はじめまして。
NTTデータ九州 法人システム事業部 第二ビジネス統括部 DXテクニカルセンタ担当の須崎 修二です。
主に、サポートセンター業務や現場での技術支援を通じて、社内外の課題解決や業務改善に関わっています。
そんな私が、NTTデータ九州の現場から、生成AIとの付き合い方を試しながら考えていく連載です。
技術そのものだけでなく、現場でどう伝え、どう受け取り、どこで人が判断を返すのか。
そんな「現場目線」で、AIとの距離感を少しずつ探っていきます。
この連載の案内役は、生成AIの波をなんとか乗り越えようとしている、とある現場のおじさんです。
若いころはキーボードを叩けば何とかなると思っていましたが、最近は目も指も肩も、だんだん正直になってきました。
それでも、AIに全部を任せるのではなく、人がちゃんと分かる形で付き合えば、現場でもかなり使えるのではないか。
そんな試行錯誤を、少しユーモアを交えながら書いていきます。
この連載のコンセプト
生成AIは、とても便利です。
文章を整えたり、要約したり、図のもとになるテキストを作ったり、ちょっとした相談相手にもなってくれます。
一方で、現場で使おうとすると、意外と人間側の工夫が必要です。
- そもそもAIに何を渡せばよいのか
- どこまでAIに任せてよいのか
- どこで人が確認すべきなのか
- うまく動かなかったときに、どうやって原因を追えばよいのか
この連載では、そうした疑問を「すごいAIの紹介」だけで終わらせず、現場で使う人の目線で考えていきます。
合言葉は、次の三つです。
- AIよし:AIの得意なことをうまく使う
- 人よし:人が理解し、確認し、判断できる形にする
- 現場よし:実際の業務やサポートの流れに無理なく乗せる
AIが賢いだけでは、現場は回りません。
人が置いてけぼりにならず、業務の流れにも合っていること。
そこまで含めて、ようやく「使えるAI」になるのではないかと思っています。
連載一覧
| 話数 | タイトル | 概要 | URL |
|---|---|---|---|
| 第1話 | AI時代の文字入力は、「正確に質問しなくちゃ!」を捨てるところから始まる | 音声入力を使って、AIに渡す材料を楽に出す方法を試します。 | https://qiita.com/NTTDATA-Kyushu-Cloud/items/e55c6fa15bc153265d65 |
| 第2話 | とある現場のおじさん、図になる文字に出会う | MarkdownやMermaidのような「図になる文字」を、LLMとの共通言語として見ていきます。 | https://qiita.com/NTTDATA-Kyushu-Cloud/items/866d29632d97dd0af61e |
| 第3話 | とある現場のおじさん、LLMは意外と物忘れが激しいことを知る | LLMが何でも覚えているわけではなく、文脈や状態の渡し方に左右されることを考えます。 | |
| 第4話 | とある現場のおじさん、MermaidでLLMに歩み寄る | Mermaidで処理の流れを整理し、LLMに手順や分岐を伝える方法を試します。 | |
| 第5話 | とある現場のおじさん、LLMにデバッグ環境を持ち込む | LLMの答えだけでなく、判断の道筋や状態も返してもらい、人が追える形にする方法を試します。 |
この連載で扱うこと
- 生成AIを現場で使うときの小さな工夫
- サポートセンター業務での活用余地
- AIに渡す入力の作り方
- Markdown、Mermaidなどのテキスト記法の活用
- LLMの文脈、状態、コンテキストの考え方
- Chat、Workflow、Agentの使い分け
- 人が判断を返すための見える化
- 業務利用時に気をつけたい情報管理の観点
この連載で扱わないこと
- 生成AIサービス同士の厳密な性能比較
- 特定製品のベンチマーク
- 社内ルールを超えたAI利用方法
- 機密情報や個人情報をAIに渡す前提の具体例
- すべてをAIに任せる魔法の手順
この連載は、AIを万能の存在として扱うものではありません。
むしろ、AIにも得意不得意があり、人間側にも準備や確認が必要だという前提で進めます。
対象読者
- 生成AIを業務で使い始めた方
- プロンプトを書く前に疲れがちな方
- AIに質問する文章を作るところで手が止まりがちな方
- サポートセンターや現場支援でAI活用を考えている方
- MarkdownやMermaidを、AIとの共通言語として使ってみたい方
- AgentやWorkflowという言葉が気になっている方
- 技術は気になるが、まずは現場目線で試してみたい方
- 生成AIの波に、ちょっとだけ膝まで浸かっている気がする方
読み方
各回は、できるだけ単独でも読めるように書いていきます。
ただし、前の回の考え方を少しずつ引き継いでいます。
おすすめの読み方は、次の順番です。
- まず第1話で、AIに渡す材料をどう楽に出すかを見る
- 第2話で、MarkdownやMermaidのような「図になる文字」に触れる
- 第3話で、LLMが何を覚えているように見えるのかを考える
- 第4話で、処理の流れをLLMに渡す方法を試す
- 第5話で、LLMの処理を人が追える形にする
最初から全部を理解しようとしなくても大丈夫です。
おじさんも、だいたい途中で一度迷子になります。
迷子になったら、図にしたり、メモにしたり、AIに聞き直したりしながら進めていきます。
業務利用時の注意
本連載では、生成AIや音声入力、Markdown、Mermaidなどを使った試行錯誤を扱います。
業務で利用する場合は、所属組織のルール、利用可能なサービス範囲、情報管理の方針を必ず確認してください。
特に、次の点には注意が必要です。
- 機密情報を入力しない
- 個人情報や顧客情報を不用意に渡さない
- 社外サービスに入力してよい情報か確認する
- AIの出力をそのまま正解として扱わない
- 最終的な判断は人が行う
AIは便利な相棒ですが、最終確認係まで完全に引き受けてくれるわけではありません。
最後の「それでよし」は、やはり人間の仕事です。
心構えとして
生成AIの進化は速く、気づけば昨日の工夫が今日には不要になっていることもあります。
せっかくフローを整理したのに、モデルの進化で自然言語だけでも通るようになっていた。
そんなこともあります。正直、少し泣けます。
それでも、試行錯誤は無駄ではないと思っています。
AIに何を任せるのか。
人はどこで確認するのか。
業務の流れにどう組み込むのか。
このあたりを考える力は、モデルが進化しても残るはずです。
AIよし。
人よし。
現場よし。
そんな付き合い方を、現場のおじさんなりに探っていきます。
執筆日:2026年7月22日(本記事及び連載記事(1話~5話))
免責事項:本記事及び連載記事(1話~5話)は執筆時点の情報に基づいています。製品仕様やサービス内容は変更される可能性があります。
