成したい場合など、正常終了した箇所も含めてやり直しがしやすいです。
DELETE QLOCAL ('ADMINQ')
DELETE QLOCAL ('RESTARTQ')
DELETE QLOCAL ('TGT_QM.XQ')
DELETE QREMOTE ('SENDQ')
DELETE CHANNEL('SRC_QM.TO.TGT_QM')
DELETE CHANNEL('TGT_QM.TO.SRC_QM')
DELETE LISTENER('SRC_QM.LSTR')
2.ターゲット側のMQオブジェクトの定義ステートメントの作成
次に、ターゲット側のTGT_QMに必要なキューとチャネルの定義を行うコマンドをファイルに記載します。
お好きなエディターで、以下の内容のdef.TGT_QM.objects.txt
を作成してください。
*** DEFINE TGT_QM OBJECTS ***
*受信キュー
DEFINE QLOCAL('RECVQ') DEFPSIST(YES)
*ターゲット・トランスミッションキュー
DEFINE QLOCAL('SRC_QM.XQ') USAGE(XMITQ) DEFPSIST(YES)
*リモート管理キュー
DEFINE QREMOTE('RMT_ADMINQ') RNAME('ADMINQ') +
RQMNAME('SRC_QM') XMITQ('SRC_QM.XQ') DEFPSIST(YES)
*スピル(モデル)キュー
DEFINE QMODEL('IBMQREP.SPILL.MODELQ') +
MSGDLVSQ(FIFO) DEFTYPE(PERMDYN)
*送信チャネル
DEFINE CHL ('TGT_QM.TO.SRC_QM') CHLTYPE(SDR) TRPTYPE(TCP) +
CONNAME('IP_address(1451)') XMITQ('SRC_QM.XQ') DISCINT(0)
*受信チャネル
DEFINE CHL ('SRC_QM.TO.TGT_QM') CHLTYPE(RCVR) TRPTYPE(TCP)
*リスナー
DEFINE LISTENER ('TGT_QM.LSTR') TRPTYPE(TCP) PORT(1450) CONTROL(QMGR)
こちらも最初にDELETEを入れておく場合は、以下を記載してください。
DELETE QLOCAL ('RECVQ')
DELETE QLOCAL ('SRC_QM.XQ')
DELETE QREMOTE ('RMT_ADMINQ')
DELETE QMODEL ('IBMQREP.SPILL.MODELQ')
DELETE CHANNEL('TGT_QM.TO.SRC_QM')
DELETE CHANNEL('SRC_QM.TO.TGT_QM')
DELETE LISTENER('TGT_QM.LSTR')
3.ソース(SRC_QM)側MQオブジェクトの作成
前のステップでSRC_QMとTGT_QMを開始させていますが、もし停止している場合は再度起動してください。
キュー・マネージャーの状態はdspmqコマンドで確認できます。
dspmq
QMNAME(SRC_QM) STATUS(実行中)
QMNAME(TGT_QM) STATUS(実行中)
ファイルに記述したMQSCコマンドをまとめて実行する場合は、以下のように "<" のリダイレクトを利用します。
runmqsc SRC_QM < def.SRC_QM.objects.txt
DELETEが入っている場合1度目はエラーになるので、DELETEも含め正常終了することを確認するため、2回実行します。
3. SRC_QM MQオブジェクトの作成 結例(最初にDELETE文を入れた、2回目の実行結果)
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー SRC_QM に対して MQSC を始動中です。
: *** DEFINE SRC_QM OBJECTS ***
:
1 : DELETE QLOCAL ('ADMINQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
2 : DELETE QLOCAL ('RESTARTQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
3 : DELETE QLOCAL ('TGT_QM.XQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
4 : DELETE QREMOTE ('SENDQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
5 : DELETE CHANNEL('SRC_QM.TO.TGT_QM')
AMQ8015: IBM MQ チャネルが削除されました。
6 : DELETE CHANNEL('TGT_QM.TO.SRC_QM')
AMQ8015: IBM MQ チャネルが削除されました。
7 : DELETE LISTENER('SRC_QM.LSTR')
AMQ8628: IBM MQ リスナー・オブジェクトが削除されました。
:
:
: *管理キュー
8 : DEFINE QLOCAL ('ADMINQ') DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
