この記事はラクス Advent Calendar 2025の19日目の記事です。
はじめに
はじめに軽く自己紹介をすると、私は2024年にラクスへ新卒入社し、配属は楽楽精算開発部で、そのまま現在もバックエンド開発を担当しています。普段はJava、Springbootを使ってAPI開発を行っています。
学生時代は暗号プロトコル系の研究室に所属していたため、Web開発は就活を機に学び始めた程度で、本格的な知識は入社後にキャッチアップしました。チームで開発する雰囲気に惹かれてラクスを選んだ、というのが個人的な入社理由です。
入社2年目となった2025年は、新しい改善提案や技術的な挑戦の機会が多く、自分の変化を強く感じた一年でした。
2025年も終わりが近づき、新卒2年目として過ごした一年を振り返る機会が増えてきました。
この一年を通して強く感じたのは、
新卒2年目でも提案していいし、むしろ提案したい。
ただ、そのためには自分で必要な知識を身につけておく必要がある。
ということです。
「こうしたい」「ここを改善したい」という思いだけでは足りなくて、その背景や前提を理解し、具体的な形に落とし込む力が求められる場面が多くありました。
そのため私は、日々の開発の中で少しずつ理解を積み重ねたり、必要な知識を調べて吸収したりすることを意識してきました。
こうした積み重ねによって、提案の説得力が増し、実際に取り組ませてもらいやすくなると感じています。
日々理解する
今年は、API開発に深く関わる一年を過ごしました。
仕様書を読むだけではなく、周辺のコードや処理の流れまで含めて理解していくことが必要になります。
そこで意識していたのは、「必要な時に必要な部分を確実に理解する」という姿勢です。
具体的には、次のような行動を繰り返していました。
- チームメンバーのPRを確認して、変更の意図や背景を把握する
- 自分が触るコードやその周辺処理を丁寧に読み、わからないところはその場で調査する
- 挙動が気になる箇所は手元で試して、実際の動きを確認する
- 不明点はそのままにせず、すぐに相談して理解を曖昧にしないようにする
大規模なキャッチアップを「事前に全部終わらせておく」というよりは、開発を進めながら必要な情報をその都度取りに行き、少しずつ積み重ねていくスタイルでした。
こうして理解の解像度を上げていくうちに、自然と「もっとこうしたほうが良くなるのでは?」という視点が増えていったように思います。
気づいたことを形にする
日々の開発を通じて改善したい点が見えてくると、それをちゃんと形にして提案したくなってきます。
今年は特に、
- 「やりたいことは、ちゃんと口に出してみる」
- 「必要だと思った改善は、遠慮せず伝えてみる」
ということを意識して行動していました。
幸いにも、私のチームには提案を受け止めてくれる文化があります。
「それ、やってみてもいいよ」と前向きに背中を押してもらえることが多く、新卒2年目であっても改善に挑戦しやすい環境が整っていました。
今年取り組んだ改善
今年、実際に手を動かして取り組んだ改善は、ざっくり次のようなものです。いずれも「開発を安定させる」「安全に変更しやすくする」ことを意識した取り組みでした。
- GitHub Actionsを用いたCIの導入
- ブランチプロテクトルールの整備
- Testcontainersを使った自動APIテストの導入
- 自動APIテストをGitHub Actionsで定期実行する仕組みの構築
どれも、「チームがもっと開発しやすくなるはず」という思いから始めた取り組みでした。自分の「やりたいこと」と、チームとしてのメリットがうまく重なったテーマでもあります。
提案が通り、実際に自分の手で改善を実装できた経験は、今年の中でもとても大きな学びになりました。
スケジュールやチーム状況にも目を向ける
改善提案だけでなく、チーム全体の進行状況や雰囲気にも目を向けるようになりました。
開発を進めていると、どうしてもスケジュール面で不安が出てくる場面があります。そんなときには、「自分にできることはないか?」を考えて動くようにしていました。
たとえば、
-
スプリント内で終わらなさそうなタスクを抱えているメンバーがいそうなとき
→ こちらから声をかけて、巻き取りや分担を提案する -
スケジュールがギリギリになりそうだと感じたとき
→ 早めに課題として共有し、優先順位の見直しやタスクの分割を一緒に検討する
といった動きを意識していました。
問題が「手遅れになってから」表面化するのではなく、少し違和感を覚えた段階で共有することで、チーム全体が余裕をもって対処できるようにしたいという思いがありました。
これらの行動は、決して「チームを引っ張ろう」と強く意識していたわけではありません。
- 提案が受け入れられやすい雰囲気があること
- 「気づいたなら言ってみていい」という文化があること
この2つがあったからこそ、気づいたことを自然と行動に移せていたのだと感じています。
「役割だから動く」というより、「気づいたから動いた」という感覚のほうが近いです。
それが結果として、少しでもチームの助けになっていたのであれば、とても嬉しいです。
挑戦を後押ししてくれる環境
一年を振り返ると、私は本当に多くの場面でチームメンバーに支えられてきました。
- わからない部分を丁寧に教えてもらえたこと
- 改善提案を真剣に受け止めてもらえたこと
- 新しい取り組みを任せてもらえたこと
- 困ったとき、すぐに相談できる距離感があったこと
課長、リーダー、テックリード、そしてチームメンバーのみなさんのサポートがあったからこそ、私は安心して新しい挑戦を続けることができました。
新卒2年目という、まだまだ経験の浅い立場でありながら、ここまで自由に提案し、実行まで任せてもらえる環境は本当に貴重だと感じています。
まとめ
2025年は、新卒2年目として「どう動けばやりたいことを実現できるか」 を常に考えながら過ごした一年でした。振り返ってみると、私が大切にしてきた姿勢は次の4つに集約されます。
- 日々の開発の中で必要な知識を少しずつ積み重ねること
- 気づいた改善点をためらわずに提案してみること
- 「やりたい」で終わらせず、自分から動いて実現まで持っていくこと
- そして、支えてくれる周囲のサポートにきちんと感謝すること
今年は、こうした姿勢がチームの文化とうまく噛み合い、提案し実行する経験を重ねることができました。
来年も、また新しく「やってみたい」が生まれたときには、遠慮せず手を挙げて、必要な知識を自分で取りに行きながら、自分の力で形にしていきたいと考えています。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
2026年も一歩ずつ成長しながら、技術にもチームにも貢献していけるように頑張ります。