Appcmdについて
概要
IISの構成や操作に関する多くのタスクを、コマンドラインから実行するために使用されるツールで、IIS 7.0以降のバージョンで利用出来ます。
コマンドラインツールなので、バッチファイルやスクリプトに組み込むことで、処理の自動化などが可能になっています。
出来ること
Appcmd
で行える操作には以下のようなものがあります。
- サイトの作成・設定
- アプリケーションプールの作成・設定
- サイトやアプリケーションプールの一覧表示
- サイトやアプリケーションプールの状態の変更(開始、停止など)
- 構成のバックアップや復元
Appcmdの場所
Appcmd
はWindowsの以下の場所に配置されています。
C:\Windows\System32\inetsrv\Appcmd.exe
一覧表示系
サイトの一覧表示
appcmd list site
アプリケーションプールの一覧表示
appcmd list apppool
アプリケーションプール関連
IISにはデフォルトでDefaultAppPool
や.NET 2.0
、.NET 4.5
等のアプリケーションが作成されています。
.Net CLR バージョン
という列の値がv2.0
の場合は.NET Framework 3.X
、v4.0
の場合は.NET Framework 4.X
のアプリケーションがそれぞれ対応しています。
アプリケーションプールの作成
appcmd add apppool /name:"MyAppPool"
-
/name
アプリケーションプール名
アプリケーションプールの削除
appcmd delete apppool "MyAppPool"
サイト関連
IISにはデフォルトでDefault Web Site
という名称でサイトが作成されています。
サイトの作成
appcmd add site /name:"MySite" /bindings:http://localhost:80 /physicalPath:"C:\サイトまでの物理パス"
-
/name
サイト名 -
/bindings
待ち受けるドメインとポート番号 -
/physicalPath
コンテキストルートとする物理パス
サイトの削除
appcmd add site "MySite"
サイトの停止
appcmd stop site "MySite"
サイトの開始
appcmd start site "MySite"
サイトとアプリケーションプールの関連付け
appcmd set app "MySite/" /applicationPool:"MyAppPool"
-
/applicationPool
アプリケーションプール名
おまけ
以下のコマンドで、IISそのものを停止/開始することが出来ます。
# IISの開始
net start w3svc
# IISの停止
net stop w3svc