EC2インスタンスストア(Instance Store) は RAM(ランダムアクセスメモリ) ではありません。EC2インスタンスストアは、EC2インスタンスに直接接続された一時的なローカルディスクストレージです。簡単に言うと、インスタンスストアはインスタンスに付属する物理的なストレージ領域であり、通常は SSDまたはHDD ベースのストレージです。
インスタンスストアの特徴
- 一時的なストレージ: インスタンスストアに保存されたデータは、インスタンスが停止または終了すると消失します。つまり、インスタンスストアは永続的なストレージではなく、データの永続性を保証しません。
- 高パフォーマンス: インスタンスストアはインスタンスと直接接続されており、ネットワーク越しにアクセスするEBS(Elastic Block Store)よりも高速にデータを読み書きできます。これにより、非常に高速なローカルストレージが必要なワークロード(例えば、データベースのキャッシュや高性能計算など)に適しています。
- 容量の制限: インスタンスストアの容量はインスタンスの種類によって異なり、追加のストレージを要求する場合には、別途EBSを使用する必要があります。
RAM(ランダムアクセスメモリ)との違い
- RAM は 揮発性メモリ であり、コンピュータが稼働している間にデータを高速に読み書きするために使用されます。RAMはデータを保持する速度が非常に速く、主にプログラムやアプリケーションの実行に使用されますが、電源を切るとデータは失われます。
- 一方で、インスタンスストア は非揮発性の ローカルディスク であり、データは電源が切れても消失しません(ただし、インスタンスが終了したり、障害が発生するとデータが消える)。インスタンスストアは通常、アプリケーションデータやログ、キャッシュなど一時的なデータの格納に使用されます。
インスタンスストアの使用シーン
- キャッシュ:頻繁にアクセスされるが、消えても問題ないデータの一時的な保存に適しています。
- 一時ファイルの保存:アプリケーションの中で一時的に必要なデータを保存する際に使用されます。
- 高性能なストレージが必要なワークロード:データの高速読み書きが求められる処理に適しています。
まとめ
- インスタンスストア は RAM ではなく、一時的なローカルディスクストレージ です。
- RAM はコンピュータの作業領域であり、データが電源オフで失われるため、ストレージとは異なります。
- EC2インスタンスストアは主に、データが消失しても問題ない一時的なデータや、高速なストレージが必要なワークロードに適しています。
もし永続的なデータ保存が必要な場合は、EBS(Elastic Block Store) を利用することが推奨されます。