#jarコマンドでjarファイル、warファイルを作る方法
メモしておきます。
サンプルを作った環境はWindows 10です。
##jarファイルを作る方法
サンプルのソースファイルは以下の通り。
package sample;
public class App {
public static void main(String[] arg) {
System.out.println("Hello World!");
}
}
ディレクトリ構造は以下の通り。classesフォルダーにはコンパイル後に.classファイルが配置されます。META-INF配下にはjarに取り込むマニュフェストファイルを配置しています。
C:\jarファイル作成サンプル>tree /F
フォルダー パスの一覧: ボリューム OS
ボリューム シリアル番号は XXXX-XXXX です
C:.
├─classes
├─META-INF
│ MANIFEST.MF
│
└─src
└─sample
App.java
マニュフェストファイルにはjarを実行した時にmainメソッドが実行されるJavaクラスを指定してます。
Main-Class: sample.App
それでは、jarを作成する前にコンパイルを行いましょう。javacコマンドでコンパイルを行います。
-sourcepath
でソースファイルが配置されているフォルダを指定します。
-d
でコンパイル後のファイルが配置されるフォルダを指定します。
javac -sourcepath src -d classes src\sample\App.java
コンパイルを行うとclassesフォルダの配下に.classファイルが作成されます。
C:\jarファイル作成サンプル>tree /F
フォルダー パスの一覧: ボリューム OS
ボリューム シリアル番号は XXXX-XXXX です
C:.
├─classes
│ └─sample
│ App.class
│
├─META-INF
│ MANIFEST.MF
│
└─src
└─sample
App.java
次にjarコマンドを使ってjarファイルを作成します。
m
でjarファイルに取り込むマニュフェストファイルを指定してます。
-C
で指定したフォルダの配下が圧縮され、jarファイルに取り込まれます。
jar cvfm sample.jar META-INF\MANIFEST.MF -C classes .
作成されたjarファイルの構成は以下の通りとなります。
C:\jarファイル作成サンプル>jar tf sample.jar
META-INF/
META-INF/MANIFEST.MF
sample/
sample/App.class
実行結果は以下の通りです。
C:\jarファイル作成サンプル>java -jar sample.jar
Hello World!
##warファイルを作る方法
サンプルのソースファイルは以下の通り。
package sample;
import java.io.IOException;
import javax.servlet.ServletException;
import javax.servlet.ServletOutputStream;
import javax.servlet.annotation.WebServlet;
import javax.servlet.http.HttpServlet;
import javax.servlet.http.HttpServletRequest;
import javax.servlet.http.HttpServletResponse;
@WebServlet("/sample")
public class SampleServlet extends HttpServlet {
@Override
public void doGet(HttpServletRequest req, HttpServletResponse resp) throws ServletException, IOException {
resp.setContentType("text/html");
resp.setCharacterEncoding("UTF-8");
ServletOutputStream out = resp.getOutputStream();
out.println("Hello World!");
out.flush();
}
}
ディレクトリ構造は以下の通り。WebContent\WEB-INF\classesフォルダーにはコンパイル後に.classファイルが配置されます。lib配下には上記ソースファイルをコンパイルするために必要なライブラリを配置しています。
C:\warファイル作成サンプル>tree /F
フォルダー パスの一覧: ボリューム OS
ボリューム シリアル番号は XXXX-XXXX です
C:.
├─lib
│ javax.servlet-api-3.1.0.jar
│
├─src
│ └─sample
│ SampleServlet.java
│
└─WebContent
└─WEB-INF
└─classes
それでは、warを作成する前にコンパイルを行いましょう。javacコマンドでコンパイルを行います。
-sourcepath
でソースファイルが配置されているフォルダを指定します。
-classpath
でライブラリを指定しています。*
を使用することでlibフォルダ配下の全てのファイルを指定できます。
-d
でコンパイル後のファイルが配置されるフォルダを指定します。
javac -sourcepath src -classpath lib\* -d WebContent\WEB-INF\classes src\sample\SampleServlet.java
コンパイルを行うとWebContent\WEB-INF\classesフォルダの配下に.classファイルが作成されます。
C:\warファイル作成サンプル>tree /F
フォルダー パスの一覧: ボリューム OS
ボリューム シリアル番号は XXXX-XXXX です
C:.
├─lib
│ javax.servlet-api-3.1.0.jar
│
├─src
│ └─sample
│ SampleServlet.java
│
└─WebContent
└─WEB-INF
└─classes
└─sample
SampleServlet.class
次にjarコマンドを使ってwarファイルを作成します。
-C
で指定したフォルダの配下が圧縮され、warファイルに取り込まれます。
jar cvf sample.war -C WebContent .
作成されたwarファイルの構成は以下の通りとなります。
C:\warファイル作成サンプル>jar tf sample.war
META-INF/
META-INF/MANIFEST.MF
WEB-INF/
WEB-INF/classes/
WEB-INF/classes/sample/
WEB-INF/classes/sample/SampleServlet.class
作成されたwarファイルをTomcat等にデプロイしてブラウザからアクセスするとHello World!
と表示されます。