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【後編】Guardium Collector HWアプライアンス更改時に知っておくべき導入と廃棄の実作業

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Last updated at Posted at 2026-06-21

はじめに(前提の整理)

Guardium Collector の HWアプライアンスは、
見た目は物理サーバーですが、製品としては SW です。

そのため、更改作業では

  • 契約・問い合わせ・製品整理は SW 前提
  • 実際の導入・更改・廃棄作業は 物理サーバー前提

という二面性を意識する必要があります。

※ Guardium HWアプライアンスの位置づけについては、
前編の記事を先に読むと理解しやすくなります。

【前編】Guardium HWアプライアンスは「サーバーの姿をしたSW」である、という整理
https://qiita.com/N_M_vc/private/14ff014be991ca2e6e31


今回の更改シナリオ

  • 現行:Guardium Collector HWアプライアンス稼働中

  • 次期:現行とは独立した新 DC に新規 HWアプライアンスを設置

  • 切り替え方式

    • 新環境で事前構築
    • サービスイン時に切り替え
  • 旧アプライアンスは データ消去後に搬出


導入前に必ずやること(物理要件の確認)

Guardium は製品分類上は SW ですが、
導入前準備は完全に物理サーバーとして扱う必要があります。

設計書や Guardium の論理構成が固まっていても、
この段階の確認が抜けると DC 作業直前で手戻りが発生します。

確認すべき主な項目

  • 搭載先ラックおよびラック内 U 位置
  • サーバー重量および DC 床の耐荷重
  • 消費電力・発熱量
  • DC との契約電力量
  • 電源系統(A/B 系冗長構成)
  • IP アドレス設計

これらについては、
DC 事業者(またはプロジェクト内の設備・DC 担当)との事前調整が必要です。


ラック搭載・床耐荷重への影響

Guardium は機種変更のタイミングで
筐体重量が大きく変わることがあります。

同一ラック内の他サーバーと合算した重量が
DC の床耐荷重制限に近づく、または超過する場合、

  • 同一ラックへの搭載不可
  • ラックそのものを別エリアへ移動
  • ラック分散による再設計

といった対応が必要になるケースがあります。

👉
「同じ 1 台追加/入れ替え」でも、
重量次第でラック移動が発生し得る点は要注意です。


諸元例(Collector x3264 → x3364)

以下は Guardium Collector の世代移行時に確認した実例です。

項目 x3264 x3364
重量 18.8 kg 26.3 kg
発熱量 3,358 BTU/hr 2,559 BTU/hr
消費電力(VA) 984 VA 534 VA
消費電力(W) 984 W 750 W
消費電流 4.92 A 4.1 A

このように、

  • 重量は大幅に増加
  • 消費電力・発熱量は減少

という、直感に反する変化が起きることもあります。

👉
ラック耐荷重と契約電力量の 両方を必ず確認する理由です。


DC 契約電力量への影響

DC では、

  • ラック単位
  • 列単位
  • 区画単位

などで 契約電力量が管理されていることが一般的です。

既存ラックへ Guardium を搭載する場合でも、

  • 既存機器との 消費電力合算
  • 契約値超過の有無

を事前に確認する必要があります。

特に「旧機器撤去 → 新機器設置」の場合でも、
一時的に 同時稼働期間が発生するケースには注意が必要です。


電源ケーブルの差し位置(PDU 冗長性)

Guardium HW アプライアンスは、
通常 **冗長電源(2 系統)**を備えています。

そのため、

  • 電源 A → PDU-A
  • 電源 B → PDU-B

のように、
異なる PDU/異なる系統に分けて接続することが前提になります。

事前に検討すべきポイントは以下です。

  • 利用する PDU の系統(A/B)
  • 空きコンセント位置
  • ケーブル長
  • ケーブル取り回し(前後/上下)

