オリジナルの公開場所:https://www.nocobase.com/ja/blog/6-open-source-no-code-low-code-tools-for-software-agencies
はじめに
ソフトウェア受託会社が新しいクライアント案件に取り組む際、直面する課題はほぼ共通しています。クライアントは「とにかく早く成果を出してほしい」と求める一方で、安定性や柔軟性、そして将来的に長く使い続けられることも当然のように期待します。
こうした背景から、多くの受託会社がプロトタイプやPoCを短期間で構築する手段として、ノーコード・ローコードツールを活用しています。
しかし、すべてのノーコード・ローコードプラットフォームが、長期的なクライアントシステムの構築に向いているわけではありません。要件が変わり続け、ワークフローが複雑になり、権限管理がより細かく求められるようになると、多くのツールでは限界が見えてきます。
開発者コミュニティでも、ノーコードに対する見方はさまざまです。開発スピードを飛躍的に高められると評価する声がある一方で、ベンダーロックインやアーキテクチャの制約、複雑化したシステムを長期的に維持するコストを懸念する意見もあります。
実際にクライアント向けのシステムを提供する立場から考えると、ここで一つの本質的な問いが浮かび上がります。オープンソースのノーコード・ローコードプラットフォームの中で、数週間のデモではなく、数年にわたって使われ続けるシステムを本当に構築できるのはどれなのか、という問いです。
💡 続きを読む:PoC に最適なオープンソースのノーコード/ローコードツール 6 選
💬NocoBase ブログへようこそ。NocoBase は、あらゆる種類のシステム、業務アプリケーション、社内ツールを構築できる、拡張性に優れた AI 搭載のノーコード/ローコード開発プラットフォームです。完全なセルフホストに対応し、プラグインベースの設計で、開発者にもやさしい構成になっています。→ GitHub で NocoBase を見る
クライアント案件と社内プロジェクトの違い
多くのノーコードプラットフォームは、「社内向けに使われ、同じチームが長く運用する」ことを前提に設計されています。
ところが、クライアント向け案件に入った瞬間、この前提は簡単に崩れます。
外部クライアントのためにシステムを構築する場合、開発の進め方も、技術的な要求も、そして長期的な責任の重さも、根本的に変わってくるからです。
第一に、要件が変わるのは前提条件
クライアント案件では、最初のリリースはゴールではなくスタートにすぎません。要件は常に変わり続けます。新機能の追加、業務フローの見直し、過去の判断の修正が発生するのは日常的です。だからこそ、既存機能を壊さず、高い作り直しコストも発生させずに、継続的な改善に対応できるノーコード基盤が求められます。
第二に、デプロイと提供の難易度は一段階上がる
クライアント案件では、オンプレミスやプライベートクラウド、厳しい制約のある社内ネットワークなど、クライアント環境への導入が一般的です。そのため、セルフホスティングに対応し、デプロイやアップグレード、移行を計画的かつ制御可能に行えることが不可欠です。後になって問題が噴き出すような仕組みでは、現場は耐えられません。
第三に、リリースは終わりではない
クライアント向けシステムでは、本番公開は一区切りにすぎません。その後も、改善要望や不具合対応、機能追加は継続します。長期運用を想定していないプラットフォームを使うと、変更のたびに技術的負債が増え、運用の摩擦も大きくなっていきます。
最後に、コスト管理こそが利益を決める
これは最も現実的で、しかし軽視されがちなポイントです。変更や拡張、保守に手間とコストがかかるプラットフォームでは、リリースが成功してもプロジェクトはじわじわと赤字になります。最適なプラットフォーム選びとは、初期開発を早めることではなく、長期的な人件費を抑え、予測しにくいリスクを減らすことにあります。
クライアント案件のデリバリーにおける主要な比較ポイント
| 観点 | NocoBase | Appsmith | Budibase | NocoDB | ToolJet | Directus |
|---|---|---|---|---|---|---|
| オープンソース | ✅ | ✅ | ✅ | ✅ | ✅ | ✅ |
| セルフホストでの導入 | ✅ 標準対応・本番運用前提 | ✅ | ✅ | ✅ | ✅ | ✅ |
| データモデリング | 強力(リレーショナル・モデル先行設計) | 標準的 | 標準的 | 弱い(表操作が中心) | 標準的 | 強力 |
| リレーション表現 | 多対多や制約まで完全対応 | 制限あり | 制限あり | ⚠️ 主要用途ではない | 制限あり | 強い |
| 権限管理(RBAC) | ロール・データ・操作単位で細かく制御 | 最低限 | 最低限 | 最低限 | 最低限 | 強い |
| 業務フロー対応 | 標準搭載、実業務向け | 弱い | 一部対応 | ❌ | 一部対応 | ❌ |
| 拡張・カスタマイズ | プラグイン前提、軽量JS拡張が可能 | カスタムJS中心 | 限定的 | ❌ | カスタムJS中心 | フックによる拡張 |
| 要件変更への耐性 | 高い(継続的な改修を想定) | 平均的 | 平均的 | 低い | 平均的 | やや高い |
| 案件間での再利用 | 非常に向いている | 可 | 可 | 不可 | 可 | 可 |
