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■はじめに

私はプロセスが嫌いです。面倒くさいので。
だから、プロセス改善をやっています。

プロセスというと、難解な規程文書があって、多くのドキュメントを作らされるというイメージを持つ人も多いかもしれません。私も最初はそう思っていました。
しかし、それはプロセス自体に問題があるということです。それは改善すべきです。
そのままにしておくと、無駄な工数が発生し続けてしまうかもしれません。しかし、どう改善すれば良いのかわからないという声もよく聞きます。

■自己紹介

私は入社後、主に組み込みソフトウェアの開発に従事してきました。
その後、組織のプロセス構築や現場のプロセス改善などを約20年にわたり行ってきており、その間、開発も兼任しています。

開発とプロセスの両方の視点から考えることができるのが、私の強みだと自負しています。

■プロセスとは

プロセスとは、インプットがあって、何らかの活動によって、アウトプットを生成するものです。
そのアウトプットは、別のプロセスのインプットとなり、それが繰り返されて最終的な成果物(製品あるいは納品物)が作られます。
組織が開発や管理の方法をプロセスとして定義したものは「組織標準」などと呼ばれます。

■メンバから見たプロセス改善

「プロセス改善」と聞くと、敷居が高いと感じるかもしれません。もっと気楽に考えてみましょう。
組織標準を変更することは難易度が高そうですので、組織標準については一旦忘れてください。
開発や日常業務、プロセスに定義されていないことでも構いません。おそらく、日々の業務の中で面倒だと感じていることがいくつかあるのではないでしょうか。

■「プロセス改善」ではなく、「面倒なことを解決する」と考えよう

自分が面倒だと思うことは、おそらく他の人も面倒だと思っているはずです。だとすると、過去に同じ問題を抱えた人は、きっと、何らかの解決策を見出しているはずです。
ですので、まずはネット検索を活用しましょう。

■事例

ある時、プロジェクトのメンバに「ソースコードのファイル名一覧が入ったコードレビュー用のチェックリストを作って」とお願いしました。
しかし、しばらくしても何も言ってこないので、気になって見に行ったところ、エクスプローラでフォルダを開き、ファイル名を一つずつコピペしていました。
「大変だね…」
「はい。結構、数があるので大変です。」
これは、私の指示が不十分だったと反省しています。最近は、コマンドプロンプトを使ったことがない人が多いですからね。
ただ、途中で「こんな面倒なのは、やり方が間違っているかも」「もっと簡単な方法があるのでは?」と気付くことが改善の第一歩です。
ネットで「ファイル名一覧 取得」などと検索すると、対策が見つかります。

十個程度ならまだしも、数百個もあると面倒でしょう。もうちょっと効率的な方法を考えようよ、と思うわけです。

面倒なことは、大抵、既に解決策が存在します。

■余談:Chat GPTの出現

Chat GPTはプロセス改善にも革命をもたらしました。
ネット検索では一般的な情報や特定の事例しか見つけられませんが、Chat GPTを用いることでニッチなケースにも対応できます。
例えば、EXCELのマクロを作成したり、文章を添削したりと、面倒なことを代行してくれます。
「プロセス改善のネタを教えてください」と質問するだけで、改善のヒントを提供してくれます。
具体的な問題を相談すると、より効果的なアドバイスを得られます。

次回は具体的な事例を紹介します。

プロセス改善をやってみよう(1/3) ~ 面倒なことはしたくない ~
プロセス改善をやってみよう(2/3) ~ プロジェクトでの課題を改善する ~
プロセス改善をやってみよう(3/3) ~ メトリクスを有効活用する ~

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