: *再始動キュー
9 : DEFINE QLOCAL ('RESTARTQ') MAXDEPTH(1) DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
: *ソース・トランスミッションキュー
10 : DEFINE QLOCAL('TGT_QM.XQ') USAGE(XMITQ) DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
: *リモート送信キュー
11 : DEFINE QREMOTE('SENDQ') RNAME('RECVQ') RQMNAME('TGT_QM') XMITQ('TGT_QM.XQ') DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
: *送信チャネル
12 : DEFINE CHL ('SRC_QM.TO.TGT_QM') CHLTYPE(SDR) TRPTYPE(TCP) CONNAME ('localhost(1450)') XMITQ('TGT_QM.XQ') DISCINT(0)
AMQ8014: IBM MQ チャネルが作成されました。
: *受信チャネル
13 : DEFINE CHL ('TGT_QM.TO.SRC_QM') CHLTYPE(RCVR) TRPTYPE(TCP)
AMQ8014: IBM MQ チャネルが作成されました。
:
: *リスナー
14 : DEFINE LISTENER ('SRC_QM.LSTR') TRPTYPE(TCP) PORT(1451) CONTROL(QMGR)
AMQ8626: IBM MQ リスナーが作成されました。
14 MQSC コマンドが読み取られました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。
DELETE文が入っている場合、1回目のDELETEでのエラーは無視して良いです。
その他の箇所にエラーがある場合は原因を見つけて修正してください。
「構文エラーがあるコマンドはありません。」
「有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。」が出ればOKです。
4. ターゲット(TGT_QM側)オブジェクトの作成
runmqsc TGT_QM < def.TGT_QM.objects.txt
4. TGT_QM MQオブジェクトの作成 結例(最初にDELETE文を入れた、2回目の実行結果)
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー TGT_QM に対して MQSC を始動中です。
: *** DEFINE TGT_QM OBJECTS ***
:
1 : DELETE QLOCAL ('RECVQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
2 : DELETE QLOCAL ('SRC_QM.XQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
3 : DELETE QREMOTE ('RMT_ADMINQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
4 : DELETE QMODEL('IBMQREP.SPILL.MODELQ')
AMQ8007: IBM MQ キューが削除されました。
5 : DELETE CHANNEL('TGT_QM.TO.SRC_QM')
AMQ8015: IBM MQ チャネルが削除されました。
6 : DELETE CHANNEL('SRC_QM.TO.TGT_QM')
AMQ8015: IBM MQ チャネルが削除されました。
7 : DELETE LISTENER('TGT_QM.LSTR')
AMQ8628: IBM MQ リスナー・オブジェクトが削除されました。
:
: *受信キュー
8 : DEFINE QLOCAL('RECVQ') DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
: *ターゲット・トランスミッションキュー
9 : DEFINE QLOCAL('SRC_QM.XQ') USAGE(XMITQ) DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
: *リモート管理キュー
10 : DEFINE QREMOTE('RMT_ADMINQ') RNAME('ADMINQ') RQMNAME('SRC_QM') XMITQ('SRC_QM.XQ') DEFPSIST(YES)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
: *スピル(モデル)キュー
11 : DEFINE QMODEL('IBMQREP.SPILL.MODELQ') MSGDLVSQ(FIFO) DEFTYPE(PERMDYN)
AMQ8006: IBM MQ キューが作成されました。
: *送信チャネル
