はじめに
SES事業に勤めるITエンジニアは、ほかの会社のプロジェクトに参画し
業務を行う仕事だ。その中でほとんど100%と言っていいほど「面談」は
セットでやってくる。
今回は私流の面談時に意識している事を記載していく。
面談のすすめ
まずはじめに、面談には2種類ある。案件参画予定の現場あるいは先方の指定した場所で対面で面談を行う形式の面談と、近年増えてきているリモートでの面談だ。
対面方式の面談は、自分と先方の1対1の個人面談であったり、候補者が吹く数人いたりする場合は集団面談になったりする。その中で私が伝えたいのは以下の2点だ。
①その人を雇いたいと思えるような雰囲気を作ること
②自分の言葉で相手に伝える能力があるか
雇いたいと思えるような雰囲気作り
SES事業は前述のとおり「他の会社のプロジェクトに参画し業務を行う仕事」であり、所謂"期間限定の社員"。つまりその会社の正社員として働いている人とはその会社内の経験に差があり「外部の人間」という枠組みになるため、入場してなるべく早く現場の空気感や仕事の進め方、業務で関わる人の人間性に馴染む必要がある。
そんな中でいかにも雰囲気が暗い人や身だしなみに気を配れない人を雇おうとは思わない。人は大抵の場合、外見でその人の人間性を決めることがある。きちっとした着こなしの人は「真面目そう」、逆にくたびれた服装の人は「だらしなさそう」という印象を最初にもち、「だらしなさそうな人だけど実は生真面目で節制した人だ」といった印象の変化は同じ環境に長く身を置いて初めて生じるものだ。いくら仕事が早かろうとマクロを1人で一から組めようと、外見の印象が悪い人と余程の事がない限りは採用しない。
また、先方からどのような会社でどのようなプロジェクトが走っていて、どの作業を任せたいかといった説明の後に質問の時間が少し設けられるが、「何も質問しない」事は避けるべきだ。もし自分があらかじめ用意していた質問内容が先方によって既に説明されていた場合は、業務以外に現場の立地について(例:「近くにお昼休憩で利用できそうな場所はあるか」)といった事でもいいし、通院や家庭の事情など定期的に仕事を抜ける必要がある場合は確認も兼ねて質問しておくのも手だ。そうした事により「こちらの案件に興味を持ってくれている」
「やる気がある」と相手に伝えることができる。
自分の言葉で相手に伝える能力があるか
面談時、対面形式の面談では自分の手元に経歴書が用意され、それをもとに自己紹介を求められる。リモートでは画面共有して自分の正面に経歴書が映し出される、あるいは画面共有しなくてもあらかじめ経歴書を控えておけば自然と正面を向いて話しているように見えるため問題はあまりないが、対面の場合だと紙は自分の机の上、つまりそのまま読もうとすると下を向くことになり、先方のほうを向いて話すことができないため
声も届きにくく自分を見てもらう事も出来ない。
このような場合に私が勧めるのは、「紹介したい項番の業務内容をある程度覚えておくこと」だ。
「この案件ではどのようなことをした」という紹介で経歴内容をすべて覚えている必要はない。自分の言葉で詳細やチーム体制、使用したツールといった情報を伝え、プラスで「どのような事に気を付けたか」「大変だったこと、それを改善するために何をしたか」といった事を追加して話すと良い。
また、面談の中で質疑応答がされた時に自分がした事のない作業について問われた時、ただ
「経験がないです」
ではなく
「経験はありませんが、参画時に合わせて自己学習を行います」
や
「〇〇の経験があるので、対応できるかと思います」
といった「ない」のマイナスイメージの言葉ではなくプラスな言葉に変換して応答すると良い。
終わりに
項番①、②と共通して言えることだが、面談で私が意識していることは「先方の立場に立って自分を参画させたい魅力のある人物に見せることができるか」だ。笑顔や相槌はもちろん、身だしなみや話し方など30~1時間という短い時間でいかに相手に好印象を持たせられるかが面談の肝になる。自分の過去の経歴や業務内容も大切だが、チームワークを重視される職種であるため人間性を重視して面談を開催する現場も少なくない。期間限定であるからこそ、相手とよりよい関係を築いて業務に従事することが、自分、ひいては自社のために繋がっていくのだ。