こんにちは!株式会社ミリタンイの森井です。
今回もAsanaについて発信していきます。
プロジェクトを進めていると、こんな声を聞くことがあります。
「ちゃんと動いているはずなのに、クライアントや上司に進捗が伝わっていない」
「頑張って対応しているのに、それが相手に見えていない」
コンサルの現場でも、これは本当によくある悩みです。
実は弊社ミリタンイでも、支援先のプロジェクトを進める中で同じ課題にぶつかり、Asanaの「マルチホーム」という機能を使った設計にたどり着きました。
今回はその設計について解説します。
よくある状態、進捗やがんばりがクライアントに伝わらない
プロジェクトを1つのAsanaプロジェクトだけで回していると、進捗が伝わりにくくなることがあります。
タスクは動いているし、こちらとしては着実に前進している感覚があるのに、クライアント側からは「今どうなっているのか分からない」と見えてしまう。
定例MTGで口頭で説明すればその場は伝わりますが、MTGとMTGの間の期間は、また見えない状態に戻ってしまいます。
厄介なのは、これが「情報がないから伝わらない」だけの問題ではないことです。
むしろ逆に、プロジェクトを丸ごと見せているケースの方が多いかもしれません。
その場合に起きるのは「見せすぎて埋もれる」という問題です。
内部用の細かいタスクまで全部同じプロジェクトに並んでいると、クライアントがそのプロジェクトを開いたときに、タスクの数が多すぎて全体像がつかめません。
「〇〇を調査する」「資料のドラフトを作る」「社内レビューを依頼する」といった、進める側にとっては当たり前の中間工程まで並んでいると、クライアントからすると何が本当の節目なのか判断がつかなくなります。
情報自体はそこにあるのに、量に埋もれて結局「進んでいるのかどうか分からない」という同じ状態に行き着いてしまうわけです。
つまり、情報を「見せない」ことでも「全部見せる」ことでも、進捗は伝わりません。
必要な情報だけが、ノイズなく見える状態を作る必要があります。
なぜ困るのか
これは信頼関係にも関わる問題です。
実際にはしっかり手を動かしているのに、それが可視化されていないと、クライアントからは「本当に進んでいるのか」という不安につながりかねません。
定着している組織のやり方、内部用と共有用でプロジェクトを分ける
弊社が実際にコンサル案件で使っている設計はシンプルです。
1つのプロジェクトに全部を詰め込むのではなく、内部用と共有用の2つのプロジェクトに分けます。
内部用プロジェクトには、作業の詳細、社内での役割分担、内部限定のやり取りまで、すべてがそのまま乗っています。
一方、共有用プロジェクトには、クライアントに進捗として見ておいてほしいタスクだけを乗せます。
この共有用プロジェクトに、クライアントをゲストとして招待します。
内部用プロジェクトには、ゲストを招待することはありません。
整理すると、2つのプロジェクトの違いはこうなります。
| 内部用 | 共有用 | |
|---|---|---|
| 対象者 | 社内メンバーのみ | 社内メンバー+クライアント |
| 乗せるタスク | すべて | 見せたいタスクのみ |
タスクをどう共有用プロジェクトに乗せるか
ここでAsanaの「マルチホーム」という機能を使います。
マルチホームは、1つのタスクを複数のプロジェクトに同時に所属させられる機能です。
タスクを複製するのではなく、同じタスクが両方のプロジェクトから見えるようになるイメージです。
もう少し具体的に言うと、ステータス、担当者、期日、コメントといった、タスクに紐づく情報はすべて共通で1つです。
内部用プロジェクトでタスクのステータスを「進行中」から「完了」に変えれば、共有用プロジェクト側で見ても同じタスクが「完了」に変わって見えます。
逆に共有用プロジェクト側でコメントを書けば、内部用プロジェクトのタスクにもそのコメントがそのまま残ります。
2つのプロジェクトに同じタスクの窓が2つ開いている、というイメージに近いかもしれません。
内部用プロジェクトで動いているタスクのうち、進捗として見せたいものを、共有用プロジェクトにもマルチホームします。
どちらのプロジェクトから見ても同じタスクなので、内部側でステータスやコメントを更新すれば、共有用プロジェクト側にもそのまま反映されます。
クライアント用に進捗報告を作り直す、という二度手間が発生しません。
どのタスクを共有用プロジェクトに乗せるか
弊社の運用では、基本的には進捗を知るうえで必要なタスクはすべてマルチホームしています。
ただし、「〇〇を調査する」「〇〇の骨子を作成する」「レビュー依頼」といった、行動レベルの細かいタスクはマルチホームしません。
こうした粒度のタスクは、見せたところで進捗としての意味を持たず、単に作業の中身を細かく開示するだけになってしまうからです。
進捗そのものを隠す必要はないけれど、作業の細かい中身まで見せる必要はない、という線引きです。
この設計のポイント
この二段構え設計のポイントは、ゲスト権限の設計をシンプルにできることです。
クライアントを内部用プロジェクトに招待してしまうと、見せたくない社内のやり取りまで見えてしまうリスクがあります。
かといって、進捗を口頭やメールで別途まとめて報告するのは、伝える側にとっても地味な負担です。
共有用プロジェクトを別に用意し、そこにだけゲストを招待する形にしておけば、権限管理で悩む必要がなくなります。
そしてマルチホームによって、報告のための二重入力も発生しません。
まとめ
- 進捗が伝わらない問題は、情報が足りない場合だけでなく、細かいタスクまで見せすぎて埋もれてしまう場合にも起きる
- 内部用と共有用の2つのプロジェクトに分け、共有用にだけクライアントをゲスト招待する
- 見せたいタスクだけをマルチホームすれば、報告の二度手間なく進捗を共有できる
- 行動レベルの細かいタスクはマルチホームしない、という線引きが権限設計をシンプルに保つコツ
もし「頑張っているのに伝わらない」という悩みがあるなら、まずは今のプロジェクトから、クライアントに見せたいタスクだけをリストアップしてみるところから始めてみてください。
株式会社ミリタンイは、日本初のAsana Services Partnerに認定されたAsana活用のプロフェッショナルです。
導入設計から定着支援・運用改善まで、業務改善を一貫して支援しています。
「Asanaを入れたけど定着しない」「もっと活用したい」という方は、お気軽にご相談ください。
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