テーブルとテーブルの連結には、縦方向(行が増える)と横方向(列が増える)の場合があります。
縦方向の場合は__集合__、横方向の場合は__結合__と言います。
結合には以下のパターンがあります。
完全外部結合:共通しないレコードをすべて含めて列を増やす。
右(左)外部結合:右(左)側のテーブルの共通しないレコードを含めて列を増やす。
内部結合:共通するレコードを対象として列を増やす。
今回は、__完全外部結合__について、SAS プログラムと SQL、および Python (Pandas) をそれぞれ用いた例を紹介します。
行いたい操作は下記です。
A列をキーとして、値が一致するしないに関わらずすべてのレコードを取り出して、横方向に連結します。
####① SAS プログラムでの完全外部結合
data table_3;
merge table_1 table_2;
by a;
run;
merge ステートメントで横に重ねることができます。
by に続く変数がキーとなります。
####② SQL での完全外部結合
create table table_3 as
select coalesce(table_1.A, table_2.A) as A, B, C
from table_1 full join table_2 on table_1.A = table_2.A ;
SELECT 取り出す変数名 from データセット1 full join データセット2 on 結合条件
SELECT文で coalesce という関数を使ってます。与えられた引数のうち、NULLでない最初の引数を返します。
coalesce 関数につきましては、詳しくは下記リンクを参照下さい。
https://doruby.jp/users/akio0911_on_rails/entries/SQL_coalesce_
https://tech.adseed.co.jp/sql-coalesce
また、結合する2つのデータセットで同じ変数名を持っている場合、「データセット名.変数名」と書きます。
####③ Python (Pandas) での完全外部結合
import pandas as pd
table_1 = pd.DataFrame({'A': [1, 2], 'B': ['AA', 'BB']})
table_2 = pd.DataFrame({'A': [2, 3], 'C': [10, 20]})
table_3 = pd.merge(table_1, table_2, on = "A", how="outer")
__ .merge __で結合、on にキー列を指定、how で様式(完全外部なので "outer")を指定します。
出力結果
ちなみに how の様式指定では、 "inner" が内部結合、"left" ("right") が左 (右) 外部結合となります。
####関連記事
データテーブルの連結-縦方向 1(異なる列名をそのまま残す場合)
データテーブルの連結-縦方向 2(異なる列名を統合する場合)
データテーブルの連結-縦方向 3(積集合と差集合)
データテーブルの連結-横方向 2(内部結合)
データテーブルの連結-横方向 3(左右の外部結合)
データテーブルの連結ー交差結合