AWSのVPC(Virtual Private Cloudは、クラウド上に自分専用の「仮想ネットワーク」を作成できるサービスです。簡単に言うと、あなただけのプライベートなネットワーク空間を構築し、その中にサーバーやデータベースを配置することができます。このネットワークは他の人から隔離されていて、安全性が高いです。外部からアクセスさせたい場合は、必要に応じて設定を行うことで接続を許可できます。
わかりやすい例え
1.VPC = あなたの家
AWS上のネットワーク環境はあなた専用の「家」のようなものです。誰でも自由に入れるわけではなく、安全かつプライベートです。
2.サブネット = 部屋
この家の中をいくつかの部屋に分けることができます。たとえば:
リビングルーム(パブリックサブネット): 外部と接続できる空間。外部の人ともここでやりとりが可能。
寝室(プライベートサブネット): 完全なプライベート空間で、外部の人は入ることができません。
3.インターネットゲートウェイ = 家の玄関
家の中にいる人が外部(インターネット)にアクセスするための玄関のようなもの。
4.ルートテーブル = 地図
家の中で部屋同士を行き来したり、外部に出たりするための道順を示す地図です。
5.セキュリティグループとNACL = 鍵やセキュリティシステム
各部屋へのアクセスや通信の許可を管理するための仕組みです。
VPCでできること
1.完全に自分専用のネットワーク環境を作成:
VPC内でネットワークを自由に設計し、エリア分けやアクセスルールの設定が可能。
2.機密データの保護:
重要なサーバー(例:データベース)はプライベートエリアに配置し、特定のサービスやユーザーのみアクセスを許可。
3.オンプレミス環境との接続:
VPNなどを使ってAWSのVPCと会社の社内ネットワークを接続し、拡張オフィスのように利用することができます。
具体的な利用例
1.オンラインショップの構築:
商品情報や注文データを保存するデータベースをプライベートエリアに配置し、ウェブサイトだけをパブリックエリアで外部に公開。
2.テスト環境の作成:
本番環境とは分離されたエリアをVPC内に用意し、新しいソフトウェアや機能のテストを安全に実施。
まとめ
VPCはAWSクラウド上であなた専用のネットワーク空間を構築するサービスで、社内LANのように柔軟にサーバーやデータベースを配置し、安全性やネットワーク制御を自在に行うことができます。