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GoAdvent Calendar 2022

Day 4

go にも decltype が欲しいよ、と思った話。

Last updated at Posted at 2022-12-24

これは何?

go を書いていて、初めて decltype ほしいよと真剣に思ったので、その記録。

decltype ってのは、C++ にある言語要素で、式からその式の型を得る機能。

c++
using usec_t = decltype (timeval{}.tv_usec);

のようにすると、usec_t を 構造体 timeval のメンバ tv_usec の型にすることができる。便利。

そして。

にも参加しています。

ほしいよと思った経緯。

unix.Timeval を使いたい

go で unix.Timeval を使おうと思った。
まあ使おうと思った時点で負けという気もちょっとするけど、まあ使おうと思った。

float64 の値をゴニョゴニョして作った値で unix.Timeval を初期化したい。

unix.Timeval は、 SecUsec というメンバを持っていてこれに値を入れたい。

ターゲット

しかしターゲット環境は

  • linux 386
  • linux amd64
  • darwin amd64

の三種(だということにする)。

それぞれの環境での Sec Usec の型は下表のとおり。

型 \ 環境 linux 386 linux amd64 darwin amd64
Sec int32 int64 int64
Usec int32 int64 int32

C/C++ と違って型が違う変数への代入は全面禁止。もとの値の intervalfloat64

書きたかったコード

go
type SecType = なんか
type UsecType = なんか

t := unix.Timeval{
	Sec:  SecType(math.Floor(interval)),
	Usec: UsecType((interval - math.Floor(interval)) * 1e6),
}

こうしたい。
こうしたいんだが、「なんか」の場所に typeOf(unix.Timeval{}.Sec) などと書くことはできない。

実際にできること

仕方ないので

  • unsafe.Sizeof などを駆使してなんとかする
  • 条件コンパイルで UsecTypeUsecType を適宜定義する
  • go generate でなんとかできるのかも。よく知らない。

の三択から選ぶことになるんだと思う。他にもあるかな。
私は条件コンパイルを選んだ。
こういうことに頭を使わせないでほしいと思う。

go1.18 以降なら

今なら、 Generics が使えるので

go1.18以降
type SecConstraint interface {
	int32 | int64
}

type UsecConstraint interface {
	int32 | int64
}

func hoge[S SecConstraint, U UsecConstraint](s *S, u *U, interval float64) {
	*s = S(math.Floor(interval))
	*u = U((interval - math.Floor(interval)) * 1e6)
}

としておけば

go1.18以降
t := unix.Timeval{}
hoge(&t.Sec, &t.Usec, interval)

と書ける。

しかしトリッキーな感じは否めない。
やっぱり前述の「書きたかったコード」のようにしたいよなぁと思う。

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