書籍情報
書籍名: 小さな会社のFileMakerデータベース作成・運用ガイド Pro13/12/11/10対応
著者: 富田宏昭(株式会社キクミミ)
著者について
1987年生まれ。株式会社キクミミにて、FileMaker、オープンソースのデータベース、シェルスクリプトを使用したWebアプリケーション開発に従事。
著者の他の著作
著者リンク
該当なし
読書動機
1. ノーコードツールの知見を深めたい
業務でノーコードツール(Filemakerではない)に触れる機会があり、その時にノーコードツールの知見を深めたいと思ったため。
2. FileMakerの知識を他のノーコードツールに応用したい
FileMakerはノーコードで業務用アプリケーションとしては歴史が長く、FileMakerを抑えておけば他のノーコードツールを触る際の助けになると思ったため。
学習メモ
該当なし
学んだこと
1. 業務は常に変わるもの(p.37)
・現実には形通りにはまってくれるシステム開発はそうそうありません。
システム開発に要する期間よりも、企業を取り巻く環境や業務が変化する期間のほうがはるかに短いからです。
・大規模なプロジェクトや会社の命運を握るプロジェクトなら、満足な時間・人員予算が確保できます。
ところが現場の日常業務を効率化するプロジェクトの場合、残念ながら時間、人員予算を確保できる方がまれです。
このため、システム開発を始めるにあたりソフトウェアの選定が重要になっていきます。
選定
表計算ソフトとオープンソースのソフトウェア
・個人だけで回っている業務を効率化する場合に適した技法です
・数人~部門間レベルで使用するシステムでは、各自のITスキルも要求されるため運用が難しい
プログラミング言語を使って独自開発する
・習得と開発の時間が確保できるなら可。
・部門間レベルで使用するシステムの場合はRASISを満たすシステム開発を心掛ける必要がある。
※
R・・Reliability(信頼性)
A・・Availability(可用性)
S・・Serviceability(保守性)
I・・Integrity(完全性)
S・・Security(機密性)
アプリケーションプラットフォームを利用する
選定や開発方法を間違わなければ、個人利用から部門間レベルで利用するシステムまで幅広いニーズに対応できる。
学習コスト低い
p37 全部をシステム化しないという考え方
業務のほとんどを自動化で行えるようにアプリケーションを開発すると、想定外の事象が発生した際に、
システムだけは対応が不可能になります。
この場合、柔軟に変換対応できる人間のための「のりしろ」をシステムに残しておこないと変化に対応できないシステムになってしまいます。
p60~63 レイアウト、オブジェクト
レイアウト
データを入力、表示するための要素
1つのレイアウトには、必ずテーブルが1つ関連付けられます。用途に応じたレイアウトを用意することで、
業務に合わせたアプリケーションと画面動線を設計します。
レイアウトパート
画面に表示する情報を、整理・集計するためにあらかじめ区分けされた部分です。
例:ヘッダ、ボディ、フッタなど
p69 テーブルオカレンスとは
データベース定義画面のリレーションシップグラフ上にテーブルを仮想化して表示したもの
Filemakerのレイアウトやスクリプトなどでの操作は、テーブルオカレンスに対して行います。
※テーブルとは別の概念
テーブルでは、型、カラム、制限(ユニーク、型一致)などを定義する。
p74 ファイルの分離
保守の面を考慮した場合、ファイル分割して管理したほうが好ましいです。
用途別にテーブルをグルーピングし、FileMakerファイルを分離する。
「レイアウト情報のみを格納するファイル」
「マスタ系のレコードを格納するファイル」
「データ系のレコードを格納するファイル」
※会社の情報を入力する場合、FileMakerファイルに適切な権限情報を設定するくせをつける。
p83 例外処理
2通りの方法がある。
・データベース定義で設定する。
データベース定義→入力値の制限
・スクリプト中に設定する。
p86 ネットワークによる共同利用
WebDirect
WebDirectとは、Filmaker Server13で提供されるWebブラウザ上でFileMakerデータベースを簡単に共有するための仕組みです。
FileMakerProのWebブラウザ版というべきを有している。
※FileMakerServerが必要
FileMaker Server
FileMakerファイルを共有して利用するためのアプリケーションです。
FileMakerServerにFileMakerを配置設定して共有する。FileMakerServer単体ではFileMakerアプリケーションの開発はできません。
インスタントWeb公開
FileMaker Pro12以前で提供されていたWebブラウザ上でFileMakerデータベースで簡単に共有するための仕組みです。
カスタムWeb公開
・FileMaker Server, FileMaker Server Advancedにてサポートされている共有機能です。FileMakerデータベースをXMLおよびPHPを利用してWebアプリケーションと連携させることが可能になります。
p141 画面遷移はなぜ 必要か?
