概要
ある程度有名なOSについて、概要をまとめてみました。
※随時更新予定。
目次
- Windows
- MacOS
- ChromeOS
- MS-DOS
- Windows Server
- Unix
- Linux
- iOS
- Android
- watchOS
- Wear OS
- CentOS
- Ubuntu
- Raspberry Pi OS
- Oracle Solaris
- z/OS
Windows
開発元 | Microsoft |
誕生 | 1985年 |
名前の由来 | GUIが出現したことにより、複数のアプリを立ち上げて並べた状態を窓に見立てたことが由来 |
使用シーンの例 | 一般的なPC |
HP | https://www.microsoft.com/ja-jp/windows?r=1 |
概要
世界で最も普及しているOS。
GUIを持つため、初心者でもわかりやすい。
アメリカ時間で毎月第2火曜日にアップデートが行われる。日本では時差があるため、毎月第2水曜日、もしくは第3水曜日にアップデートされる。
※水曜日が月始めの場合は第2火曜日の翌日は第3水曜日になるため。
「ゲームに最適のOS」ともいわれる。
ゲームによく使用されるグラフィックAPIの「DirectX」はOSの中に組み込まれており、Windowsのアップデートと共に最新の状態に更新される。
ユーザー数が多いOSのため、他のOSよりもサイバー攻撃で狙われやすい。
MacOS
開発元 | Apple |
誕生 | 1984年 |
名前の由来 | McIntosh red という「アメリカの北部で栽培されているりんごの品種」から ※Macの開発者のジェフ・ラスキンがMcIntosh redが好きだった。スペルが少し違うのは、McIntoshという名前のメーカーが既にあったため |
使用シーンの例 | 一般的なPC |
HP | https://www.apple.com/macos/sonoma/ |
概要
Appleが開発したOS。
Windowsと比べ、キーボードのレイアウトに少し違いがある。
iOSアプリの開発を行うにはMacのPCは必須。
シンプルで直感的なUIをもつ。
同じAppleが開発しているiPhoneとの親和性が高く、例えばiPadを拡張画面として使用したり、iPhoneで開いている情報がMacbookでも確認できたりする。
過去には、「ビジネスはWindows、クリエイティブはMac」というイメージがあった。これは、WindowsはOfficeアプリがありビジネスで使用できるアプリが多かったことや、そもそも日本でのシェアもWindowsが多く、一般的なビジネスでWindowsが使用される傾向が高かったため。
またAppleはクリエイティブなソフトを開発しているAdobe社と関わりが深かったため、クリエイティブはMacというイメージがあった。
ただ現在はOfficeアプリもMacで使用でき、クリエイティブなソフトもWindowsでも使用できるため、このイメージは過去のものになっている。
ChromeOS
開発元 | |
誕生 | 2011年 |
名前の由来 | ブラウザに付属しているボタン、メニュー、ツールバーなどのUI部分をまとめてChromeと呼ぶことから ※上記は「Chrome」の名前の由来。「Google Chrome」の開発チームはUI部分を特に意識して開発している |
使用シーンの例 | Chromebook |
HP | https://www.google.com/chromebook/chrome-os/ |
概要
Chromebookに搭載されているOS。
Googleが開発したOSで、Linuxがベースとなっている。
起動がとても速いため教育機関でも使用される。
常駐ソフトが少なくバッテリー効率も良いため、省電力。
ほとんどの機能をネット上で動作させる「クラウドベース」。
動画を編集を行ったり、高画質なゲームをプレイすることには向いていないが、起動が早くバッテリー効率もいいため、ブラウジングや動画視聴、執筆などの用途には使用しやすい。
MS-DOS
開発元 | Microsoft |
誕生 | 1981年 |
名前の由来 | 「MS」はMicrosoftの略。 「DOS」は「Disk Operating System」の略。これはフロッピーディスクやハードディスクを制御するOSということに由来 ※基本的に、フロッピーディスクに保存されているプログラムをメモリにロードし、起動するという機能しかもっていなかった |
使用シーンの例 | 一般的なPC |
HP | - |
概要
Microsoftが作成していた、Windowsの前身となるOS。
CUIのためマウスを使わず、キーボードからコマンドを入力して操作する。
Windowsが流行する前は、PCのOSはMS-DOSが中心的存在だった。
元々はIBMのパソコン「IBM-PC」向けに作成された。
IBMのPC「IBM-PC」に搭載されたOSが「PC-DOS」、Microsoftやそれ以外のベンダーが出荷していたOSが「MS-DOS」と呼ばれる。
「PC-DOS」が大ヒットしたため、後にMicrosoftが他のベンダー用に「MS-DOS」という名前でOSを販売したという経緯がある。
レガシーOSで、サポートは既に終了している。
Windows Server
開発元 | Microsoft |
誕生 | 2003年 |
名前の由来 | - |
使用シーンの例 | サーバー |
HP | https://www.microsoft.com/ja-jp/windows-server |
概要
Microsoftが開発したサーバー用のWinsows OS。
一般的なWindowsのPCと同じようなGUIで操作できるため、サーバー管理の初心者でも扱いやすい。
