はじめに
ローカルPC上にハンズオン環境やデモ環境をセットアップするためのIBM API Connectのセットアップ手順です。設定パラメーターや手順については、本番環境を想定したガイドではありませんので、ご利用の際にはご注意ください。本番環境でのご利用や実環境での導入の際には、構成やパラメーターについて適切に設計を行い、構築ください。
この手順では、まずAPI GatewayとなるDataPower Gateway Virtual Editionの導入を行います。なお、DataPower Gatewayは、無償版のAPI Connect Essentialsでは利用できませんので、ご注意ください。
API Connectのエディションごとの違いについては、マニュアル : API Connect オファリング をご覧ください。
免責
本内容は公開情報をベースに記載しておりますが、誤解・誤植を含んでいる可能性があります。ご利用の際は自己責任で、必ず最新の情報を自ら確認されますようお願いします。特に予期せぬ課金請求などが発生しても著者は一切責任を持ちません。
また誤りを見つけられた方は是非ご一報ください。
0. 前提条件
システム前提
この手順の前提としているシステム環境は以下の通りです。API Connectのシステム前提条件ではありませんのでご注意ください。
API Connect V5のシステム前提条件については、IBM API Connect Version 5.0 requirementsより確認できます。
ハードウェア環境
- Microsoft Windows 7 Professional(64bit)
- 物理メモリ 16GB以上
- プロセッサー 1.6GHz以上
- ハードディスク容量 30GB
ソフトウェア環境
- VMware Workstation Pro 12 以上
- Mozilla Firefox(ブラウザ)
各VMへ割り当てるリソース
- DataPower(API Gateway) : 4GBメモリー、2コアCPU
- Management Server : 4GBメモリー、2コアCPU
- Developer Portal : 2GBメモリー、2コアCPU
ネットワーク環境
- VMware環境のネットワークはNAT接続とし、サブネットは192.168.102.0とする
※セットアップする環境のサブネットが上記と異なっていても問題ありません。手順のアドレスをローカルの環境のアドレスと読み替えてください。 - 各VM間の名前解決は、ローカルのhostsにて行うものとする
VM | IPアドレス | ホスト名 |
---|---|---|
DataPower(API Gateway) | 192.168.102.10 | api.example.com |
Management | 192.168.102.20 | mgt.example.com |
Developer Portal | 192.168.102.30 | dev.example.com |
利用する導入イメージ
- IBM API Connect Management v5.0.2.0
- IBM API Connect Developer Portal v5.0.2.0
- IBM DataPower Gateway Virtual Edition v7.5.1.0
1. DataPower Gateway のインストール
DataPower Gatewayの導入と設定を行います。
1.1 - VMwareのNATサブネットの設定
必要に応じて、VMware Workstationでのネットワークの設定を行ってください。
※この手順は必ずしも実施する必要はありません。
-
VMware workstationを起動し、
編集
メニューから仮想ネットワークエディタ
を開きます。 -
VMNet8を選択し、VMnet8のサブネットを必要に応じて編集して
OK
をクリックして画面を閉じます。
1.2 - ovaのインポートと起動
-
VMware workstationの画面から、
仮想マシンを開く
をクリックします。 -
DataPowerのovaファイルを選択して
開く
をクリックし、新規仮想マシンの名前
と新しい仮想マシンのストレージパス
に入力をして、インポート
をクリックしてインポートを開始します。 -
使用許諾契約に関する画面で
同意する
をクリックします。 -
インポートには数分かかります。インポートが完了したら、
仮想マシン設定の編集
をクリックして、メモリ
、プロセッサ
、ネットワークアダプタ
を以下のように修正してOK
をクリックして画面を閉じます。 -
仮想マシンの再生
をクリックして、VMを起動します。
1.3 - DataPowerの初期設定
-
DataPowerが起動するとコンソール上にログイン・プロンプトが表示されるので、login :
admin
、Password :admin
でログインします。 -
Attentionが表示されるので、
Enter
を入力します。 -
Enable Secure Backup Mode?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
確認のプロンプト表示で
y
+Enter
を入力します。 -
Enable Common Criteria Compatibility Mode?
