Docker ＋ WSL2 のWindows環境を構築

今回、Windowsの環境でDockerを使えるようにし、趣味としてプログラミングが出来るようにしたい。

WSL2(Ubuntu)の準備

Ubuntu 24.04.01 LTS

今回利用するのは、Ubuntu 24.04.01 LTSです。

エラーの発生:0x8007019e

起動してみると・・・

エラーコード 0x8007019e は、「Windows Subsystem for Linux (WSL)」という機能が、Windows側でまだ有効になっていない ことを意味している。

エラーの対応:0x8007019e

WSL2環境で利用するために次の設定を行う。

• Linux用 Windows サブシステム
• Virtual Machine Platform （WSL2を利用する場合）
  この二つの有効化が必要である。

Linux 用 Windfows サブシステムのアップデートなどが入る。

エラーの発生:0x80370102

エラーコードが 0x80370102 は「パソコンの仮想化機能（Virtualization）」の設定のことだ。

タスクマネージャーのパフォーマンス「CPU」を見ると「仮想化」の項目がある。ここが私は無効であった。

エラーの対応:0x80370102

BIOSメニューの中から「Virtualization Technology（Intel-VT）」や「SVM Mode（AMD-V）」といった項目を探し、Enabled（有効） に変更する。

問題解決

buntu 24.04.01 LTS を起動すると次のような画面が表示された。

ここから、UserとPasswordを登録していきます。

登録が出来ました。

コマンドラインで次の内容を実行するとWSLのバージョンが確認可能だ。

wsl -l -v

Docker の導入

Dockerのを参考に導入を進める。

「セキュリティキー（GPG鍵）の取得」と「ダウンロード先（リポジトリ）の登録」を行う。
sodo apt updateで登録したDocker公式サーバーの情報を読み込み、パッケージリスト（カタログ）を最新にする。

# Add Docker's official GPG key:
sudo apt update
sudo apt install ca-certificates curl
sudo install -m 0755 -d /etc/apt/keyrings
sudo curl -fsSL https://download.docker.com/linux/ubuntu/gpg -o /etc/apt/keyrings/docker.asc
sudo chmod a+r /etc/apt/keyrings/docker.asc

# Add the repository to Apt sources:
sudo tee /etc/apt/sources.list.d/docker.sources <<EOF
Types: deb
URIs: https://download.docker.com/linux/ubuntu
Suites: $(. /etc/os-release && echo "${UBUNTU_CODENAME:-$VERSION_CODENAME}")
Components: stable
Signed-By: /etc/apt/keyrings/docker.asc
EOF

sudo apt update

sudoコマンドを利用しているため、パスワードの要求がある。
設定したものを利用する。

Dockerの最新版をダウンロードする。

sudo apt install docker-ce docker-ce-cli containerd.io docker-buildx-plugin docker-compose-plugin

Dockerサービスはインストール後に自動的に起動する。

次のコマンドで起動状況を確認することが可能です。

sudo systemctl status docker

実行することでインストールが成功することを確認してください。
hello-world

sudo docker run hello-world

docker compose version 

dockerを利用する人は、docker composeも利用すると思われる。
確認しておきましょう。

GPUを仮想環境から利用

GPUを利用可能な環境であるか、調査しましょう。

nvidia-smi

GPU情報が表示されればLinux側からGPUが識別されています。

最後に、コンテナの中から識別できているかの調査もしましょう。

sudo docker run --rm --gpus all nvidia/cuda:12.0.0-base-ubuntu22.04 nvidia-smi

ここで問題がなかった場合はいいが…

---

エラーの発生:could not select device driver ""

Unable to find image 'nvidia/cuda:12.0.0-base-ubuntu22.04' locally
12.0.0-base-ubuntu22.04: Pulling from nvidia/cuda
0a0d0d55d972: Pull complete
aece8493d397: Pull complete
cb5efdcf30fe: Pull complete
56cb4663b3f5: Pull complete
6c0deaabac71: Pull complete
Digest: sha256:4e9da312e1f5affc0ab1b2cb3f1141e163849dcd850d66fe315138e82e85427d
Status: Downloaded newer image for nvidia/cuda:12.0.0-base-ubuntu22.04
docker: Error response from daemon: could not select device driver "" with capabilities: [[gpu]]

Run 'docker run --help' for more information

エラーメッセージ could not select device driver "" は、DockerがGPUを使うための「NVIDIA Container Toolkit」という連携ツールが入っていない（または設定されていない）ことを示している。

エラーの対応:could not select device driver ""

必要なツールのダウンロード

• curl: インターネットからファイルをダウンロードするためのツール。
• gnupg2: セキュリティキー（暗号鍵）を扱うためのツール。

sudo apt-get update && sudo apt-get install -y --no-install-recommends \
   curl \
   gnupg2

リポジトリの登録

curl -fsSL https://nvidia.github.io/libnvidia-container/gpgkey | sudo gpg --dearmor -o /usr/share/keyrings/nvidia-container-toolkit-keyring.gpg \
  && curl -s -L https://nvidia.github.io/libnvidia-container/stable/deb/nvidia-container-toolkit.list | \
    sed 's#deb https://#deb [signed-by=/usr/share/keyrings/nvidia-container-toolkit-keyring.gpg] https://#g' | \
    sudo tee /etc/apt/sources.list.d/nvidia-container-toolkit.list

NVIDIAのリポジトリから最新を取得

sudo apt-get update

---

「NVIDIA Container Toolkit」の最新の安定バージョン or 特定バージョンの導入

安定

sudo apt-get install -y nvidia-container-toolkit

特定（私が実施）

export NVIDIA_CONTAINER_TOOLKIT_VERSION=1.18.1-1
  sudo apt-get install -y \
      nvidia-container-toolkit=${NVIDIA_CONTAINER_TOOLKIT_VERSION} \
      nvidia-container-toolkit-base=${NVIDIA_CONTAINER_TOOLKIT_VERSION} \
      libnvidia-container-tools=${NVIDIA_CONTAINER_TOOLKIT_VERSION} \
      libnvidia-container1=${NVIDIA_CONTAINER_TOOLKIT_VERSION}

---

Dockerの設定ファイル（/etc/docker/daemon.json）を自動編集して、GPU機能を使えるようにしている。
インストール直後にDockerは、NVIDIAツールの存在を知りません。
このコマンドを実行することで、Dockerの設定に「NVIDIAのランタイムを使ってね」という記述が追記される。

sudo nvidia-ctk runtime configure --runtime=docker

Dockerの再起動

sudo systemctl restart docker

最後に、再度コンテナ内から確認できるか調査しましょう。

sudo docker run --rm --gpus all nvidia/cuda:12.0.0-base-ubuntu22.04 nvidia-smi

GPUの情報がコンテナ内から確認できた。

サービスの起動と自動化

sudo systemctl enable docker で再起動後の自動起動を設定。

sudo systemctl start docker または sudo service docker restart でサービスを即時起動し、設定を反映する。
$USERがsudo なしで docker コマンド**を実行できるようにする。

sudo systemctl enable docker
sudo systemctl start docker
sudo usermod -aG docker $USER

参考一覧