📘 書評:「シリコンバレー式 最強の育て方 ― 人材マネジメントの新しい常識 1 on 1ミーティング」
✍️ はじめに
1on1ミーティングを改善したいという思いから、本書を手に取りました。本記事では、自身の理解の定着と実務への応用を目的に、書籍の要点や印象的だった内容を整理します。
📝 主な内容・要点まとめ
💬 1on1で話し合うべきテーマ(7分類)
🧊 プライベート相互理解
- 目的:信頼関係の構築・アイスブレイク
- ポイント:相手が話さない場合は、自分から自己開示することが有効
雑談レベル(深さの段階)
- 世間話(例:ニュースなど)
- 相手自身の話(例:週末に何をしたか)
- 感情を聞く(例:「何が楽しかった?」)
- 価値観を探る(例:好き・苦手なことなど)
聞き出すコツ
- 「ちなみに」「そういえば」などの枕詞を使う
- 自分の話から話題を展開する
- 「差し支えなければ」などクッション言葉を活用
- プチ情報(旅行、趣味など)を日頃から収集
- 見た目の変化に注目する(髪型、服装など)
❤️ プライベートな話をする際のコツ
- 100%賛成/反対せず、「共感」のスタンスで受け止める
- 相手を100%受け入れる意識
🩺 心身の健康チェック
- 毎回確認すべき2点:
- 体調 (例:最近しっかり眠れている?)
- 業務量(例:業務量はどう?多い?物足りない?)
🔥 モチベーションアップ
モチベーションを下げる要因を取り除く
- 傾聴が最優先。アドバイス・説得は不要
モチベーションを上げる要因を高める
- 良い行動を記録し、褒める or 承認する
「褒める」と「承認」の違い
- 褒める:話し手の評価を含む
- 承認:事実をそのまま伝える
最高のほめ方とは?
- 間接的に褒める(他人が言っていたことを伝える)
🛠 業務・組織課題の改善
① 現状業務の把握(質問例)
- 業務のポイントは?
- クライアント担当者はどんな人?
- 業務の懸念点は?
- 第三者に説明するなら?
- もっと任せてほしい部分は?
② 現状業務の改善(質問例)
- 困っていることは?
- 業務の難しさはどこ?
- 生産性を上げるには?
③ 組織への貢献(質問例)
- チームの良さと課題は?
- 改善のためにできることは?
- 他メンバーは能力を発揮できている?
- 調子が良さそうな人・気になる人は?
🔑 スタンス:「アドバイス」ではなく、「教えてもらう」
🎯 目標設定・評価
- 重視すべきは「正確さ」ではなく「納得感」
- 定期的な短いFBや承認が重要
効果的な目標設定:MGCフレーム
- MUST(やるべき理由・具体行動)
- GET(得られるもの、キャリアへの影響)
- CAN(達成可能性・チャレンジ性)
🔎 目標に前向きに取り組めるような会話設計がカギ
🧠 能力開発・キャリア支援
- すでにある能力を自覚させる
- 実務と1on1を繋ぐことで成長を促す
経験学習サイクルに沿った支援
- 具体的経験
- 内省的観察(1on1で振り返る)
- 抽象的概念化(気づきを学びにする)
- 能動的実験(現場でチャレンジ ⇦ 1on1で計画)
将来像に関する質問
- 会社内での将来像
- ビジネスパーソンとしての将来像
- 人間としての将来像(家庭・地域など)
🧭 戦略・方針の伝達(必要に応じて)
- 決定事項
- 意思決定のプロセス
- 上司の個人的な思い
1on1の質を高めるポイント
1. 丁寧にアポイントメントを取ろう!
- 相手の合意を取ること
- 自らスケジューリングを行うこと
- 「定例」ではなく「イベント」として捉えること
2. 空間をプロデュースしよう!
- 目的に合わせて実施場所を変えてみる(例:カフェにしてみるなど)
- 自分の表情を意識する
- 独自のネーミングをつけてみる(例:プライムタイム、雑談MTG など)
3. ミーティングの内容を個人データベースとして残そう!
データに残すメリット
- 前回からの話をスムーズに進められる
- 考え方の変遷を知ることができる
- 宿題の進捗確認ができる
- 日常の中で気になるポイントに対してフィードバックできる
- 担当交代時に引き継ぎができる
- 共通のデータベースとして活用できる(自分と相手双方にとって)
4. 「実践シート」と「共有シート」を用意しよう!
実践シート
-
【モチベーションアップ】
相手の良かったと思う行動をメモしておく -
【今回のテーマ】
共有シートで事前に話したい内容を用意してもらう -
【まとめとアクション】
前回の内容を振り返る/宿題があれば進捗確認をする
共有シート
- 話したい内容を事前に相手に書いてもらうためのツール
5. 時間配分の目安(30分の場合)
時間 | 内容 | テーマ |
---|---|---|
0〜5分 | アイスブレイク&体調確認 | 相互理解/心身チェック |
5〜10分 | 前回のおさらいと承認 | モチベーションアップ |
10〜25分 | 今回のテーマ | ケースによる |
25〜30分 | まとめと宿題の確認 | - |
6. まとめとアクションプラン
1. 下記の質問をしてみよう!
- 今日話してみて一番印象に残っていることは?
- 今日話したことで一番覚えておきたいことは?
- 今日の話を自分の言葉でまとめると?
- 次回に向けてアクションとしては何をする?
- 5W1Hの確認
- それを達成するために、私にできることはある?
2. 次までに行うことを 1つに絞ろう!
📌 おわりに
本書は、1on1を単なる業務確認の時間から、「信頼を築き、成長を支援する場」へと進化させるヒントに溢れています。自分自身の1on1も見直し、より意味のある時間にしていこうと思います。
※この記事は自分の学びを整理するためのアウトプットです。皆さんのマネジメントのヒントになれば幸いです。
株式会社シンシア
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