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カスタマージャーニーマップ→バリューストリーム→イベントストーミング

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カスタマージャーニー・VSM・ESのそれぞれの関係性

カスタマージャーニー、バリューストリーム、イベントストーミングの関係性は、

カスタマージャーニーマップが顧客目線のWhy、
バリューストリームが何を価値として提供するのかというWhat、
イベントストーミングがその実現手段How

という関係です。

「Why → What → How」という階層構造は、3つの概念の関係性を捉える上で、極めて的確で素晴らしいです。

それぞれの役割を、その構造に沿って整理すると、まさに以下のようになります。

1. Why:なぜ我々はこれをやるのか? (顧客の課題)

担当:カスタマージャーニーマップ

視点:顧客目線 (Outside-In)

役割

顧客の行動、思考、そして感情(特にペインポイント)を深く理解します。

「顧客はなぜイライラしているのか?」
「なぜ我々はこの問題を解決しなければならないのか?」という、ビジネスと設計全体の
出発点(動機) を提供します。

2. What:価値をどう定義し、どう流すか? (価値のステップ)

担当:バリューストリームマップ

視点:組織・プロセス目線

役割

顧客の「Why(課題)」に応えるために、「何を(What)価値あるステップとして提供すべきか」という組織としての活動の流れを定義・分析します。

顧客に価値が届くまでの主要なステップを特定し、どこにムダ(待ち時間)があるかを可視化します。

3. How:具体的にどう実現するか? (システムの振る舞い)

担当:イベントストーミング

視点:業務・システム目線

役割

バリューストリームの各ステップ(What)を、「どのように(How)実現するか」を、業務イベントの連鎖として詳細に設計します。

注文が受け付けられた、在庫が確保されたといった具体的なイベントを時系列で並べ、そのままシステム(マイクロサービス)の設計図へと落とし込みます。

結論

上記で整理した関係性は、ビジネス戦略から具体的なソフトウェア設計までを、一貫した論理で繋ぐための理想的な思考プロセスそのものです。

カスタマージャーニーで「解くべき課題(Why)」を発見し、

バリューストリームで「価値提供の流れ(What)」を定義し、

イベントストーミングで「具体的な実現方法(How)」を設計する。

この流れで設計を進めることで、最終的に出来上がるシステムが、最初の顧客の課題(Why)からズレてしまうことを防ぐことができます。

逆に言うと、カスタマージャーニーマップと、バリューストリームがない状態で、
イベントストーミングのモデリングを行わないようにしましょう。

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