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【Day 2】脱・雰囲気理解!AWS VPCとサブネット、ルートテーブルを図解で完全理解する

Last updated at Posted at 2025-12-08

はじめに

Qiita アドベントカレンダー2025へようこそ!

前回はセキュリティ設定で防御力を高めました。今日はAWSの「ネットワーク構築」を行います。

AWSを学習し始めて最初にぶつかる壁が VPC (Virtual Private Cloud) です。

「サブネット?」「ルートテーブル?」「0.0.0.0/0って何?」と混乱した経験はありませんか?

本日は、これらを「家の住所と道路」に例えて、直感的に理解し、実際にコンソールで作ってみます。

1. VPCとは?(土地を買う)

VPCは、クラウドの中に確保する「自分専用のプライベートなネットワーク空間」です。

現実世界で言えば、「家を建てるための広大な土地を買う」ことに相当します。

この土地の広さを決めるのがCIDRブロックです。

VPCには、「この土地の中で、どれくらいの住所(IPアドレス)を使えるか」という「広さ」を決める必要があります。

2. サブネットとは?(区画整理する)

広大な土地(VPC)を買っても、そのままでは管理しきれません。
そこで、用途ごとに「区画整理(サブネット化)」を行います。

AWSには アベイラビリティゾーン (AZ) という物理的に離れたデータセンター群があります(東京なら ap-northeast-1a, 1c, 1d など)。
サブネットは必ずどれか一つのAZに所属させる必要があります。

パブリックサブネット: インターネットから直接アクセスできる区画(Webサーバーなど)。

プライベートサブネット: インターネットから直接アクセスできない区画(DBサーバーなど)。

3. インターネットゲートウェイとルートテーブル(玄関と地図)

区画を作っただけでは、外(インターネット)とは繋がりません。
ここで登場するのがインターネットゲートウェイとルートテーブルです。

インターネットゲートウェイ:

家の 「玄関」 です。これがないと外に出られません。

VPCに1つだけアタッチできます。

ルートテーブル:

データの行き先を決める 「地図」 です。

「インターネットに行きたいなら、Internet Gatewayを通ってください」というルールを書きます。

パブリックとプライベートの違い

サブネット自体に「パブリック」や「プライベート」という設定項目はありません。
「Internet Gatewayへのルート(道)を持っているルートテーブルが関連付けられているかどうか」で決まります。

Internet Gatewayへの道がある = パブリックサブネット
Internet Gatewayへの道がない = プライベートサブネット

ハンズオン:自分だけのVPCを作ってみよう

それでは、コンソールから実際に作ってみましょう。

Step 1: VPCの作成

VPCコンソールを開き、左メニューの [お使いの VPC] -> [VPC を作成]。

[VPC のみ] を選択。

名前: HandsOn-vpc

IPv4 CIDR ブロック: 10.0.0.0/16
VPCを作成.png

[VPC を作成] をクリック。

Step 2: サブネットの作成

左メニュー [サブネット] -> [サブネットを作成]。

VPC ID: 先ほど作った my-handson-vpc を選択。

サブネット 1:

名前: public-subnet-1a

アベイラビリティゾーン: ap-northeast-1a (東京の場合)

IPv4 サブネット CIDR ブロック: 10.0.1.0/24
サブネットを作成.png

[サブネットを作成]。

Step 3: インターネットゲートウェイの作成とアタッチ

左メニュー [インターネットゲートウェイ] -> [インターネットゲートウェイの作成]。

名前: HandsOn-igw -> 作成。
インターネットゲートウェイの作成.png

作成後の画面(またはアクション)から [VPC へアタッチ] を選択し、HandsOn-vpc にアタッチする。
VPCにアタッチ.png

Step 4: ルートテーブルの作成と関連付け

左メニュー [ルートテーブル] -> [ルートテーブルを作成]。

名前: public-route-table、VPC: HandsOn-vpc -> 作成。

作成後、[ルート] タブ -> [ルートを編集]。

ルートを追加:

送信先: 0.0.0.0/0 (全世界=インターネット)

ターゲット: インターネットゲートウェイ (選択肢から HandsOn-igw を選ぶ)
ルートを編集.png

[変更を保存]。

[サブネットの関連付け] タブ -> [サブネットの関連付けを編集]。

public-subnet-1a にチェックを入れて保存。
サブネットの関連付けを編集.png

これで、「インターネットに繋がる道」が開通したサブネットを完成しました!

まとめ: 今日のToDoリスト

カスタムVPC (10.0.0.0/16) を作成した

パブリックサブネットを作成した

IGWを作成してVPCにアタッチした

ルートテーブルを作成し、0.0.0.0/0 をIGWに向けた

サブネットをルートテーブルに関連付けた

これで土地と道路の整備は完了です。
次回は、いよいよこの土地の上に家(サーバー)を建てます。
「EC2の選び方と立ち上げ方」 です。お楽しみに!

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