Open Libertyをオフライン環境でもZIPファイルから起動する

Open Libertyをオフライン環境で動作させたい場合に、ZIPファイルから起動する方法を記載します。

ただし毎回ZIPファイルを手動で展開したりアプリケーションをデプロイするのは面倒です。Liberty Maven pluginを活用しながらZIPファイル起動を試みます。

本記事で使用するコンポーネント

コンポーネント名	バージョン
JDK	OpenJDK 17.0.9 (IBM Semeru Runtime Open Edition)
Open Liberty	24.0.0.1
Apache Maven	3.9.6
Liberty Maven plugin	3.10

$ java -version
openjdk version "17.0.9" 2023-10-17
IBM Semeru Runtime Open Edition 17.0.9.0 (build 17.0.9+9)
Eclipse OpenJ9 VM 17.0.9.0 (build openj9-0.41.0, JRE 17 Mac OS X amd64-64-Bit Compressed References 20231017_583 (JIT enabled, AOT enabled)
OpenJ9   - 461bf3c70
OMR      - 5eee6ad9d
JCL      - 3699725139c based on jdk-17.0.9+9)

Open LibertyのZIPファイルの入手

Open Libertyの「Get Started」ページからZIPファイルを入手します。
使いたいバージョンおよびパッケージ名からダウンロードリンクを辿ります。

パッケージはWebアプリ目的かつ使いたいFeatureが分かる場合は「Web Profile ~」、どのFeatureを使うかわからない場合は「Jakarta EE ~」を選んでおくと後からFeatureが足りないといった手戻りが少ないです。

この記事では「Web Profile 10」のZIPファイルを使用します。

pom.xmlの設定

他のローカル開発環境での起動方法同様に、ZIPファイルからの起動はLiberty Maven Pluginを使用します。

アプリケーションのpom.xmlにLiberty Maven pluginを追加します。
このMaven pluginもMaven Centralからダウンロードしますので、オフライン環境では事前にローカルリポジトリ(.m2など)にpluginのJARファイルを配置しましょう。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<project>
  ...
  <build>
    <finalName>offline-demo</finalName>
    <plugins>
      <!-- Liberty Maven plugin -->
      <plugin>
        <groupId>io.openliberty.tools</groupId>
        <artifactId>liberty-maven-plugin</artifactId>
        <version>3.10</version>
        <!-- ZIPファイルから起動する -->
        <configuration>
          <runtimeArchive>/path/to/openliberty-webProfile10-24.0.0.1.zip </runtimeArchive>
        </configuration>
      </plugin>
    </plugins>
  </build>
</project>

重要な部分は configuration > runtimeArchive のブロックです。
runtimeArchive に先ほどダウンロードしたZIPファイルのパスを指定します。
この状態でMavenゴールを指定するだけで自動的にZIPファイルを展開してアプリケーションをデプロイするようになります。

<project>
  ...
  <build>
    <plugins>
      <plugin>
        ...
        <!-- ZIPファイルから起動する -->
        <configuration>
          <runtimeArchive>/path/to/openliberty-webProfile10-24.0.0.1.zip</runtimeArchive>
        </configuration>
      </plugin>
    </plugins>
  </build>
</project>

稼働確認

前述のLiberty Maven pluginの設定を追加した状態で Open Liberty を起動します。
ログにローカルのZIPファイルを使用された旨のメッセージが出力されています。

$ mvn liberty:dev
...
CWWKM2102I: non-artifact based assembly archive : /path/to/openliberty-webProfile10-24.0.0.1.zip を使用しています。
...
Installing assembly...
Expanding: /path/to/openliberty-webProfile10-24.0.0.1.zip into /path/to/project/liberty-demo-app/target/liberty
...
[監査      ] CWWKZ0001I: アプリケーション liberty-demo-app が 11.048 秒で開始しました。

参考

ci.maven - Liberty installation configuration

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以上。