2017年ごろからMySQLのマイナーバージョンのリリースは1, 4, 7, 10月の20日頃というサイクルが安定してきた。オラクルのCritical Patch Updatesのリリースとおおむね同じようなタイミングなのはもちろん偶然ではない。
知名度:★☆☆☆☆
闇度 :★★☆☆☆
スキップ度:★★★★★
MySQL 8.0のGAリリースのタイミングでMySQLサーバーやConnectors, Workbench, Shellおよび商用版のEnterprise MonitorやEneterprise Backupのマイナーバージョンを全て揃えるためにリリースされていないマイナーバージョンがいくつも出た。
MySQLサーバーの場合は8.0.11がGAとしてリリースされた。DMRが8.0.4まで進んだところで8.0.5 - 8.0.10はまとめてスキップされた。
Changes in MySQL 8.0.5 - 8.0.10 (Skipped version numbers)
GAのマイナーバージョンが8.0.11になった背景は8.0.10までバージョンが進んでいたソフトウェアがあったから。それはConnector/Netだった。
Changes in MySQL Connector/NET 8.0.10 (2018-01-30, Release Candidate)
MySQL Shell 8.0はやや不思議な流れになっていて、8.0.0がDMRで出たあと、8.0.1と8.0.2スキップされ、8.0.3 DMR -> 8.0.4 RCとなったところから8.0.11 GAまでバージョンが飛んでいる。
MySQL Shell 8.0 Release Notes
しかしこのマイナーバージョンを揃える試みは初っぱなから揺らぎを見せる。Workbenchは8.0.0から8.0.10を一気にスキップしたと思ったら8.0.11がGAではなくまさかのRCでびっくりしたことを覚えている。
Changes in MySQL Workbench 8.0
ちなみにこれを書いている時点でのMySQLサーバーなどの最新のマイナーバージョンは 8.0.31 なのだが、2021年12月にMySQL Enterprise MonitorがApache Log4j 2の脆弱性対応のために2日連続でマイナーバージョンがリリースされるという異例の事態が発生。これ以降、他のソフトウェアとのマイナーバージョンに対して1つだけ進んだ状態が続いており、MySQL Enterprise Monitorだけが 8.0.32 が最新となってしまっている。
MySQL Enterprise Monitor 8.0 Release Notes