1.QRコードって?
今や1日に1回は目にするといっても過言ではないQRコード。
まずwikipediaより定義を確認します。
QRコード (キューアールコード)は、 1994年 ( 平成 6年)に自動車部品メーカーである デンソー ( 愛知県 )の開発部門(現在は分社化して デンソーウェーブ )が 発明 した マトリックス 型 二次元コード である 。 「QR」は Quick Response の 頭字語 であり、高速読み取りを目的の一つとしている名称である。
(画像引用:https://www.denso-wave.com/ja/technology/vol1.html)
QRコードを読み取ると、アプリのダウンロードURLやお店のURLがよく出てきますが、テキストならなんでも格納できるので、データをネットワークにつながずにデバイスに格納することも可能です。
2.作った人は?
デンソーウェーブ 原昌宏さん。もともとバーコードの開発者。
(画像引用元:https://king.mineo.jp/staff_blogs/2029)
そのバーコードについて現場課題解決のため、新たなコード開発に取り組むことになりました。
3.思わず話したい技術の話
なんでバーコードじゃだめなの?
QRコードは「業務現場での使用に強い」ことが特徴。
種類 | 汚れに対して |
---|---|
2次元バーコード | 汚れがつくと読み取れない |
QRコード | コードの一部が汚れで欠損しても正しく読み取ることができる「誤り訂正機能」でこの問題をクリア |
製造現場では油など汚れがつくのは当たり前の環境。
「誤り訂正機能」で「元々はこうだったはず」と訂正して、正しいデータを取り出すことができます。
なんでいろんな方向からでも読み取れるの?(コードの上下とかを気にしなくていい)
・切り出しシンボルとよばれる、3つの四角のおかげ。
QRコードの位置・大きさ・傾きを検知している。
→まずスマホをかざしたとして、どこにQRコードがあるかを把握する必要がある。まわりに文字や似たような形のオブジェクトがあっても正しく把握する。
・このシンボルはただの適当な四角ではなく、「1:1:3:1:1」の比率が反映されている。
→世の中にある四角のオブジェクトと区別できないと、デバイスはこのコードを抽出できない。
「1:1:3:1:1」の信頼性は?
(画像引用元:https://king.mineo.jp/staff_blogs/2029)
・原さんチームは、チラシや雑誌、段ボールなどに印刷されている絵や文字をすべて白黒に直して、その面積の比率を徹底的に調べ上げることにした。
・開発チームは数えきれないほどの印刷物の調査を日夜続け、とうとう印刷物の中で「一番使われていない比率」を突き止めた。
情報量に差があるのにほとんど似たような見た目なのはなぜ?
例えば、めちゃくちゃ長いURLコードと、3文字だけの情報量だと全然バイト数が違う。それでも似たような見た目。なぜか?
・「誤り訂正機能」を行うために、たくさんの情報が付与されている。
・QRコードは最大30%の面積が破損しても読み取れる。
・白と黒の比率が約半分ずつになるよう調整している
「1:1:3:1:1」が偶然現れて、読み取りに支障をきたしてしまうことがあるからです。そこで、あらかじめ用意された8種 類のマスクパターンと重ね合わせて、その中から「1:1:3:1:1」の比率が極力少ないものを「今回のQRコードはこれ」と採用しています。
(引用元:マイネ王β版 『なぜQRコードはこんなに広まった? 仕組みとスゴさを作った人に聞いてみた』)
5.QRコードの今後
・画像データも載せたい
・データ量増加
・セキュリティ向上
6.この記事の参考文献
DENSO QRコード開発ストーリー
マイネ王 なぜQRコードはこんなに広まった? 仕組みとスゴさを作った人に聞いてみた
多くの人に使ってもらうにはかなりの心配り(UX)が必要です。この開発のお話はDXを考える上でとても勉強になります。