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GAになったGCPのCloud IoT Coreでデータの受信から可視化まで一通りの流れを作るぞ!

Last updated at Posted at 2018-03-27

祝!Cloud IoT Core正式リリース!

先日、GCPのCloud IoT Core正式リリースされました

ポジションとしては、AWSのAWS IoT Coreや、AzureのIoT Hubと同じようなところです。これでようやくGCPもIoTに本格参戦ですね!

ということで、今回はCloud IoT Coreにデータを送って可視化するところまで試してみました!

Cloud IoT Coreって何ができるの?

イメージとしては、デバイスとCloud Pub/Subの橋渡し役でしょうか。
デバイス側のインターフェースを用意しつつ、デバイスから受け取ったデータをCloud Pub/Subに受け流してくれます。

デバイス管理

  • 証明書を管理し、データ受信時に認証を行なう
  • デバイスを無効化する(通信をブロック)
  • デバイスにメッセージを通知する

プロトコルブリッジ

  • デバイスからIoT CoreにMQTT, HTTPでデータを送ると、Pub/Subに流してくれる

Quickstart

Quickstartでは、MQTTのサンプルスクリプトからIoT Coreにデータを送り、Pub/Subに入るところまで説明してくれています。簡単にできるのでここでは説明しません。

ただ、Quickstartの結果はなんだか味気ないので、IoTらしく可視化までやってみようと思います。
(この時点でIoT Core関係なくなってるってのは言いっこなし!)

DataStudioを目指す

Cloud IoT CoreのLPに、構成図があります。IoT Coreを起点としたIoTの標準的な構成のようです。
DataStudioを目指せばそれらしいのができるのではないか、ということでやってみました。
_スクリーンショット 2018-03-26 23.32.09.png
(Quickstartの通りに設定している前提で話を進めます。)

BigQueryのテーブルを作成

BigQueryのテーブルを作ります。
送るデータは、温度計を想定して以下のデータを含んでいることにします。

データ名 カラム名 モード
シリアル番号 serial_number STRING REQUIRED
温度 temperature FLOAT NULLABLE
時間 time TIMESTAMP REQUIRED

_スクリーンショット 2018-03-26 23.38.58.png

Cloud DataflowでCloud Pub/SubとBigQueryを繋ぐ

なんとPub/SubからBigQueryにデータを送るためのテンプレートが既に用意されています。
必須なのは以下の項目です。

項目名
ジョブ名 (なんでもいい)
Cloud Dataflow リージョン エンドポイント us-central1
Cloud Dataflow テンプレート PubSub to BigQuery
Cloud Pub/Sub input topic projects/[projectID]/topics/[topic]
BigQuery output table [project]:[dataset].[table_name]
一時的なロケーション gs://[bucket_name]/tmp

_スクリーンショット 2018-03-26 23.45.59.png

ジョブを実行すれば、よしなにやってくれます。
_スクリーンショット 2018-03-27 0.07.03.png

BigQueryでデータが入っているか確認しましょう。
_スクリーンショット 2018-03-27 0.05.39.png

DataStudioでグラフを作る

新しいレポートを作成します。
_スクリーンショット 2018-03-26 23.59.19.png

データソースを作成します。
_スクリーンショット 2018-03-27 0.00.47.png

_スクリーンショット 2018-03-27 0.01.58.png

そしてグラフを追加すればグラフがでてきます!
ものすごく簡単ですね!!
_スクリーンショット 2018-03-27 0.03.34.png

ところがどっこい

プロットが日単位になっているのです。。
_スクリーンショット 2018-03-27 0.09.17.png

いろいろ探してみましたが、どうやら現状では時間単位までしかできないようです。
DataStudioはBIツールの位置付けらしいですが、IoTだとせめて分単位でみたいですよね。。
_スクリーンショット 2018-03-27 0.11.30.png

Kibanaを目指す

かくなる上は、Kibanaを目指そう!ということで、調べてみたらいい感じに行けそうな感じでした。
Pub/Sub -> Logstash -> Elasticsearch -> Kibanaという経路です。
LogstashにはCloud Pub/Subからデータを取得するプラグインもあるので、至れり尽くせりです。
_スクリーンショット 2018-03-27 0.22.04.png