12 : DEFINE CHL ('TGT_QM.TO.SRC_QM') CHLTYPE(SDR) TRPTYPE(TCP) CONNAME('localhost(1451)') XMITQ('SRC_QM.XQ') DISCINT(0)
AMQ8014: IBM MQ チャネルが作成されました。
: *受信チャネル
13 : DEFINE CHL ('SRC_QM.TO.TGT_QM') CHLTYPE(RCVR) TRPTYPE(TCP)
AMQ8014: IBM MQ チャネルが作成されました。
:
: *リスナー
14 : DEFINE LISTENER ('TGT_QM.LSTR') TRPTYPE(TCP) PORT(1450) CONTROL(QMGR)
AMQ8626: IBM MQ リスナーが作成されました。
14 MQSC コマンドが読み取られました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。
以上で必要なMQオブジェクトの作成ができたので、次はリスナーとチャネルを起動します。
レッスン 1.5
MQ チャネルおよびリスナーの開始
参照元: レッスン 1.5: MQ チャネルおよびリスナーの開始 - IBM Documentation
作成したチャネルが起動することを確認するため、それぞれのキュー・マネージャーで、リスナーを起動します。
1.SRC_QMのリスナーの開始
すでにSRC_QM用のリスナー(SRC_QM.LSTR)を定義してあるので、それを開始します。
定義したリスナーはMQSCコマンドのstart listenerで起動することができますが、キュー・マネージャーの起動で自動起動することも確認したいため、ここではMQマネージャーを再起動する方法で行います。
・SRC_QM キューマネージャーの再起動
endmqm SRC_QM
strmqm SRC_QM
2.SRC_QMのリスナーの状態確認
リスナーが開始したか、確認します。
MQSCの対話セッションに入らないでコマンドを実行するには、以下のようにechoを利用し、
| の後に、runmqsc とMQSCコマンドを実行したいキュー・マネージャーを指定します。
echo display lsstatus(SRC_QM.LSTR) | runmqsc SRC_QM
Linux、AIXの場合は、echo の後のコマンド部分はダブルクォーテーション(またはシングルクォーテーション)で囲ってください。
例)echo "display lsstatus(SRC_QM.LSTR)" | runmqsc SRC_QM
2. SRC_QMのリスナー状態確認 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー SRC_QM に対して MQSC を始動中です。
1 : display lsstatus(SRC_QM.LSTR)
AMQ8631: リスナー状況の詳細を表示します。
LISTENER(SRC_QM.LSTR) STATUS(RUNNING)
PID(39244) STARTDA(2023-02-09)
STARTTI(12.12.03) DESCR( )
TRPTYPE(TCP) CONTROL(QMGR)
IPADDR(*) PORT(1451)
BACKLOG(100)
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。
STATUSがRUNNINGになっていればOKです。
3.TGT_QMのリスナーの開始
TGT_QM用のリスナー(TGT_QM.LSTR)も同様にキューマネージャーの再起動で開始し、状態を確認します。
TGT_QM キューマネージャーの再起動
endmqm TGT_QM
strmqm TGT_QM
4.TGT_QMのリスナーの状態確認
リスナーが開始したか、確認します。
echo display lsstatus(TGT_QM.LSTR) | runmqsc TGT_QM
4. TGT_QMのリスナー状態確認 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー TGT_QM に対して MQSC を始動中です。
1 : display lsstatus(TGT_QM.LSTR)
AMQ8631: リスナー状況の詳細を表示します。
LISTENER(TGT_QM.LSTR) STATUS(RUNNING)
PID(39560) STARTDA(2023-02-09)
STARTTI(12.19.41) DESCR( )
TRPTYPE(TCP) CONTROL(QMGR)
IPADDR(*) PORT(1450)
BACKLOG(100)
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。
STATUSがRUNNINGになっていればOKです。
MQSCコマンドでリスナーを起動する場合は、以下のようにします。(SRC_QMのリスナーの場合)
echo start listener(SRC_QM.LSTR) | runmqsc SRC_QM
SRC_QMのリスナー開始 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー SRC_QM に対して MQSC を始動中です。
