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【z/OS】データ管理に関するワードをまとめてみた

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はじめに

z/OSにおけるデータ管理に関するワードについて、簡単にまとめてみました。

目次

データセット

データセットは、z/OS上でデータを格納するための基本単位になります。Windowsのファイルシステムでいえば、ファイルに該当します。
z/OS上でデータを保存するためには、データセットを使用することが一般的です。
例えばCOBOLやPL/I、アセンブリ言語などのプログラムのソースコードやバイナリファイル、JOBやJCLもデータセットに保存されます。
また、JOBが出力するログもデータセットに保存されることが一般的です。
そのほか、VSAMやDB2などのデータベースファイルもデータセットに保存されます。
データセットは後述する複数のブロックで構成されています。

ブロック

ディスクやテープに記録される際の単位です。後述のレコードを複数まとめたものになります。
ブロックという単位で記録することで、ディスクやテープへのI/O処理の回数を減らすことができ、効率的にI/O処理を行うことが出来ます。
ブロックサイズはディスクやテープの物理的な特性によって決める形になります。

参考

レコード

データセットの中にある個々のデータの単位です。データセットを構成している要素の最小単位になります。
Windowsのファイルシステムでいえば、ファイル内の各行のようなイメージです。
レコードの形式や長さはデータセットの種類や用途によって異なります。
レコードはさらにフィールドと呼ばれるものにに細分化されますが、これにはz/OS側は関与しておらず、あくまでプログラム側の処理によって行われています。

  • レコードは論理レコード、ブロックは物理レコードとも呼ばれます。
  • 初期のコンピュータでは、データの入力や出力はパンチカードを使用していました。パンチカードのデータは順次データセットとして扱われており、これがのちのファイルシステムの基礎になりました。
    z/OSのファイルシステムはレコードベースのデータ構成を採用しており、これはパンチカードのデータ処理方法から進化したものです。

順次データセット

データセットの種類のひとつです。レコードが順番に格納されている構成になっています。各レコードは連続して配置されています。
主にテキストファイルやログファイルなど、シンプルなデータの格納やバッチ処理に使用されます。
SDS (Sequential Data Set) とも呼ばれます。

区分データセット

データセットの種類のひとつです。複数のメンバー (サブデータセット) によって構成されています。
各メンバーは独立したデータとなっており、メンバー単位でアクセスして編集や削除が可能です。
主にプログラムコードやJCLスクリプト、設定ファイルの集まりなどに使用され、複雑なデータやプログラムの管理に適しています。
PDS (Partitioned Data Set) とも呼ばれます。

  • 順次データセットは連続してレコードが配置されているため順次アクセスですが、区分データセットはランダムアクセスになります。
  • ISPF上では順次データセットと区分データセット、どちらも検索できます。

区分データセット/拡張

区分データセットの機能を拡張したものです。
ディレクトリ管理やメンバー作成などの機能をより便利に拡張されたものになります。
PDSE (Partitioned Data Set/Extensions) と呼ばれます。

区分データセットやその拡張版であるPDSEは、「ライブラリ」とも呼ばれます。

データセット名の構成

データセット名の構成についてです。
データセット名は基本的に「プロジェクト名.グループ名.タイプ名」になります。

プロジェクト

データセットの最初の部分です。プロジェクトの名前やユーザーIDを指定するとわかりやすいです。

グループ

データセットの中間部分です。データのカテゴリやサブプロジェクトの名前を指定するとわかりやすいです。

タイプ

データセットの最後の部分です。データの詳しい種類や用途を指定するとわかりやすいです。

例えばデータセット名が「HOGE.FUGA.PIYO」だと、
HOGEがプロジェクト、FUGAがグループ、PIYOがタイプになります。

また、グループ名のみ複数のセグメントを使用できます。
なので例えば「HOGE.FUGA.PIYO.TEST1.TEST2」という名前のデータセット名があった場合、
分解するとプロジェクト名は「HOGE」、グループ名は「FUGA.PIYO.TEST1」、タイプ名は「TEST2」になります。

これらはISPFでデータセットを検索する際に指定して検索することができます。
また、ISPFで「1. 表示」を押すとデータセットを検索できる画面に遷移し「ISPFライブラリー」という言葉が表示されますが、「ISPFライブラリー」はISPF環境で使用されるライブラリのことを指し、普通のライブラリと同じ概念です。

文字制限

z/OSのデータセット名は最大44文字までというルールで制限されています。また、それぞれのセグメントには最大8文字の制限があります。

終わりに

まだ沢山他のワードもあるので、また追記していく予定です。

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