SQL ServerやIISなどといった他のMicrosoft製品との相性がとても良い。
「ディレクトリ・サービス・システム」の「Active Directory」も、他のOSでも使用できるが基本的にWindows Serverとの親和性が高く、「Active Directory」を使用するためにWindows Serverを選択するという場合も多い。
Unix
開発元 | ケン・トンプソン デニス・リッチー ブライアン・カーニハン、等 ※開発者名 |
誕生 | 1969年 |
名前の由来 | 元々開発していたOS「Multics」から、Multi (多数の) をUni (単一の) に変更してUnicsと命名 ※「Multics」と比べると小さなOSだったことから その後、つづりをUnixに変更 ※つづり変更の理由は開発グループの一人のピーター・ノイマンは「法務上の理由であろう」と語っている |
使用シーンの例 | サーバー |
HP | https://www.apple.com/macos/sonoma/ |
概要
現存するOSの中では最も古いとされるOSのひとつ。
元々「Multics」というOSを開発していたケン・トンプソン等が作成したOS。
ケン・トンプソン等が担当していた「Multics」のファイルシステムは、設計はされたが実装されていなかった。
そのため、実際にファイルシステムを実装したいと考え、そのために作成されたOSがUnix。
バージョン3まではアセンブリ語で記載されていたが、バージョン4でC言語で書き直されている。
ライセンスの制約があるため、許諾を受けた企業しか開発ができない。
UnixをベースにしたOSはUnix系OSと言われる。
代表的なUnix系OSは、Oracleの「Solaris」やIBMの「AIX」、HPの「HP-UX」がある。
Linux
開発元 | リーナス・トーバルズ ※開発者名 |
誕生 | 1991年 |
名前の由来 | 開発者の名前+Unixの組み合わせから |
使用シーンの例 | サーバー |
HP | https://kernel.org/ |
概要
Unixと同等の性能をもち、OSSのため、無料で利用できる。
主にサーバーの用途で使用されることが多い。
基本的にコマンドラインでの操作がメインになるため、クライアントPCとして利用するのは難しい。
多くの企業が改良をおこなっているため、多数のLinuxディストリビューションが存在する。
有名なディストリビューションとして、下記の3つがある。
-
RedHat系
RedHat社の開発するディストリビューション。安定した設計がされており、業務用として発展している。 -
Debian系
Debian Linuxから派生したディストリビューション。有志で開発が進められている。
100%フリーポリシーを掲げており、無償で利用できる。そのため個人や教育機関で使用されることも多い。 -
Slackware系
ディストリビューションの中でも古い、「Slackware Linux」から派生したものを指す。つくりはシンプルだが自動化されている部分も少ないため、初心者には難易度が高い。
派生が少なく、シェアが高いものは「Puppy Linux」くらいしか存在しない。
「Slackware系」自体のシェアが低くなりつつある。
少し古いですが2017年の記事によると、スーパーコンピュータ1の中でも高速に処理できるTOP500のコンピュータは、OSはすべてLinuxが使用されているとのこと。
参考:LinuxがスパコンTOP500でOSシェア100%に--普及の背景、展望
iOS
開発元 | Apple |
誕生 | 2007年 |
名前の由来 | Apple製品の5つの「i」の意味から ※Apple製品に良くつけられる「i」という名称は、「internet」「Individual (個人) 」「Instruct (指導する) 」「Inform (知らせる) 」「Inspire (刺激する) 」から。 1998年発売のiMacが最初に「i」がつけられた |
使用シーンの例 | 「iPhone」「iPod touch」等 |
HP | https://www.apple.com/jp/ios/ios-17/ |
概要
Appleが開発したOS。
「iPhone」や「iPod touch」に使用されている。
MacOS等、他のApple製品のOSと親和性が高い。
同じスマホOSのAndroidの場合は様々なメーカーがスマホを販売しているためメーカーごとに使用感が異なるが、iPhoneはAppleのみ販売しているため、機種変を行っても使用感が変わらないことが多い。
Android
開発元 | |
誕生 | 2008年 |
名前の由来 | もともとAndroidを開発していた企業「Android Inc.」から ※Googleが2005年に「Android Inc.」 を買収した |
使用シーンの例 | 「iPhone」以外のスマホ ※厳密にはiOSとAndroid以外のスマホOSもある |
HP | https://www.android.com/ |
概要
Googleが開発したOSで、Linuxがベースとなっている。
色々なスマホメーカーがこのAndoroidをカスタマイズしスマホに搭載している。
Google Playストア以外でも、Web上からアプリをダウンロード可能。
よく見る緑色のロボットは通称「ドロイド君」と呼ばれている。
世界ではiPhoneシェアが約3割、Androidシェアが約7割だが、
日本ではiPhoneシェアが約7割、Androidシェアが約3割となっている。
※参考
日本ではiPhone 世界ではAndroid 人気端末が違う社会的背景とは?
