はじめに
MetaQuest(旧OculusQuest)の開発者向けのページにUnrealのサンプルの情報が記載されています。
最近の更新でPassthroughのサンプルが追加されているのですが、まだ情報が反映されていないので紹介します。
OculusのサンプルのPassthroughSampleのPTLightning
— 高浜 (@SatoshiTakahama) February 18, 2022
ライトで照らした箇所だけPassthroughになりました#UnrealEngine #MetaQuest2 pic.twitter.com/TCabRYnElL
(2022/06/04追記)
開発者向けのページにPassthrough関連の説明が追加されています。
Passthrough API Overview
Customize Passthrough
環境
MetaQuest2(旧OculusQuest2)
Windows10
UnrealEngine 4.27.2(エンジンビルド必要)
サンプルのVR関連プラグインは以下参照
Passthroughの機能を利用するためには、Experimental Modeを有効に設定する必要があります。
自分はSideQuestを使用して設定しています。
(2022/06/04追記)
MetaQuest2のFWが更新されて、上記設定をしなくてもPassthroughの機能を利用できるようになっていました。
サンプルの紹介
たくさんフォルダがありますが、Passthroughのサンプルは赤枠で示したフォルダです。
Passthroughのプロジェクトを開くと、以下のレベルがあります。デフォルトで開かれるのはPTStylesです。
以下順番に各レベルを簡単に紹介します。
・PTBackground
全面Passthroughの画面で、オブジェクトが2個配置されています。
・PTLightning
ライトで照らした箇所だけPassthroughになります。
ライトは手でつかんでON/OFFの操作ができます。
・PTMasking
右手のコントローラーを中心にPassthroughになります。
・PTOverlay
全面Passthroughで、床と文字が透過で表示されます。
・PTStyles
全面Passthroughで、床とメニューが表示されています。
メニューを操作すると見え方が変わります。
・PTSurfaceProjected
中央にテレビのような板が表示されて、そこにPassthroughの画面が投影されます。
PTSurfaceProjectedのレベルBPを見ると、起動時にPassthroughLayer Componentを追加して、さらにAddSurfaceGeometryを実行することで、PlaneにPassthroughが投影されています。
参考資料
・Unreal Engine のソースコードをダウンロードする
・ソースから Unreal Engine をビルドする
公式のドキュメントです。エンジンビルドするときに参照しました。
・Precompiled Header (PCH) issues and recommendations
自分の環境では、エンジンビルドするとき"エラーC3859 PCHの仮想メモリを作成できませんでした"が発生したので、上記ページを参考に仮想メモリの設定を変更しました。
・Unity + Oculus Quest(Meta Quest)開発メモ
Passthroughの画面は普通にはキャプチャできないのですが、上記ページにキャプチャする方法について情報がありました。