記載の内容は再現性を伴いません。
20Hで合格するなんて、正気の沙汰じゃない。
一応、合格体験記的な記事です。
TODO#1: 自分を知る
何を始めるにも、まずは自分のことを知ろう。
あなたの職業は?どんなスキルがある?どのような経験をしてきた?得意なこと、苦手なことは?
# 筆者の場合
- 職業: 大きめSIerのエンジニア。なぜかインフラ領域をやっている。
- スキル: Web3層アーキテクチャのWebアプリならサクッと作れる。
- 経験: 理学修士、個人開発。コードも書くし、アプリ・DB・インフラの設計もやっている。
- 得意なこと: ビジネスデザイン、プロダクトデザインあたり。
- 苦手なこと: 人の言う通りに物を作ること。やらされる系は全般無理。勉強も好きじゃない。
TODO#2: 敵を知る(ざっくり)
応用情報技術者試験の情報はこんな感じらしい。
- 時期: 試験は春期(4月)と秋期(10月)の年2回
- 形式: 午前は4択問題、150分。午後は記述、150分。午後は固定の問題1問+10問中4問を選択し解答する
- 合格条件: 午前問題、午後問題ともに正答率60%以上。
- 対象者: 「ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者」
- 必要な勉強時間: 未経験者500時間、経験者200時間と言っている記事(応用情報技術者試験の勉強方法とは?合格までに必要な勉強時間や対策方法を解説 - TAC)もある。
TODO#3: 敵を知る(やや詳細に)
- 過去問は応用情報技術者試験.comさんにも掲載がある。
- 基本情報と同様、大きく「テクノロジ系」「マネジメント系」「ストラテジ系」に分かれている。
- 応用情報技術者試験.comさんでは、さらに細かく分類がされている。過去問の問題一つひとつに分類が付与されているので、得意不得意の分析ができる(TODO#4参照)
TODO#4: 目標とのギャップを測定する
IT未経験かつ基本情報未受験で応用情報に挑戦するのなら、参考書を購入して基礎知識を得るところから始めた方がいい。
IT未経験で基本情報に受かった方(おめでとう!)は、もう一度基本情報の内容を復習してから応用情報の対策に取り組んだ方が安心かも。
この辺りをクリアしたら、自分の知識と残り時間を勘案して
- 書籍などで知識のインプット(省略可)
- 過去問でファインチューニング
のフェーズに入って良いはず。
メトリクスを測定する
せっかく過去問を解くのなら、各問題の正誤・全体のスコア・所要時間を記録しておきたい。
私はGoogle SpreadSheetで各問題の正誤を記録し、スコアを算出していた(xが正答、-が誤答)。
所要時間は測っていないが、各回40分程度だったはず。
分析する
過去問はとても実践的な学習教材だが、苦手分野の補強をするには向いていない。
スコアに一喜一憂せず、その結果を元に弱点の洗い出しをしよう。
3つの出題分野や、応用情報技術者試験.comさんが各問題に付与している出題分類のラベルを元に、正答率の低い箇所を分析してみよう。その分野が頻出分野なら、急ぎ強化策を検討したい。
画像は私がR1年秋問題まで解き終えた際の出題分類別正答率。赤地の部分は正答率が60%を下回っていたもの。
例えば「メモリ」は18問解いたのに正答率が56%と低い。このような箇所を優先して知識にパッチを当てていく。
予測する
過去問を解く回数を増やせば、徐々に正答率は上がっていくだろう。では、今の状態は十分合格できる水準なのか?不安は尽きない。
そのような時はこれまで記録した結果を元に、おおよその得点予測をしてみると良いだろう。
合計点数に対して線形回帰するとか、平均を取るとか、どのような方法でも良い。
私は適当に過去問の全結果を平均した。問題の中には「わからん!とりあえず1つ選んでおくか」というケースもあったので、それらを考慮した「標準エラー」を√N(Nは解いた問題数)で見積もった。
試験直前の私は「ギリギリ6割超えるかな?」くらいの状況だった。
TODO#5: 諦めない
気づいた方も多いだろうが、TODO#1〜#4では午前問題ばかりに焦点が当てられ、午後問題については触れられていない。
理由は単純。私に午後問題の対策をする時間はほんのわずかしかなかったから。
試験勉強に使った時間は計5日、正味の時間にして20H(半日4H x 5日)だった。午後問題についても応用情報技術者試験.comさんの過去問道場を利用。解いた問題数は5問ほどだったと思う。どの問題を解くか事前に決めるということもできなかった。
結局、試験問題を一通り眺めた上で選択問題4つを選んだ。
後には戻れない、できるところまでやってやろう!という気持ちが案外大事かもしれない。
当日談&後日談
試験の所要時間は特に測っていなかったが、家族とのLINEを見ると下記のような結果だったと思われる。
- 午前問題: 80分
- 午後問題: 90分
心配していた午後問題は、どれも自身のスキル・経験に関連のある内容だった。選択したのは下記。
- 情報セキュリティ: 必須。
- プログラミング: 基本情報よりは難しいが、自分の手でコードを書いていればなんとかなる。
- ネットワーク: 不本意にも配属された部署でネットワークを触っていた経験が生きた。
- データベース: アプリ開発していたら必ず触る。
- 情報システム開発: システム全体の基本的なアーキテクチャに関する内容だった。
気になる試験結果はこんな感じ。
- 午前問題: 63.75点
- 午後問題: 68.00点
午前問題、あぶねえ。
午前問題については、エラーを含めた予測値の範囲内で着地していた。
ちゃんと測定&予測しておいてよかった。
終わりに
私が応用情報を受けたモチベーションは
「一応は新卒2年目だし、難しくもなさそうだし、とりあえず7,500円払って箔つけてもらうか」
というものでした。
周りを見渡してみれば人それぞれ
- 自分に知識・経験があることを客観的に認めてもらう材料が欲しい
- これを機に基礎的な知識を身に付けたい
- 上司に取るよう言われたからなあ
など色々な理由があるように思います。
巷では「N年目で応用情報を取るべきか論争」のようなものが生まれては消え...を繰り返しています。が。
応用情報の上位には各種高度試験が、下位には基本情報やITパスポートがあります。それぞれの目的・レベル感に応じた資格取得戦略であれば良いのではないかなと思います。
ご参考


