はじめに
Power Virtual Agetns には、「トピックの提案」という Azure QnA Maker のように FAQ や Q&A を一括で取り込む機能が存在します。
とても便利な機能ですが、利用する上で注意すべき制限があります。
利用手順や制限等について簡単にまとめてみました。
トピックの提案の操作方法
トピックの提案は
[トピック]-[トピックの提案] で表示されるウィンドウで、取得するコンテンツのリンクを入力することで、トピックの取込が可能となります。
取得したトピックは、
[トピック]-[提案された]で表示します。
取得したQAは、質問がそのままトリガーフレーズに、回答がメッセージとなる一つのトピックとして作成されます。
トピックの末端には、デフォルトで用意されている「会話の終了」が自動的に配置されるので、便利です。
提案されたトピックは[トピックに追加]することで、そのままチャットボットの応答として利用可能です。
注意
制限として、MSのDocsにある通り、
- 公開されているURLであること、SharePoint OnlineやOneDriveのような認証を求めるURLは指定不可
- 拡張子を含むURLであること
- PDF、DOCS、PPTX、TXT、TSV、XLSX、CSVをサポートしている
とのことです。
SPOのページにてFAQを公開しているような組織では、その内容をオンラインファイルにコピーするという一手間が必要となります。
オンラインファイルからの取込方法「案」
上記注意にある通り、「トピックの提案」は認証なしで、かつファイルの拡張子までを指定できるURLが必要です。
実現する方法として、Azure ストレージのコンテナーにファイルを保存する手段が考えられます。
※ Azure ストレージの詳細は「Docs」を参照ください。
ファイルを格納するコンテナーのアクセスレベルは「コンテナー」で設定します。
アップロードしたファイルのURLを、Power Virtual Agetnsに貼り付ければ、トピックの取込が可能です。
Webページからの取得
「Microsoft Learn のよく寄せられる質問」から取得してみました。
Webページに記載されている質問が正しく取り込まれています。
Excelファイルからの取得
Excelブックからの取込も可能です。
A列に質問、B列に回答を記載した.xlsxファイルを用意します。
CSVファイルからの取得
質問と回答を「,」(カンマ)区切りし、質問ごとに改行したCSVファイルを用意してください。
上記のExcelファイルからの取得で作成したExcelブックをCSV形式で保存すると、このフォーマットになります。
注意点として、文字コードはUTF-8で作成する必要があります。
そのままShift-JISで保存したファイルを取り込むと、文字化けします。
TXTファイルからの取込
「Microsoft Learn のよく寄せられる質問」
のQA部分をそのままコピー&ペーストしたTXTファイルを用意し、取り込んでみました。
TXTファイルの場合も、文字コードはUTF-8で作成してください。
Webページと同様、QAが取り込まれています。
SPOサイトのFAQページの内容等を取り込む際は、TXTファイルに転写するのが手軽そうです。
まとめ
QAのような一問一答をチャットボットで実装する場合、質問の数だけトピックを作成する必要があります。
既存のコンテンツを、一つ一つチャットボットに入力するのは大変な作業です。
今回紹介したトピックの提案を使えば、作業量はぐんと減るはずです。
ぜひご活用ください。