プロンプト表示でn
+Enter
を入力します。 -
新しいパスワードを入力して
Enter
を入力します。 -
もう一度新しいパスワードを入力して
Enter
を入力します。 -
Do you want to run the Install Wizard?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Do you want to configure network interfaces?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Do you have this information?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。。 -
Do you want to configure the eth0 interface?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Do you want to enable DHCP?
プロンプト表示でn
+Enter
を入力します。 -
Enter the IPv4 address for the interface in CIDR notation
プロンプト表示で192.168.102.10/24
+Enter
を入力します。ここで設定するIPアドレスについては、セットアップする環境に合わせて入力してください。 -
Enter the IPv4 address for the default gateway
プロンプト表示で192.168.102.2
+Enter
を入力します。ここで設定するIPアドレスについては、セットアップする環境に合わせて入力してください。 -
Do you want to configure the eth1 interface?
プロンプト表示でn
+Enter
を入力します。 -
Do you want to configure the eth2 interface?
プロンプト表示でn
+Enter
を入力します。 -
Do you want to configure the eth3 interface?
プロンプト表示でn
+Enter
を入力します。 -
Do you want to configure network services?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Do you want to configure DNS?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Do you have this information?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Enter the IP address of the DNS server:
プロンプト表示で‘192.168.102.2
+Enter
を入力します。ここで設定するIPアドレスについては、セットアップする環境に合わせて入力してください。 -
Do you want to define a unique system identifier for the appliance?
プロンプト表示でn
+Enter
を入力します。 -
Do you want to configure remote management access?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Do you have this information?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Do you want to enable SSH?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Enter the local IP address
プロンプト表示で0
+Enter
を入力します。 -
Enter the port number
プロンプト表示でそのままEnter
を入力します。 -
Do you want to enable WebGUI access
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Enter the local IP address
プロンプト表示で0
+Enter
を入力します。 -
Enter the port number
プロンプト表示でそのままEnter
を入力します。 -
Do you want to configure a user account that can reset passwords?
プロンプト表示でそのままn
+Enter
を入力します。 -
Do you want to configure the RAID array?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Do you want to continue?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Enter name for the file system
プロンプト表示でそのままEnter
を入力します。 -
Do you want to enable B2B storage?
プロンプト表示でn
+Enter
を入力します。 -
Do you want to review the current configuration?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Do you want to save the current configuration?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Overwrite previously saved configuration?
プロンプト表示でy
+Enter
を入力します。 -
Configuration saved successfully.
と表示され、DataPower Gatewayの初期設定が完了します。
1.4 - Web UIからのDataPowerの追加設定
-
ブラウザ(Firefox)を起動して、
https://192.168.102.10:9090
にアクセスして、DataPowerのWeb UIを起動します。 -
以下のセキュリティ警告が表示されるので、
エラー内容
をクリックし、例外を追加
クリックします。 -
セキュリティ例外を承認
をクリックします。 -
ログイン画面が表示されるので、adminユーザーでログインします。パスワードはセットアップ時に指定したパスワードを入力します。
-
「Software License Agreement」が表示されるので、「I agree」をクリックします。
-
以下の画面のように表示され、しばらく待つと自動的にログアウトされるため、再度ログインします。
-
タイムゾーンを設定します。検索ボックスより
time
と入力してTime Settings
をクリックします。 -
Local time zone
にJST (Japan Time)
を選択して、Apply
をクリックします。 -
XML管理インターフェースを設定します。検索ボックスより
XML
と入力して、XML Management Interface
をクリックします。 -
enabled
にチェックを入れてApply
をクリックします。 -
Web UIのタイムアウトを設定します。検索ボックスより
Web Ma
と入力してWeb Management Service
をクリックします。 -
Idle timeout
を6000
に変更してApply
をクリックします。 -
Statistic Settingの設定をします。検索ボックスより
Statis
と入力してStatistic Settings
をクリックします。 -
enabled
にチェックを入れてApply
をクリックします。 -
名前解決の設定をします。検索ボックスより
dns
と入力して、DNS Settings
をクリックします。 -
Static hosts
でadd
ボタンをクリックします。 -
以下のように入力して、
Apply
をクリックします。 -
同様にして、以下のように追加で登録し、画面上部の
Apply
をクリックします。 -
画面右上の
Save Configuration
をクリックして、設定を保存します。 -
構成が保存され、以下のように表示されます。
以上でDataPowerの設定は終了です。