VisualStudioでRustを便利に相互運用する

Visual Studio大好き(codeじゃないほう)

今回はVisualStudio(2022)でRustを快適(?)に運用する方法を共有したいと思います。

完成形

ディレクトリ構造

動作

プロジェクトのビルドが完了すると、Rustのコンパイルが始まり、生成結果フォルダに (プロジェクト名).rs.dll という名のバイナリがコピーされる。

長所

• ケース規則が揃う(プロジェクト直下はパスカルケース、フォルダー内はスネークケース)
• Rustとその他(今回はC#)をまとめてコンパイル結果に入れられる。

手順

0. Pythonの準備

インストールできてなかったらして下さい。

1. プロジェクトの作成

普通にプロジェクトを作る。
今回はC#(csproj)でやった。他のプロジェクトでもできると思うけど保証しない。

2. Cargo.toml の作成

公式ドキュメントに従って、好きに書いて下さい。
この時、プロジェクト名はスネークケースにしましょう。

3. Rustプロジェクトの準備

プロジェクトフォルダ内に src フォルダ、その下に lib.rs などを置く。

4. PostBuild.py の作成

プロジェクトフォルダー直下に PostBuild.py を作る。
中身はこんな感じにする。

import sys
import os
import shutil
import subprocess

def snake_to_pascal(s):
    return '.'.join(word.capitalize() for word in s.split('_'))

config = sys.argv[1]
dest = sys.argv[2]

if config == "Debug":
    subprocess.run(["cargo", "build", "--lib"])
    source = os.path.join("target", "debug")
elif config == "Release":
    subprocess.run(["cargo", "build", "--lib", "--release"])
    source = os.path.join("target", "release")
else:
    raise ValueError

for file_src in os.listdir(source):
    if file_src.endswith(".dll"):
        file_dst = snake_to_pascal(os.path.splitext(file_src)[0]) + ".rs.dll"
        shutil.copy2(os.path.join(source, file_src), os.path.join(dest, file_dst))
    elif file_src.endswith(".pdb"):
        file_dst = snake_to_pascal(os.path.splitext(file_src)[0]) + ".rs.pdb"
        shutil.copy2(os.path.join(source, file_src), os.path.join(dest, file_dst))

5. プロジェクトの編集

以下の要素をProject要素直下に置く。

  <Target Name="PostBuild" AfterTargets="PostBuildEvent">
    <Exec Command="py PostBuild.py $(ConfigurationName) $(TargetDir)" />
  </Target>

6. gitignore(必要であれば)

targetディレクトリを除外するため、以下の文を .gitignore に追加する。

# Cargo build target
target/

おわりに

なにか改善案あればお聞かせ下さい。