本記事はBIPROGY / ユニアデックス社内AWSコミュニティ「BIPROGY AWS Ambassador」の定期投稿企画第14回目の記事です。
他の定期投稿企画の記事は、#BIPROGY_AWS_Ambassadorタグ または Organizationページをご覧ください。
はじめに
皆さんはAWSについて学ぶとき何を使っていますか?
認定資格対策の参考書・問題集で勉強したり、AWS公式の動画・資料を見たり、いろいろ使って学習されているかと思います。しかしずっと勉強していると飽きたり、休みの日や仕事終わりに勉強するのを少し苦痛に感じたりする方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方に向けて、今回は、ゲーム感覚でAWSについて楽しく学ぶことができる学習コンテンツについて紹介したいと思います。
本記事で紹介するコンテンツは、AWS Skill Builderという、AWSが提供するオンライン学習支援サービス内のコンテンツになります。
AWS Skill Builderの利用には、AWS Builder IDが必要になりますが、本記事ではAWS Builder IDの作成方法の説明については割愛させていただきます。
AWS Skill Builderのコンテンツは、一部のコースが有料(サブスクリプション(有償)に登録する必要あり)となっていますが、無料で利用できるものも多数あります。
本記事では、主に無料で利用できるコンテンツを紹介します。
AWS Card Clash
AWS Card Clashは、AWSアーキテクチャの様々なパターンについて楽しく学べるカードゲームです。ターン制で1対1対戦のゲームとなっており、AI相手に一人でプレイすることも、ほかのプレイヤーとマルチで対戦することも可能です。
このゲームはアプリ版(iOS、Android)とWebブラウザ版があります。いずれも無料でできますが、Webブラウザ版をプレイするにはAWS Skill Builderアカウントが必要になります。
アプリ版については、AWS Builder ID不要で、アプリをインストールしてすぐにプレイできます。
AWS Card Clashは2025年11月時点で日本語未対応となっています。
ゲームの流れ・ルール
メインメニューでマルチプレイ・シングルプレイを選択できます。
今回はシングルプレイを選択します。

各エリアには10以上のステージが用意されていて、ステージをクリアするごとに次のステージが解放されていく仕様になっています。

ゲームフロー
ゲーム開始後、空のアーキテクチャ図が出現し、手札(カード6枚)が配られます。

自分のターンになったら、カードをアーキテクチャ図の空いているスロットに配置していきます。
カードを配置するにはエナジー(コスト)が必要です。
空いているスロットに書かれた数字が、必要なエナジーの個数です。
自分が保有するエナジーの個数は左下に書いてあります。
試しにカードをスロットに配置してみると、自分が保有するエナジーが消費されます。

適切なアーキテクチャ図を完成させるために、適切なスロットにカードを配置する必要があります。誤ったスロットにカードを配置しようとすると、ペナルティとして自分が保有するエナジーを-1されてしまいます。
自分のターンを終了するときは「END TURN」を押します。
自分→相手→自分→相手 とターンを進めるごとにどんどんカードを配置していき、すべて埋まるまで(もしくは山札がなくなるまで)ゲームは続きます。
自分がカードを配置したスロットに書かれた数字がそのまま自分の得点となります。
現在の得点は画面右端を見ればわかります。(青が自分の得点、黄色が相手の得点)
ゲーム終了時点で得点が高いほうが勝利となります。
エナジーを回復する
右上に+1と書かれたエナジーカードを使うと、エナジーが1回復します。(+2の場合は2回復)
エナジーカードの使用は1ターン1つまでになります。
カードを捨てる
手札のカードは捨てることができます。捨てる場所は右の横断歩道のすぐ左にあります。
次の自分のターンになると、手札は山札から勝手に補充されます。

スロットを横取りする
相手がカードを配置したスロットに上から同じ種類のカードを配置することで、そのスロットを横取りすることができます。
横取りには通常かかる分+1のエナジーが必要になります。
下の画像の赤枠で囲われた相手のスロットを実際に横取りしてみます。
スロットが自分のものか相手のものかについては、スロットの縁の色を見れば分かります。(スロットの縁が青なら自分、黄なら相手)

対象のスロットに同じ種類のカードを上から配置してみます。
すると、スロットの縁の色が黄(相手)から青(自分)に変わります。

スロットを保護する
対戦相手にスロットを横取りされるのを防ぐために、カードを配置したスロットを保護することができます。
スロットを保護するには、セキュリティカード(右上に-1と書かれたカード)が必要です。
保護したいスロットの上に、セキュリティカードをドラック&ドロップすることで、エナジーを1消費してスロットを保護できます。
スロットを保護すると、スロットの縁がシールドで覆われた状態になります。
AWS SimuLearn
AWS SimuLearnは「顧客の課題を聞いてアーキテクチャを提案し、ソリューションを構築する」という流れを、ハンズオンラボを通してシミュレーションできるコンテンツです。
進め方
今回は、無料で利用可能な「AWS SimuLearn: クラウド プラクティショナー (日本語)」コース内のトレーニングをもとに、コンテンツの進め方を確認していきます。
全体の流れとしては、会話(スクリプトモードor自由会話モード)→学習→実践→DIYの順に進んでいきます。
まず、スクリプトモード、自由会話モードから、好きなモードを選択して、会話を開始していきます。

