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【応用情報技術者試験】経営・戦略やマーケティングにおける3, 4, 5分割のフレームワークについてまとめてみた

Last updated at Posted at 2025-10-17

概要

応用情報技術者試験でよく出題される、経営・戦略やマーケティングにおける4分割のフレームワークを整理しました。

目次

3分割フレームワーク

マーケティング系

3C分析

目的

自社・顧客・競合の観点から機会領域を見つける

3要素

  • 自社
  • 顧客
  • 競合

ポイント

顧客ニーズと競合の強みを踏まえ、自社の差別化要因を見つける。

4C/4Pとの違い:3Cは戦略設計前の状況把握。4P/4Cは施策設計。

4分割フレームワーク

経営・戦略系

PEST分析

目的

外部環境を4つの切り口でチェックする。

要素

政治(法律・規制)、経済(景気・為替)、社会(人口・流行)、技術(IT・新技術)。

ポイント

SWOTの「外の要因」を深掘りするイメージ。

SWOT分析

目的

自分の会社や事業の「強み・弱み」(内部要因)と、外の要因の「チャンス・脅威」(外部要因)を整理する。

4象限

  • Strength(強み)
  • Weakness(弱み)
  • Opportunity(機会)
  • Threat(脅威)

ポイント

戦略を考えるときの出発点。

VRIO分析

目的

企業が持つ資源や能力が持続的な競争優位性を持っているかを評価する。

4つの視点

  • Value(価値)
    その資源や能力は顧客に価値を提供できるか?
  • Rarity(希少性)
    他社が持っていない希少なものか?
  • Imitability(模倣困難性)
    他社が簡単に真似できないか?
  • Organization(組織)
    その資源を活かす組織体制が整っているか?

ポイント

  • 4条件すべて満たすと「持続的競争優位」
  • 模倣困難性と組織活用力が差別化の鍵

アンゾフの成長マトリクス

目的

会社が成長するための方向性を整理する。

4象限

  • 市場浸透(既存商品を既存市場で売る)
  • 市場開拓(既存商品を新しい市場へ)
  • 製品開発(新商品を既存市場へ)
  • 多角化(新商品を新市場へ)

ポイント

どの方向にリスクが高いかも見える。

BCGマトリクス(PPM分析)

目的

事業や製品を「育てるべきか」「撤退すべきか」を判断する。

4象限

  • 花形(成長率高・シェア高)
  • 金のなる木(成長率低・シェア高)
  • 問題児(成長率高・シェア低)
  • 負け犬(成長率低・シェア低)

ポイント

経営資源の配分を考えるときに使う。

バランススコアカード

目的

会社の戦略を「お金の数字」だけでなく、いろんな角度から評価する。

4つの視点

  • 財務(売上・利益など)
  • 顧客(満足度やリピート率)
  • 内部プロセス(業務の効率や品質)
  • 学習と成長(社員のスキルや組織力)

ポイント

KPI(重要な指標)を決めるときのベースになる。

マーケティング系

4P分析

目的

商品を売るための基本戦略を整理する。

4要素

  • Product(製品)
  • Price(価格)
  • Place(流通・販売チャネル)
  • Promotion(広告・販促)

ポイント

企業側の視点で「どう売るか」を考える。

4C分析

目的

顧客の立場からマーケティングを考える。

4要素

  • Customer Value(顧客にとっての価値)
  • Cost(顧客が払うコスト)
  • Convenience(買いやすさ・入手のしやすさ)
  • Communication(顧客との関係・対話)

