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Rustの数値型をマスターしたい(Part1)

Last updated at Posted at 2022-02-09

昨年からRustを学んでいるのですが、Rustは数値型が複雑で、今はまだなんとなく使うことしかできていません。そこで、Qiitaでのアウトプットを通じて、Rustの数値型をマスターしていきたいと思います。

今回の内容

  • 数値型一覧
  • 数値型の選び方

数値型一覧

まず、Rustには使える数値型がいくつかあります。

頭についているアルファベット(uif)は数値の種類を表します。

  • u => 符号なし整数(unsigned integer)
    • つまり、自然数と0
  • i => 符号あり整数(signed integer)
    • つまり、整数(プラスもマイナスも)
  • f => 浮動小数点(floating point)
    • つまり、小数
    • 浮動小数点には、表現できる正確さに限界があります。
    • その点については、今後の記事でまとめたいと思います。

その後ろの数字は、そのデータの大きさであるビット数を表しています。
それらを組み合わせると、以下のような範囲の数値を表現する型となります。

符号なし整数(unsigned integer)

最小値 最大値
u8 0 255
u16 0 65535
u32 0 4294967295
u64 0 18446744073709551615
u128 0 340282366920938463463374607431768211455

符号あり整数(signed integer)

最小値 最大値
i8 -128 127
i16 -32768 32767
i32 -2147483648 2147483647
i64 -9223372036854775808 9223372036854775807
i128 -170141183460469231731687303715884105728 170141183460469231731687303715884105727

浮動小数点(floating point)

最小値 最大値
f32 -3.4028235e38 3.4028235e38
f64 -1.7976931348623157e308 1.7976931348623157e308

※e38やe308というのは、10の38乗倍や10の308乗倍の事です。
(例)1.23e5 => 123000

usize、isize

このほかにusize、isizeという型があり、それぞれマシンのビット数に依存します。
(例)64ビットマシンならusize=>u64、isize=>i64
参考:Numeric types - The Rust Reference
参考:Rust - 基本的なデータ型について

数値型の選び方

数値型を選ぶ際の観点

調べてみたところ、以下のような観点が数値型を選ぶ際の基準となりそうです。

動作効率に関する観点

その他の観点

  • Vecや配列などのインデックスとして使用する場合=>usize かisizeを利用

    • 公式ドキュメントでは、isizeも使えると記載されているのですが、isizeは使えず、usizeだけとなっているようです。(2022/2/12追記)

the type [u32] cannot be indexed by isize
slice indices are of type usize or ranges of usize
help: the trait std::slice::SliceIndex<[u32]> is not implemented for isize
note: required because of the requirements on the impl of std::ops::Index<isize> for [u32]rustc(E0277)
```
※インデックスにisizeを使用した場合のエラーメッセージ(Rustのv1.56.1で確認)

  • 浮動小数点型については、f32を使う場合は以下の通り、限定的
    • メモリ消費を最大限減らしたい場合
    • double-precisionがサポートされていない環境
    • single-precisionの方が処理速度が速い環境

数値型を選ぶ際のフローチャート

上記の観点を、フローチャートにまとめました。
まだまだ学習中の個人の意見ですので、ご意見等あれば、コメントいただけると大変嬉しいです。

フローチャート①

フローチャート②(ビット数の決め方)

まとめ

冒頭でも述べた通り、Rustの数値型はまだまだ奥が深いですが、今回の記事はここまでで区切り、次回以降の記事で以下の内容をまとめていきたいと思います。

  • float型の説明
  • オーバーフロー・アンダーフローについて
  • 型変換の仕方
  • 整数リテラル・バイトリテラルについて
  • 数値型が持つ共通のメソッド
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