スクリプトモードの場合は、スクリプト化されたチャットを通して、会話が進んでいきます。

会話を終えたら、「学習」でソリューションを実現するための方法について学んでいきます。

学習が完了したら、「実践」で手順を確認しながら、ハンズオンラボでの検証を行っていきます。

ラボは、画面右上の「AWSコンソールを開く」から起動できます。

無料ユーザーの場合、一度ラボを終えると、「AWSコンソールを開く」が「このラボは利用できません」に変わり、再度ラボを起動することはできなくなります。
再度ラボを起動したい場合は、サブスクリプション(有償)への登録が必要になります。
実践での検証を終えたら、最後に「DIY」で課題が提示されるので、ガイドなしで検証を行っていきます。
コース
現時点では計11のコースがあり、そのうち8コースが日本語に対応しています。
日本語対応のコースはこちらから参照できます。

上記のうち、「Generative AI Practitioner」と「Cloud Practitioner」のコースは無料で学習することが可能です。
それ以外のコースで学習するには、Skill Builderのサブスクリプション(有償)に登録が必要です。
AWS Cloud Quest
AWS Cloud QuestはRPG(ロールプレイングゲーム)形式のオンライン学習コンテンツです。アバターを操作してバーチャル都市の中を動き回り、街の住民のクラウドに関する悩みを解決していきます。
進め方
今回は、無料で利用可能な「AWS Cloud Quest: Cloud Practitioner」で、コンテンツの進め方を確認していきます。
!マークの吹き出しが出ている住民をクリックして、話しかけてみます。

住民に話しかけた後は、SimuLearnとほぼ同じ流れになります。

ロール
様々なロールが用意されており、各ロールについて、課題をすべて解決するとデジタルのバッチがもらえます。

現時点で計11のロールが用意されており、そのうち10ロールが日本語に対応しています。
日本語対応のロールはこちらから参照できます。

上記のうち、「Cloud Practitioner」、「Cloud Practitioner再認定」、「生成AIプラクティショナー」のロールは無料で学習することが可能です。
それ以外のロールで学習するには、Skill Builderのサブスクリプション(有償)に登録が必要です。
ちなみに「Cloud Practitioner再認定」は、6ヶ月以内に再認定が必要な AWS 認定クラウドプラクティショナーのためのロールになっています。
また、SimuLearnとCloud Questの対応するコース/ロール同士のハンズオンの内容は同一のものになっているようです。(例えば、SimuLearnの「Cloud Practitioner」とCloud Questの「Cloud Practitioner」でできるハンズオンの内容は同じになっています)
そのため、SimuLearnとCloud Questのうち、どちらか自分に合ったコンテンツを選んで学習するのがよいと思います。
Cloud Questは、ロール内のトレーニングを受ける順番が決まっているので、自分の興味のあるトレーニングだけを効率的に受けたいという人にはSimuLearnがおすすめです。
AWS Escape Room
AWS Escape Roomは認定試験対策に特化した脱出ゲーム形式の学習コンテンツです。
クイズ+ハンズオンラボを通してAWSについて学習することができます。
進め方
無料で利用可能な「AWS Escape Room: Exam Prep for AWS Certified Cloud Practitioner (CLF-C02)」で、コンテンツの進め方を確認していきます。
ゲームはキャラクター同士の会話から始まります。
その後、アバターを操作してクイズやパズルを解きながら、ストーリーを進めていきます。

ネタバレになってしまうので、説明はここまでとします。
コース
2025年11月時点で計3つのコース(+2つのデモ)が用意されています。
コース一覧はこちらから参照できます。
全コース日本語未対応になっています。
「Exam Prep for AWS Certified Solutions Architect - Associate (SAA-C03)」コースをプレイするには、有償サブスクリプションへの登録が必要になります。
それ以外のコースは無料で利用できます。
おわりに
今回は、ゲーム感覚で楽しみながらAWSについて学ぶことができるコンテンツについて紹介しました。
以下は、それぞれのコンテンツに触ってみての個人的な感想とまとめになります。
AWS Card Clash
- ゲームはすべて英語だが、内容が単純なので英語が苦手な人でも問題なくプレイ可能。
- アーキテクチャパターン、サービス間の連携、よくあるサービス同士の組み合わせを学べる。
- アプリで手軽にできる+単純にゲームとして楽しいので、今回紹介した中で一番おすすめ。
AWS SimuLearn & AWS Cloud Quest
- ハンズオンがあり、実際にAWSコンソールを操作できるので「手を動かして勉強したい方」におすすめ。
- Cloud Quest: 一つずつハンズオンを順番にコツコツ進めたい人向け。
- SimuLearn: やりたいハンズオンだけを効率的に実施したい人向け。
AWS Escape Room
- 認定試験(CLF、SAA、AIF)対策をしたい人向け。問題集を解く段階で併用するのがおすすめ。
- 現状は日本語版がなく、キャラクター同士の会話からクイズまで全て英語であるため、英語が苦手な人には厳しいかも。。。
気になったものがあれば、ぜひ利用してみてください!
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