👉
電源ケーブルの差し位置は 当日の作業中に決めるものではなく、
事前に決めておくべき設計事項です。


Lenovo 管理コントローラー(XCC / IMM)について

Guardium HWアプライアンスは Lenovo 製サーバーをベースとしており、
管理コントローラーとして次のいずれかが搭載されています。

  • Lenovo XClarity Controller(XCC)
    → 比較的新しい世代

  • Integrated Management Module(IMM)
    → 旧世代のサーバーで搭載されている場合あり

Guardium の手順書上ではまとめて記載されることがありますが、

実際の画面構成・メニュー名は XCC と IMM で異なる

という点を理解しておくと、
リモートコンソール操作時に混乱しません。


機器到着~ラッキング

  • 木箱梱包で配送

  • ラックマウントキット、電源ケーブル、SFP は同梱

  • 以下は同梱されないため事前準備が必要

    • モニター
    • キーボード
    • NW ケーブル
    • DVD ドライブ

ラッキングおよび結線作業は専門の技術員に依頼するケースが一般的です。


NW ポート位置の確認

Guardium HW の NW ポート位置(XCC 用/物理 LAN)は、
Lenovo の製品資料が一次情報になります。

結線指示時には、この背面図(上記の場合、P.19)を参照すると確実です。


初回起動と注意点

  • 電源結線が完了するとサーバーは自動起動
  • インストール済みの Guardium SW が起動

⚠️ 注意

物理アプライアンスの CLI 初期パスワードは
SW アプライアンスと異なる場合があります。
(バージョンにより変更されることもあるため要確認)


異なる Guardium バージョンを利用する場合

プリインストールされている Guardium とは
異なるバージョンで構築する場合は、

  • ✅ ISO による上書きインストールを先に実施

します。

ISO のマウントや KVM 操作は
XCC(または IMM)から行います。

👉 Lenovo XClarity Controller (XCC) User’s Guide
https://pubs.lenovo.com/xcc3/xcc3_user_guide.pdf


移行時の代表的なパターン

Guardium も DB も新規

  • アプリケーションの接続先切り替えを待つのみ

DB 継続、Guardium のみ新規

  • DB サーバー内の S-TAP の向き先 IP を変更
    • 旧 Guardium → 新 Guardium

終了時の作業(データ消去)

Guardium の内部 DB(MySQL)には
監査ログという機密データが保存されています。

そのため、
DC 外へ搬出する前にデータ消去が必須です。

初期化手順(概要)

[1] Guardium サーバー停止

  • IMM / XCC に接続
  • Power Actions → Power Off Server Immediately
  • 初期化のためGuardiumのコマンド(stop system)ではなく
    IMM / XCCからの停止を実施

[2] HWコンソール起動

  • IMM / XCC → Server Management → Remote Control
  • Multi-user mode で起動
  • 証明書警告はすべて続行

[3] 電源 ON

  • HW コンソールから電源 ON
  • BIOS パスワード要求時は指定ルールに従い入力
    (機種によって、IBM-[Lenovoシリアル番号]の場合と[Lenovoシリアル番号]のみの場合がある。
    Lenovoシリアル番号=7ケタの数字)

[4] ブートデバイス選択

  • 起動時 → Boot Device Manager
  • CD/DVD を選択

[5] ISO 起動確認

  • ISO LINUX などの表示を確認
  • Collector 導入が自動開始

[6] 初期化完了待ち

  • 約 30 分待機

[7] BMC(XCC)の初期化

  • BMC Factory Reset を実行
  • IP・証明書情報も消去

→ 電源 OFF で作業完了


まとめ(後編)

  • Guardium 更改は SW 前提 × HW 作業
  • 導入前は物理要件(重量・電力)が最大の落とし穴
  • 管理コントローラーは XCC / IMM の世代差に注意
  • NW ポート位置や HW 操作は Lenovo マニュアルが一次情報
  • 廃棄時は 必ずデータ消去
  • 障害・問い合わせは IBM Support 起点
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