この記事は「推しデバイス Advent Calendar 2025」の7日目の記事です。
私は今年、Arduino互換機のSeeeduinoを買ったのでそのことについて書きます。
Arduino(アルドゥイーノ)とは
まず、Arduino(アルドゥイーノ)とは、安価で、比較的簡単に電子工作を楽しめるマイコンボードです。
教育用途からプロトタイピングまで幅広く使われており、電子工作界隈ではほぼ標準と言っていい存在です。
ラズパイを知っている人は「ラズベリーパイと似ているけど違うの?」と思うかもしれません。
確かにどちらも基板一枚で動くコンピュータのように見えますが、ArduinoにはOSが搭載されていません。
そのかわり起動が速く、電力消費が少ないといったメリットがあります。ただし、そのポテンシャルを発揮するにはLEDやセンサー、モーター、ディスプレイなどの周辺機器を使うことになります。
気軽な電子工作に潜む罠
Arduinoで「ちょっとした電子工作」をやろうとすると、だいたい次のものが必要になります。
- ブレッドボード(ぷつぷつ穴の空いた白い板)
- ジャンパーワイヤー
- センサー類
- 場合によってはハンダゴテとハンダ
「……」
「そういうの無理!!」
配線やハンダ付けそのものを楽しめる人なら問題ありません。
むしろそれこそが電子工作の醍醐味です。しかし、
- さっさと動くものが見たい
- プログラミングの延長で試したい
という人間にとっては、この工程がなかなかの苦行になります。
適性のない人間が、「今週末にちょっと触ってみよう」と軽い気持ちで手を出すと、時間がみるみるうちに溶け、挫折感とともに月曜日を迎えることになります。
Seeeduinoというものがある
そこで登場するのが Seeeduino(シードゥイーノ) です。
Seeeduinoとは名前が示す通り、Arduino互換機で、中国・深圳の Seeed Studio(Seeed社) が開発・販売している製品です。
Arduino IDEや既存のライブラリをそのまま使用できます。
今回、推しデバイスとして紹介したいのは Seeeduino Lotus というモデルです。(知ったきっかけですが、チャッピーに泣きついたら教えてくれました)
Seeeduino Lotusの最大の特徴は、
- Arduino互換のマイコンボードであること
- Grove(グローブ)というコネクタを標準搭載していること
この2点です。
Seeed社とGrove規格の関係
Grove規格とは、Seeed社が提唱・展開しているモジュール接続規格です。
通常の電子工作では、電源、GND、信号線(アナログ/デジタル/I2Cなど)を一本一本配線する必要がありここで面食らっちゃうのですが、Groveではこれらを 4本1セットのコネクタ にまとめ、センサーやモジュール側も統一された形状にすることで、
- 差し込むだけで使える
- 向きを間違えない
- ハンダ付けが不要
という仕組みを実現しています。
Seeeduino LotusにはこのGroveコネクタが複数搭載されているため、
対応センサーとケーブル一本で即接続が可能です。
USBのような手軽さ
これは、PCにUSB機器を挿した瞬間に使えるようになる感覚にかなり近いです。
- 配線で机が散らからない
- 接触不良に悩まされない
- 「動かない理由が配線かコードか分からない」地獄から解放される
この製品の存在を知った瞬間、思わず「これこれ〜♪」と声が出ました。
調達方法
Seeeduino Lotusは以下のルートで購入できます。
- Seeed社の公式ECサイト
- 国内の電子部品ショップ
- スイッチサイエンス
- 秋月電子
- マルツオンライン
国内で関連商品(Groveセンサー含む)が手に入るのは、初心者にとって大きな安心材料です。
価格は 2,000円弱。
技術面でもコスト面でも、電子工作のハードルを大きく下げてくれます。
私が作ったもの
私は趣味で 水耕栽培 をしています。
(土に植えず、肥料を溶かした養液だけで植物を育てる栽培方法)
どんな環境条件だと植物がよく育つのかのヒントとしてセンサーの数値を活用できたら面白そう。と考えました。そこで、
- 照度
- 水温
- 水位
- 騒音
を計測できる Grove対応センサー を購入し、Seeeduino Lotusに接続して計測プログラムを書きました。
C++は書いたことありませんでしたがAIに頼んだところ、ほぼノーエラーで想定通り動くコードを出力してきました。AIは凄いのでもはや驚きすらありません。
終わりに
Groveコネクタはアイディアを繋げるためにとても便利な存在です。
「これとこれを組み合わせたら面白いかも」を簡単に実現してくれます。
物理世界とプログラミングをつなぐデバイスとして、Seeeduino Lotusはとても優秀な選択肢です。ぜひ手を出してみてください。
そしてもしSeeed社の関係者の方がこの記事を読んでいたら、私をアンバサダーにしてください。





