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0.はじめに

GitHubでコードを公開するとき、多くの人がまず目にするのが「README.md」です。
しかし、いざ自分で書こうとすると「何をどう書けばよいのか分からない」と感じたことはありませんか?

本記事では、私が実際に開発したDjangoアプリのREADME構成をベースに、READMEに記載すべき基本項目とその意図・効果を整理しました。

「最低限これだけは書くべき項目」と「余力があれば加えたい内容」に分けて解説するので、初めてREADMEを書く方でも迷わず構成できるはずです。
各項目についての内容と目的、そして記載例を併せて紹介します。

読み終える頃には、READMEを書く上での指針が明確になります。

1.最低限これだけは書くべき項目

(1)プロジェクト概要

こちらで、今回開発したアプリの目的や特徴を簡潔に記載します。
これにより、どんなアプリかを端的に伝えられます。

README.md
本アプリは、Django フレームワークを使って作成したタスク管理アプリケーションです。
単なるタスク登録・編集にとどまらず、緊急度・重要度の設定や、
進捗管理のための目標・実績値の入力、進捗率の自動計算機能、さらに進捗率の状態を視覚的に表すバーを備えています。
(以下略)

(2)使用技術

こちらで、使用した言語・フレームワーク・DBなどを記載します。
これにより、使用技術が明確になることで、環境構築の参考になります。

README.md
- Python 3.13.2
- Django 5.2
- HTML(テンプレート)
- Bootstrap 5.3.0(スタイル調整、※CDN 利用)
- SQLite(開発用 DB)

(3)主な機能

こちらで、実装済みの機能をリスト化します。
機能一覧があることで、完成度や利用イメージを把握しやすくなります。

README.md
- タスクの一覧表示(トップページ)
- タスクの新規作成・編集・削除(削除はモーダル確認あり)
- タスクの完了状態切り替え(進捗率・完了日時を自動補完、完了時は背景をグレーに変更)
(以下略)

(4)使い方

こちらで、アプリの操作手順をステップごとに記載します。
アプリの使い方を明確にし、利用開始のハードルを下げます。

README.md
1. 「新規登録」からユーザー登録(ユーザー登録済の場合は「ログイン」からログイン)
2. トップページでタスク一覧を確認(検索可能)
3. 「新規作成」からタスク登録(必須/任意項目あり)
(以下略)

(5)セットアップ手順

こちらで、git clone から runserver までの導入方法を記載します。
ローカル環境で動かすために必要な手順を示します。
※コードブロックはbash指定を推奨

README.md
# リポジトリのクローン
git clone https://github.com/Ogimatsu/MyTodoApp
cd MyTodoApp

# 仮想環境の作成
python -m venv venv
(以下略)

(6)ディレクトリ構成

こちらで、アプリのディレクトリの構成を記載します。
構造を把握しやすくなり、設計意図も伝わります。
※コードブロックはbash指定を推奨

README.md
MYTODOAPP/
├── config/                                   # プロジェクト設定
│   ├── settings.py                           # 設定ファイル
│   ├── urls.py                               # プロジェクトURL設定
│   ├── validators.py                         # メッセージの英語を修正
│   └── ...
(以下略)

2.余力があれば加えたい内容

(1)画面キャプチャ

こちらで、UIのスクリーンショットを記載します。
これにより画面構成を視覚的に把握できます。

README.md
### 1. タスクの一覧表示画面
![一覧表示画面](static/image/index.png)

(2)URL構成

こちらで、各画面や機能に紐づくURLの一覧を記載します。
全体構成の理解に役立ちます。

README.md
- `/todos/` - タスク一覧(ログイン時のトップページ)
- `/todos/create/` - タスク新規作成
- `/todos/<task_id>/update/` - タスク編集

(3)実装上の工夫

こちらで、実装する上で工夫したことを記載します。
技術的な工夫点を共有することで、他の開発者の学びにもつながります。

README.md
- 検索機能における範囲検索処理は `get_search_date()` 関数で共通化
- 日付入力欄の定義も `get_date_form()` により簡潔化
(以下略)

(4)開発者向け情報

こちらで、テスト・管理画面・コードスタイルについての情報を記載します。
他の開発者が参加しやすくなります。

README.md
- テストの実行: `python manage.py test`
- コードスタイル: PEP 8 に準拠
- 開発環境: `.editorconfig`ファイルを参照
(以下略)

(5)Git運用方針

こちらで、ブランチ戦略や命名ルール等を記載します。
複数人での開発や後方互換性を意識した運用が可能になります。

README.md
- main: 本番用、常にデプロイ可能な状態
- feature/〇〇: 機能ごとの開発ブランチ(例:feature/search-function)
- コミットメッセージはプレフィックス付きで明確に(例:fix:, feat:)

(6)使用パッケージ一覧

こちらで、requirements.txtの要約を記載します。
セキュリティやメンテナンスの判断がしやすくなります。

README.md
本アプリでは以下の主要パッケージを使用しています:

- `Django`:Web フレームワーク(バージョン 5.2 以上)
- `django-widget-tweaks`:テンプレートで form クラスを制御するための補助ライブラリ

パッケージ一覧は `requirements.txt` に記載しています。

(7)目次

こちらで、README.mdの目次を記載します。
項目が多いREADMEでは、目次を追加することで可読性が高まります。

README.md
- [タスク管理アプリ(Django)](#タスク管理アプリdjango)
- [使用技術](#使用技術)
- [主な機能](#主な機能)
- (以下略)

3.おわりに

README.mdは「プロダクトの顔」であり、「仕様書」でもあり、「名刺」でもあります。
特に個人開発では、READMEの丁寧さ=その人の開発スタンスとも見なされやすいため、読み手の目線で構成・記述していくことが重要です。
今回の項目を参考に、まずは書いてみて、必要に応じて調整してみると良いでしょう。

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また、気になる点があればコメントで教えていただけると嬉しいです。

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