🎯 目的

Salesforceで「商談」と「商談商品」の内容を元に、注文確認用の本文を自動生成し、
画面フロー上で確認・修正した上で、そのままメール送信を行う最小構成の実装手順を解説します。
Flow（フロー）だけで完結するシンプルな構成です。

画面フローで表示し、送信前に編集が可能です。

インストール URL：https://login.salesforce.com/packaging/installPackage.apexp?p0=04tIS000000U1R8

🧩 フロー構成概要

フロー種別：画面フロー（Screen Flow）
起動方法：レコードページボタンなど（商談画面から起動）
対象データ：商談 + 商談商品（Opportunity + OpportunityLineItem）
主な構成：
- 商談商品の取得（Get Records）
- 商品一覧テキスト生成（ループ＋数式）
- 本文テンプレート作成（テキストテンプレート）
- ユーザーによる修正画面（ロングテキストエリア）
- メール送信

フロー全体

🔧 準備するリソース

変数

API名	種別	内容	入力で使用可能
`recordId`	レコード（Opportunity型）	起動元の商談ID	TRUE
`var_ProductListText`	テキスト	商品リスト保管用	FALSE

商談商品を取得

商談商品でループ

※後の数式をコピペしたい方はAPI名をLoopedItemにしておいてください

数式リソースを作成する

fx_ItemLine

{!var_ProductListText} & BR() &
"- " & {!LoopedItem.Product2.Name} & " × " & TEXT({!LoopedItem.Quantity}) & "個　提供予定日：" &
IF(
  ISBLANK({!LoopedItem.ServiceDate}),
  "調整中です。最新状況はお問い合わせ番号XXXXからご確認ください",
  TEXT({!LoopedItem.ServiceDate})
)

割り当てする

ここでの仕組みは、

１つめの商談商品レコードの内容を文字列で繋げる
変数に格納する
２を先頭にして改行し、２つ目の商談商品レコードの内容をーーー

とループさせています。

テキストテンプレート（FAX本文雛形）

tt_FaxBody

【注文内容 確認のご連絡】

{!Opportunity.Account.Name} 御中

以下の内容にて注文を承りました。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。

【商談名】
{!Opportunity.Name}

【ご注文内容】
{!var_ProductListText}

────────────────────
株式会社△△
営業担当：{!$User.FullName}
TEL：{!$User.Phone}

🖥️ 画面コンポーネント構成

ここは特に工夫していません。
ユーザーがメールを送信するのにあたって必要な情報を並べているだけです。

テキストエリア（ユーザー確認用）

設定項目	内容
ラベル	FAX送信用本文（修正可能）
デフォルト値	`tt_FaxBody`（テキストテンプレート）
保存先	`var_UserEditedBody`（テキスト変数）
フッターボタン	`Next` を「このまま送信」に変更（ボタンラベルのカスタマイズ）

📤 メール送信アクション設定

項目	内容
アクション	`Send Email`（標準のメール送信アクション）
宛先	FAXサービスのメールアドレス（例：`03xxxxxxx@fax.example.com`）
件名	`注文内容の確認`（任意、定型文でOK）
本文	`var_UserEditedBody`（ユーザーが修正済みのFAX本文）

📝 次フェーズへの拡張余地（今回は未対応）

下書き保存
商談レコードにロングテキストフィールド（例：InitialFaxBody__c）を追加し、
ユーザーが修正した本文を保存できるようにする。
次回Flow起動時にその内容を初期表示することで再利用可能に。
QRコード対応
文中に表示したいURLなどをQRコード化し、
PDFに埋め込んで送信する。QR生成には外部サービス or Apexが必要。
PDF生成対応
Flowから直接PDFを生成して送信する構成。
Apexまたは外部連携サービス（DocuSign, Conga, PDFMonkey など）との連携が必要。

✅ まとめ

✅ Apexなし、FlowだけでFAX送信用本文を構成・送信可能
✅ 商談商品が複数あってもループ＋数式＋テンプレートで対応可能
✅ 画面でのユーザー修正も可能なため、柔軟な運用に対応
✅ 最小構成で構築し、将来的な拡張（QR、PDF、下書き保存）も容易！