🎯 はじめに
前回の記事(やさしいGA入門 第1回:GA4とは?仕組みとできることを理解する)では、
GA4の基本構造と“行動ベースの考え方”を紹介しました。
今回は、より実務寄りに——
「どうやってGA4を設定するの?」
「GTMってどんな役割を果たしているの?」
「広告やLINEからの流入を正しく計測するには?」
といった疑問を、実際の手順と設定例で解説します。
第4章 GTMとは?どんな役割なのか
🧩 GTMの概要
GTM(Google Tag Manager)は、GA4のタグ(計測用コード)を一元管理するためのツールです。
ページのHTMLを直接編集せずに、イベント計測やタグ設定をGUIで管理できます。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 一元管理 | タグの発火・管理を1つの画面で操作 |
| バージョン管理 | 変更履歴を残せる(誰がいつ何を変えたか) |
| 柔軟性 | クリック・スクロールなど、条件で自由にイベントを作成 |
📍 GTMの位置づけ:
ユーザー行動 → GTMでイベント発火 → GA4にデータ送信 → 分析
第5章 GA4 × GTM 設定の流れ
GA4とGTMは「セットで使う」ことが前提です。
以下の流れで設定します👇
| ステップ | 内容 | 担当者の目安 |
|---|---|---|
| ① | GA4プロパティを作成 | 管理者 |
| ② | GTMコンテナを作成 | 管理者 |
| ③ | GA4設定タグを作成(測定IDを入力) | DA課/マーケ担当 |
| ④ | イベントタグを作成(クリック、フォーム送信など) | 管理担当 |
| ⑤ | プレビューで動作確認(Tag Assistantを使用) | 実装担当 |
| ⑥ | 本番環境に公開 | 管理者 |
📍 ポイント:
設定を変えたら必ず「プレビュー → 確認 → 公開」の3ステップを踏む。
第6章 案件ごとの広告流入を識別する(UTMパラメータ設定)
💡 なぜUTMが必要?
複数の広告やSNSから同じLPへ誘導する場合、どの経路から来たかを判別する必要があります。
その際に使うのが UTMパラメータ(URLの末尾につける識別コード)です。
GA4は自動的に utm_ で始まる値を読み取って、流入経路を識別します。
| パラメータ | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| utm_source | 流入元(媒体) | google, twitter, newsletter |
| utm_medium | チャネル種別 | cpc, social, email |
| utm_campaign | キャンペーン名 | spring_sale, test_launch |
| utm_content | 広告タイプやクリエイティブ | banner_a, text_b |
| utm_term | 検索キーワード | ga4, analytics |
📍 ポイント:
広告やSNS投稿、メールなど「リンクを出す側」で正しいUTMをつける。
GA4の「集客レポート」ではこのUTM情報が自動で反映される。
⚙️ LINEなど別ブラウザ経由の場合の注意点
特にLINEのように「アプリ内ブラウザ → 外部ブラウザ(Safari/Chrome)」へ遷移するケースでは、
クッキー情報やパラメータが引き継がれずセッションが分断されることがあります。
💥 よくある症状
- LINE広告経由のコンバージョンがGA4で取れない
- 「direct/none(直接流入)」として記録される
✅ 対応方法
- リンクURLにUTMを明示的に埋め込む(リダイレクト禁止)
- LP内の内部リンクにもパラメータを保持して遷移するよう設計
- 「ユーザー単位の分析(探索)」で補完的に確認
📌 LINEやInstagramなどアプリ内ブラウザは計測が切れやすい。
→ 可能であれば、WebViewタグ設定 or 外部遷移時のパラメータ保持を検討。
💬 まとめ
- GA4とGTMはセットで運用するのが基本。
- GTMでタグやイベントを定義し、GA4で分析する。
- UTMパラメータを正しく設計することで、流入経路別の効果測定が可能。
- LINEなどアプリ経由のケースではセッション切断対策を意識。
✅ 次回は、トラブルシューティングと運用改善編。
データが取れない・数値がずれる問題を中心に整理します👇
📎 次回予告
👉 【やさしいGA4③】トラブル対応と運用改善で“使えるデータ”にする
🗂 参考リンク
🏷 Qiitaタグ候補
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