1 : start listener(SRC_QM.LSTR)
AMQ8021: IBM MQ リスナーの開始要求が受け入れられました。
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。
事前にリスナーを定義せず、チュートリアルにあるように、runmqlsrコマンドでリスナーを起動する場合は、作業ウィンドウを維持するため、リスナー用に別のウィンドウを起動して行ってください。
Linux,AIXの場合はコマンドの最後にスペースおよびアンパーサンド (&) を追加してバックグラウンドで実行する方法でも良いです。
リスナー起動中はリスナーの削除はできません。
リスナーのDELETE文を記載したdef.SRC_QM.objects.txt
やdef.TGT_QM.objects.txt
を再実行する場合は、先に以下のコマンドでリスナーを停止してください。
リスナーの停止方法
echo stop listener(SRC_QM.LSTR) | runmqsc SRC_QM
または
echo stop listener(TGT_QM.LSTR) | runmqsc TGT_QM
5.SRC_QMの送信チャネルの開始
SRC_QMの送信チャネル(SRC_QM.TO.TGT_QM)を開始します。
echo start channel(SRC_QM.TO.TGT_QM) | runmqsc SRC_QM
5. SRC_QMの送信チャネルの開始 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー SRC_QM に対して MQSC を始動中です。
1 : start channel(SRC_QM.TO.TGT_QM)
AMQ8018: IBM MQ チャネルの開始が受け入れられました。
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。
6.SRC_QMの送信チャネルの状況確認
送信チャネルが正常に開始されたか、MQSCコマンドのdisplay chstatusで確認します。
SRC_QMの送信チャネル(SRC_QM.TO.TGT_QM)の状況確認
echo display chstatus(SRC_QM.TO.TGT_QM) | runmqsc SRC_QM
6. SRC_QMの送信チャネルの状態確認 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー SRC_QM に対して MQSC を始動中です。
1 : display chstatus(SRC_QM.TO.TGT_QM)
AMQ8417: チャネル状況の内容を表示します。
CHANNEL(SRC_QM.TO.TGT_QM) CHLTYPE(SDR)
CONNAME(127.0.0.1(1450)) CURRENT
RQMNAME(TGT_QM) STATUS(RUNNING)
SUBSTATE(MQGET) XMITQ(TGT_QM.XQ)
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。
STATUSがRUNNINGになっていればOKです。
7.TGT_QMの送信チャネルの開始
TGT_QMの送信チャネル(TGT_QM.TO.SRC_QM)を開始します。
echo start channel(TGT_QM.TO.SRC_QM) | runmqsc TGT_QM
7. TGT_QMの送信チャネルの開始 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー TGT_QM に対して MQSC を始動中です。
1 : start channel(TGT_QM.TO.SRC_QM)
AMQ8018: IBM MQ チャネルの開始が受け入れられました。
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。
8.TGT_QMの送信チャネルの状況確認
TGT_QMの送信チャネル(TGT_QM.TO.SRC_QM)の状況確認
echo display chstatus(TGT_QM.TO.SRC_QM) | runmqsc TGT_QM
8. TGT_QMの送信チャネルの状態確認 結果例
5724-H72 (C) Copyright IBM Corp. 1994, 2016.
キュー・マネージャー TGT_QM に対して MQSC を始動中です。
1 : display chstatus(TGT_QM.TO.SRC_QM)
AMQ8417: チャネル状況の内容を表示します。
CHANNEL(TGT_QM.TO.SRC_QM) CHLTYPE(SDR)
CONNAME(127.0.0.1(1451)) CURRENT
RQMNAME(SRC_QM) STATUS(RUNNING)
SUBSTATE(MQGET) XMITQ(SRC_QM.XQ)
MQSC コマンドを 1 つ読み取りました。
構文エラーがあるコマンドはありません。
有効な MQSC コマンドはすべて処理されました。
以上で モジュール 1: MQ のセットアップ の作業は終了です。
次のステップ モジュール 2 Q レプリケーションのセットアップ--前半--
→ Qレプリケーション・チュートリアル ASNCLP版(3)