Pythonのパッケージ管理、正直しんどいと思ったことはありませんか?
私は何度もあります。特にpipを使っていると、依存解決や環境の再現性で悩まされることが多々あります。そんな中で登場したのがuvです。この記事では、pipや他のツールと比較しながら、uvの魅力を紹介します。
pipはここがしんどい
pipはPython標準のパッケージマネージャーですが、以下の点で苦労することがあります。
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依存解決が弱い
pipは依存パッケージのバージョン衝突をうまく解消できないことがあります。例えば、Aはpackage-X>=1.0,<2.0が必要で、Bはpackage-X>=2.0が必要、のようなケースで詰みます。 -
Lockファイルが標準でない
pip単体では、環境の完全な再現性を担保する仕組みがありません。requirements.txtはありますが、依存関係の解決順序や環境差異によって微妙に違う環境が出来上がることもあります。 -
速度が遅い
インストール時に毎回依存解決をしてネットワークにアクセスするため、環境構築に時間がかかりがちです。
pip, poetry, pipenv, uvの違い(ざっくり)
ツール | 依存解決 | Lockファイル | 速度 | 特徴 |
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pip | 弱い | なし(手動でrequirements.txt) | 遅い | 標準、最小限 |
pipenv | 改善あり | Pipfile.lock | 遅め | 開発用に人気があった |
poetry | 強い | poetry.lock | やや遅い | モダンで多機能(ビルド、パブリッシュも可) |
uv | 非常に強い | uv.lock | 爆速 | Rust製、高速で信頼性が高い |
uvの良さ
では、uvのどこが素晴らしいのか?
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とにかく速い
Rustで実装されているため、pipやpoetryに比べて桁違いに高速です。初回インストールも、キャッシュ後の再現も非常に速いです。 -
優れた依存解決
依存関係の衝突検出・解決が非常に強力で、poetry同等かそれ以上の解決能力があります。 -
Lockファイル標準対応
uv.lockが標準で生成され、チームでの環境再現が容易になります。CI/CDパイプラインの再現性もバッチリ。 -
pip互換
pipのサブコマンド互換性があり、既存プロジェクトでも導入しやすいのが魅力です。 -
今後の進化が楽しみ
現在も活発に開発されており、機能の追加や改善が続いています。
まとめ
Python界隈の依存地獄に悩んでいる方には、ぜひuvを試してほしいです。速さ・正確さ・再現性の三拍子が揃ったパッケージマネージャーとして、今後ますます普及していく可能性があります。
uvはいいぞ。