ポイント

4Pを「お客さん目線」に置き換えたもの。

試験では「4P=企業視点」「4C=顧客視点」という対比がよく問われる

5分割フレームワーク

5フォース分析

目的

業界の収益性(競争の強さ)を構造的に捉える

5要素

  • 新規参入
  • 代替品
  • 買い手
  • 売り手
  • 業内競争

ポイント

  • 新規参入や代替品の脅威が高いと利益率は低下
  • PESTはマクロ環境、5Fは業界構造という違いを押さえる

PEST(マクロ環境)と混同させる選択肢。5Fは業界内の競争圧力、PESTは国・社会レベルの変化。

戦略策定の流れ

① 外部環境の把握

PEST分析

政治・経済・社会・技術の変化を確認する

5フォース分析

業界構造(新規参入、代替品、買い手、売り手、業内競争)を評価し、収益性や競争圧力を把握する。

② 内部環境の把握

SWOT分析

①のPEST分析で得た外部要因を「機会・脅威」に分類し、自社の強み・弱みと合わせて整理する。

VRIO分析

SWOTで把握した「強み」の中でも、持続的競争優位を持つ資源・能力を評価し、どの強みを重点活用するかを明確化する。

③ 市場・顧客の分析

3C分析

SWOTとVRIOで整理した自社の強みを踏まえ、顧客ニーズと競合の特徴を比較し、差別化できるポジションを見つける。

④ 成長方向の検討

アンゾフの成長マトリクス

②のSWOT分析と③の3C分析で確認した市場状況をもとに、どの成長戦略(市場浸透・市場開拓・製品開発・多角化)を選ぶか検討する。

⑤ 事業ポートフォリオの評価

BCGマトリクス

④で決めた方向性を踏まえ、既存事業の「市場成長率」と「自社シェア」を評価し、資源配分を決定する。

⑥ 戦略を具体化・評価

バランススコアカード

⑤の資源配分と③の成長戦略をもとに、財務・顧客・プロセス・学習の視点でKPIを設定する。

⑦ マーケティング戦略の設計

4P、4C分析

⑥で設定したKPIを達成するために、売り方(製品・価格・流通・販促)と顧客視点(価値・コスト・利便性・コミュニケーション)を設計する。

全体のつながりイメージ

PEST・5フォース → SWOT・VRIO → 3C → アンゾフ → BCG → バランススコアカード → 4P/4C
(外部環境 → 内部環境 → 市場・顧客の分析 → 成長方向 → 資源配分 → KPI設定 → 売り方)

具体例:AI搭載の新製品を開発・販売する場合

① 外部環境の把握

PEST分析

  • 技術:AI技術が急速に普及
  • 政治:政府がDX推進政策を強化
  • 経済:景気は回復傾向
  • 社会:リモートワークが定着
    → この情報はSWOTで「機会・脅威」に分類するために使う

5フォース分析

  • 新規参入:AI市場に新規企業が増加
  • 代替品:クラウドサービスや既存ツールが代替可能
  • 買い手:企業の価格交渉力は高い
  • 売り手:AI人材の供給不足でコスト増
  • 業内競争:競合が激化
    → 競争圧力をSWOTの脅威要因として反映

② 内部環境の把握

SWOT分析

  • 強み:自社はAI開発の技術力が高い
  • 弱み:マーケティング部門の経験が少ない
  • 機会:AI需要の拡大
  • 脅威:競合企業が先行して市場を獲得
    → この結果をVRIOと3Cに活用

VRIO分析

技術力:価値あり、希少性あり、模倣困難性あり、組織体制あり → 持続的競争優位
→ この強みを成長戦略の軸にする

③ 市場・顧客の分析

3C分析

  • 顧客(Customer):DX推進企業はAI導入に積極的
  • 競合(Competitor):大手は既に市場を獲得、価格競争が激化
  • 自社(Company):技術力は高いがマーケティング弱い
    → 差別化ポイント=高性能+導入支援サービス

④ 成長方向の検討

アンゾフの成長マトリクス

SWOT、3Cをもとに、「AI需要の拡大(機会)」+「技術力(強み)」を活かし、新商品を既存市場に投入する=製品開発戦略を選択。

⑤ 事業ポートフォリオの評価

BCGマトリクス

  • 既存事業:成熟市場でシェア高 → 金のなる木
  • 新製品:成長市場だがシェア低 → 問題児
    → 既存事業の利益を新製品開発に投資

⑥ 戦略を具体化・評価

バランススコアカード

  • 財務:新製品売上を1年で10%増
  • 顧客:満足度80%以上
  • プロセス:開発期間を20%短縮
  • 学習と成長:AI研修受講率90%
    → KPIを設定し、戦略マップで因果関係を可視化

⑦ マーケティング戦略の設計

4P分析(企業視点)

  • 製品:AI搭載+導入支援サービス
  • 価格:競合比で適正
  • 流通:EC+パートナー企業
  • 販促:SNS広告+ウェビナー

4C分析(顧客視点)

  • 価値:業務効率化+サポート
  • コスト:導入しやすい価格設定
  • 利便性:オンライン購入+即時サポート
  • コミュニケーション:SNSで質問対応

記載した応用情報技術者試験の記事まとめ

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