watchOS
開発元 | Apple |
誕生 | 2015年 |
名前の由来 | - |
使用シーンの例 | Apple Watch |
HP | https://www.apple.com/jp/watchos/watchos-10/ |
概要
Appleが開発した、Apple Watch用のOS。
iOSをベースにして開発されている。
他のApple製品と親和性が高い。
Wear OS
開発元 | |
誕生 | 2014年 |
名前の由来 | - |
使用シーンの例 | スマートウォッチ |
HP | https://wearos.google.com/ |
概要
Googleが開発したスマートウォッチ用のOS。
初期は「Android Wear」という名前だったが、後に「Wear OS by Google」に改名された。
CentOS
開発元 | The CentOS Project |
誕生 | 2004年 |
名前の由来 | 「Community Enterprise Operating System」から |
使用シーンの例 | サーバー |
HP | https://www.centos.org/ |
概要
Linuxディストリビューションのひとつ。
ディストリビューションの種類では「Red Hat系」にあたる。
RHEL(Red Hat Enterprise Linux)という有償のLinuxディストリビューションがあり、信頼性が高く色々なプラットフォームに対応しているが、費用が高額になる。CentOSはそんなRHELと完全互換を目指す、無償のLinuxディストリビューション。RHELとほぼ同じレベルの機能や安定性がある。
CentOSは2024年6月30日のCentOS Linux7のサポート終了で、全てのサービスが終了しました。
代替手段としては、「AlmaLinux」」や「Rocky Linux」等があります。
参考:CentOSの後継AlmaLinuxとRocky Linuxを比較してみた
Ubuntu
開発元 | Canonical Ltd. |
誕生 | 2004年 |
名前の由来 | 南アフリカのズールー語で「他者への思いやり」「皆があっての私」を意味する「ウブントゥ」から |
使用シーンの例 | 一般的なPC loTのOS サーバー |
HP | https://jp.ubuntu.com/ |
概要
Linuxディストリビューションのひとつ。
ディストリビューションの種類では「Debian系」にあたり、無償で使用できる。
マウスを使用して操作を完結することができるので、WindowsやMac等、他のGUIのOSに慣れた人でも親しみやすい。
また日本語に対応しているため、使用中に言語に困ることはほぼない。
アップデートが毎年4月と10月にあり、アップデートのスケジュールもきっちりしている。
Raspberry Pi OS
開発元 | Raspberry Pi Foundation |
誕生 | 2012年 |
名前の由来 | 「Raspberry」は果物のラズベリーから ※当時は「apricot」や「Apple」等、パーソナルコンピューターに果物の名前が付けられることが多かったため、それに倣った 「Pi」の部分は、当初は「Python」を動かすためのコンピューターとして作ろうとしていたため、「Python Interpreter」から「Pi」をとった |
使用シーンの例 | Raspberry PiのOS |
HP | https://www.raspberrypi.com/software/ |
概要
ラズベリーパイ上で動作するOS。
ラズベリーパイに使用できるOSはたくさんあるが、Raspberry Pi OSはRaspberry Pi財団が公式にサポートしており、Raspberry Pi用のOSとしては一番標準的なOSになる。
Pythonが標準でインストールされている。
Oracle Solaris
開発元 | サン・マイクロシステムズ ※現在は買収したOracle社が開発 |
誕生 | 1992年 |
名前の由来 | 「SunOS and OpenLook Are Running on Intel and SPARC」の略称から また、「Sun」はサン・マイクロシステムズの共同創始者の出身大学である「Stanford University Network」から |
使用シーンの例 | サーバー |
HP | https://www.oracle.com/jp/solaris/solaris11/ |
概要
UNIX系のOS。
主にサーバーの用途で使用される。
2017年にOracleはSolarisの開発に携わっていたエンジニアを一斉に解雇した。
そのためか、2018年8月のバージョンアップを最後に更新が行われていない。
→ 2024年6月に更新されていました。
z/OS
開発元 | IBM |
誕生 | 2001年 |
名前の由来 | IBMが開発・販売しているメインフレームコンピュータのブランド名である「System z」から |
使用シーンの例 | メインフレーム |
HP | https://www.ibm.com/jp-ja/products/zos |
概要
1966年に登場したメインフレーム用のOSであるOS/360や、その後継のMVS、OS/390などの更に後継にあたるOS。IBMが販売しているメインフレームのIBM Zなどで動作する。
基幹システムとして、大企業や官公庁などで、広く利用されている。
メインフレームのOSは、IBM以外にもNECや富士通、日立も販売している。
少しずつメインフレーム事業から撤退する企業もできていている。
富士通は、メインフレームの生産を2030年で終了、サポートも2035年で終了することを発表しており、日立も既にメインフレームの製造自体は行っていない。
参考
-
主に研究用で使用されている、膨大なデータを高速処理できるコンピュータのこと。 ↩