テーブルの設計の次に画面遷移設計図を作成します。画面遷移とは各画面の導線のことです。
システム上で再現する業務の順番に従い、画面で情報の入力順番や集計処理時の順序を設計します。
p151 ポータルの配置
ポータルは関連テーブルからレコードを複数個表示するための機能です。
詳細レイアウトにポータルを配置することで、テーブルオカレンスとリレーションを貼った他テーブルのレコードを複数行表示する事が可能です。
p156 インスペクタ
オブジェクトに設定された視覚効果や位置表示、UIの種類を横断して確認操作できる機能です。
位置・・位置、配置と整列、グリッド
スタイル・・テーマ、スタイル
外観・・テキスト、段落設定
データ・・フィールド、操作、データの書式設定
感想
全体的な印象
FileMakerの使い方だけでなく、システム開発の一般論やノーコードツールの選定基準が体系的に説明されており、実践的な内容でした。
特に印象に残ったこと
-
ノーコードツールの適切な選定の重要性
- 解消したい課題に対して適切にノーコードツールを選定することが大事だと学んだ
- 1年に1個はノーコードツールを調べる必要性を感じた(PowerAppやkintoneなど)
-
FileMaker製品の違いを理解できた
- Web版などの製品ごとの違いを知ることができた
- ノーコードとプログラミングの使い分けについて明確な指針が得られた
実践できること
短期
- FileMaker Serverを構築する
- 内容: 共有環境の構築
- 参照: p.86
中長期
- 1年に1個のノーコードツールを試す(参照: 全体)
- PowerApps
- kintone
実践済み:
- ch4 顧客管理システムを作る→完了
- ch5 営業データ管理システムを作る→完了
- ch7 見積&請求書管理システムを作る→完了
定量評価(1年後に記入)
注意: このセクションは読書直後ではなく、1年後など実際の効果が見えてから記入してください。数値化できない学びの価値(思考力、創造性、教養など)も重要です。見積もりは保守的に行い、過度に楽観的な数値は避けてください。
記入日: 2026-01-02
スキル・知識の評価
| 評価項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 長期的な有用性 | 4 | 2014年出版だが、データベース設計やノーコード開発の基本概念は現在も有効で実践可能 |
| 実践のしやすさ | 4 | 手順が明確で実践しやすいが、個人利用には年間約1万円のライセンス費用が障壁となる |
| 汎用性 | 3 | FileMaker固有の機能説明が中心だが、ノーコードツール共通の設計思想は他ツールにも応用できる |
スキルスコア: 11/15点
経済的インパクト
投資コスト
| 項目 | 数値 | 根拠・計算 |
|---|---|---|
| 書籍価格 | ¥3,000 | 技術書の一般的な価格 |
| 読書時間 | 12h | 通読 + 実践(ch4,5,7) + ノート作成 |
| 読書時間コスト | ¥36,000 | 12時間 × ¥3,000(エンジニア平均時給) |
| 総投資額 | ¥39,000 | ¥3,000 + ¥36,000 |
リターン
| 項目 | 数値 | 根拠・計算 |
|---|---|---|
| 期待年収アップ | +¥50,000/年 | ノーコードツールの知識が評価される場合(保守的見積もり) |
| 時間削減効果 | 2時間/月 | 簡単な業務アプリをノーコードツールで自作できる |
| 時間削減の金額換算 | ¥6,000/月 | 2時間 × ¥3,000 = ¥72,000/年 |
| コスト削減効果 | ¥0/年 | 特になし |
| 年間経済効果 | ¥122,000 | ¥50,000 + ¥72,000 + ¥0 |