Cloud Launcherから仮想マシンをデプロイ

Logstash/Elasticsearch/Kibana全部入りのやつがありました!これをデプロイします。
_スクリーンショット 2018-03-27 0.40.36.png

パラメーターは、全部デフォルトでも大丈夫です。
余談ですが、ケチってMachine Typeをg1-smallにするとLogstashを再起動できませんでした。。

Cloud API アクセス スコープ

立ち上がったインスタンスでCloud Pub/SubのAPIが使えるようにします。
停止しないと編集できないので、一旦停止させてから編集します。編集が完了したら起動させましょう。
_スクリーンショット 2018-03-27 10.34.21.png

SSHログインして各種設定

できたインスタンスにSSHログインして、各種設定を行います。

最初にbitnamiの設定を読み込みます。

$ sudo /opt/bitnami/use_elk 

次に、LogstashのCloud Pub/Subプラグインをインストールしましょう。

$ sudo /opt/bitnami/logstash/bin/logstash-plugin install logstash-input-google_pubsub
Validating logstash-input-google_pubsub
Installing logstash-input-google_pubsub
Installation successful

インストールが完了したら、Logstashの設定を編集します。
topic, subscriptionの名前はCloud IoT CoreのQuickstart通りに勧めていれば、my-device-events, my-subscriptionになります。projects/[project ID]/topics/projects/[project ID]/subscriptionsの部分は不要です。
また、デフォルトだと受け付けるデータ量がかなり絞られているので、ガンガン送りたい場合はmax_messagesを調整しましょう。

/opt/bitnami/logstash/conf/logstash.conf
input
{
    google_pubsub {
        project_id => "[project ID]"
        topic => "[topic]"
        subscription => "[subscription]"
        codec => "json"
        # max_messages => 5
    }
}

filter {
  fingerprint {
    source => "message"
    target => "generated_id"
    method => "UUID"
  }
}

output
{

    elasticsearch
    {
        hosts => ["127.0.0.1:9200"]
        document_id => "%{generated_id}"
        index => "logstash-%{+YYYY.MM.dd}"
    }
}

最後にLogstashを再起動すれば完了です。

$ sudo /opt/bitnami/ctlscript.sh restart logstash
Unmonitored logstash
/opt/bitnami/logstash/scripts/ctl.sh : logstash stopped
/opt/bitnami/logstash/scripts/ctl.sh : logstash started
Monitored logstash

Kibanaの設定

Kibanaへのログイン情報は、Deployment Managerで確認できます。
Admin URLにアクセスして、ユーザー名、パスワードを入力してログインしましょう。

ログイン後は、インデックスパターンを作成します。
インデックスパターンを選択して、時刻を表すフィールドを指定すればOKです。
_スクリーンショット 2018-03-27 10.48.21.png

_スクリーンショット 2018-03-27 10.49.22.png

あとは、Visualizeメニューから、折れ線グラフを選んで、X軸Y軸の設定をしてやれば、グラフがでてきます!
やったね!!
_スクリーンショット 2018-03-27 10.46.05.png

データの調達

今回、mockmockというサービスからデータを送信しました。
_スクリーンショット 2018-03-27 9.25.02.png

IoT系のシステムはちょっと試すだけでもデータが必要で、その調達がなかなか面倒です。デバイスを用意するのも別の知識がいるし時間もかかります。かといって、スクリプトを書くのも地味に大変。。そして開発中のデバッグ、テスト、負荷試験などになるとなおさらです。

そんなときに役に立つのがこのmockmock。IoTのテスト用に仮想デバイスを提供し、指定したエンドポイントに疑似データを送ります。デバイスなしで簡単にIoTシステムのテストが可能になります。

Cloud IoT Coreがβ版の頃からデータの送信先として対応しており、正式リリースを伝える公式Blogでも紹介された、由緒正しきサービスです(๑•̀ㅂ•́)و ドキュメントもちゃんとあります!

まとめ

Cloud IoT Coreによって、デバイスからのデータを簡単にBigQueryに流し込むことができるようになりました。
もともとデータ分析が得意なGCPがIoTに本格参戦することによって、これからのIoT業界がどうなっていくのか楽しみです。

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