はじめに
- SAP ERPでは、在庫管理機能と購買管理機能をペアにして在庫/購買管理モジュールとして扱っています。
- MMとは、Material Management の略です。
- ここでは、在庫/購買管理(MM)モジュールの全体像を把握することを目的とします。
全体機能関連図
- MM(在庫/購買管理)モジュールは在庫管理機能と購買管理機能から成ります。
MM(在庫/購買管理)モジュールの機能としては赤線枠で囲った部分になります) - 在庫管理機能は、在庫品の入出庫処理や在庫数量管理をサポートします。
- 購買管理機能は、仕入先からの生産財や消費財等の調達活動をサポートします。
- 他のロジスティクス系モジュール(SD:販売管理、PP:生産管理)やFI:財務会計モジュールとリアルタイムにデータ統合されています。
在庫/購買管理 機能関連図
- 購買管理と在庫管理の機能関連図です。
- 仕入先や各モジュールとのデータ連携を表しています。
- また、在庫/購買管理(MM)モジュールのおもなマスタデータとして、品目マスタ、仕入先マスタ、購買情報マスタがあります。
在庫/購買管理で使用するおもな組織とマスタ
- 上記画面は、購買管理における主要な伝票データである購買発注伝票の登録画面です。
- 購買発注伝票では、
「何を」(品目)
「どのように」(価格、納期)
「どこから」(仕入先)
購入するかを入力します。 - これら情報のうち、繰り返し入力して使用する情報はマスタデータとして管理します。
「何を」(品目) ⇒ 品目マスタ
「どのように」(価格、納期) ⇒ 購買情報マスタ
「どこから」(仕入先) ⇒ 仕入先マスタ - 「誰が発注するのか」、「どこで必要なのか」に相当するデータが組織データになります。
「誰が発注するのか」⇒ 購買組織/購買グループ/会社コード
「どこで必要なのか」⇒ プラント/保管場所 - 上記、組織データに該当するデータは、カスタマイズ(パラメータ設定)で定義します。
- 品目マスタ、仕入先マスタ、購買情報マスタ 等のマスタデータは、組織をキー情報としてもつため、購買発注登録時に入力する組織データによって、読み込まれるマスタデータが異なってきます。
- 組織データの定義は、データ管理の単位に大きな影響を与えるため、非常に重大なポイントになります。
【参考資料】
・図解入門 よくわかる最新SAPの導入と運用