| 長期クライアント案件への適性 | 非常に高い | ⚠️ 制限あり | ⚠️ 制限あり | ❌ 不向き | ⚠️ 制限あり | ⚠️ 制限あり |
NocoBase
ウェブサイト:https://www.nocobase.com
GitHub:https://github.com/nocobase/nocobase
GitHub スター数:20.8k
NocoBase は、データモデルとプラグイン型アーキテクチャを中核に設計された、オープンソースかつセルフホスト可能な AI ノーコード・ローコードプラットフォームです。軽量な社内ツールではなく、スケール可能で本番運用を前提とした業務システムの構築を目的としています。
クライアント案件の観点で見ると、NocoBase は「機能が決まったノーコードツール」というより、柔軟に拡張できる開発基盤に近い存在です。そのため、長期的な運用や保守、継続的な改善を担う制作会社や開発チームに適しています。
クライアント案件で NocoBase が力を発揮する場面
実際のクライアント向け開発において、NocoBase は特に次のようなプロジェクトで真価を発揮します。
1.AI 活用を前提、または段階的に取り入れるプロジェクト
NocoBase では、AI を「AI Employees」としてシステム内部に組み込みます。AI を後付けの機能として扱うのではなく、フォームやワークフロー、データ操作に参加する正式な役割として定義し、権限を明確に制御します。
- 業務フローの中で AI の支援を活用したい
- 将来を見据えて、無理なく AI を導入したい
- AI の操作範囲を厳密に管理したい
といった要件を持つプロジェクトに向いています。
たとえば、AI Employee がリード情報を分析し、営業チームに対して分類やフォローアップの提案を行うといった使い方が可能です。
2.データ構造・権限・ワークフローが複雑なシステム
多くのクライアントシステムの難しさは、画面ではなく裏側にあります。複数の業務データが絡み合い、ロールごとの権限管理や承認フローが必要になるケースです。
NocoBase は、リレーショナルなデータ設計、RBAC、ワークフローを基盤機能として備えており、スクリプト頼りのツールに比べて、長期的な保守負担を大きく減らせます。
内部データベースだけでなく、各種外部データベースや API データにも対応し、UI とデータを分離した設計により、複雑な業務にも耐えられる構造を実現しています。
さらに、フィールド単位の権限制御も可能で、多人数・多ロールのシステムに適しています。
3.要件が変わり続ける前提のシステム
クライアント案件では、初期リリース後の変更は避けられません。NocoBase はモデルファーストの設計により、データ構造を軸にシステムを拡張できるため、既存機能を壊さずに成長させることができます。
UI も画面上から直接編集でき、スピーディに改善を繰り返せる点は、長期運用において大きな強みです。
4.拡張やカスタマイズが前提となるプロジェクト
標準機能だけでは足りない場合でも、NocoBase はプラグインによるコード拡張を前提に設計されています。
軽量な要件であれば、フロントエンドの JS ブロックで柔軟に対応でき、スピードと保守性のバランスを保った開発が可能です。
NocoBase でよく構築されるクライアントシステム
実際には、NocoBase は CRM、プロジェクト管理、軽量 ERP、カスタマーサクセス、承認フロー、業界特化型管理システムなど、さまざまな分野で利用されています。
共通しているのは業種ではなく、構造です。複雑なデータ関係、継続的な要件変更、そして長期的な運用とコスト管理が求められるシステムにおいて、NocoBase は現実的で持続可能な選択肢となります。
Appsmith
ウェブサイト:https://www.appsmith.com/
GitHub:https://github.com/appsmithorg/appsmith
GitHub スター数:38.7k
Appsmith は、API を中心とした社内ツールや管理画面を素早く構築するための、オープンソースかつセルフホスト対応のノーコード・ローコードプラットフォームです。UI 構築のしやすさと、既存 API やサービスと直接つなげられる点が大きな特徴です。
クライアント案件の視点で見ると、Appsmith は複雑な業務システムというより、UI 主体の運用ツールや管理系アプリに向いたプロダクトだと言えます。
クライアント案件で Appsmith が向いているケース
実際の開発現場では、Appsmith は次のような場面で力を発揮します。
1.UI と操作性を重視するツール
管理画面や運用用パネル、データ操作インターフェースを短期間で用意したい場合、Appsmith の UI コンポーネントと API 連携は非常に有効です。
複雑な業務ロジックよりも、スピードと画面の分かりやすさを重視する案件では、少ない準備で素早く形にできます。
2.バックエンドがすでに存在するプロジェクト
既存のバックエンドやデータベースがあり、それを操作するためのフロントエンドだけを用意したい場合、Appsmith は導入コストが低く、展開もスムーズです。
この場合、Appsmith は既存システムの上に載る UI レイヤーとして機能し、複雑なデータ設計やワークフロー構築を行う必要はありません。
3.要件変更が少ないプロジェクト
データ項目や関係性、業務フローが早い段階で固まり、その後大きく変わらないことが前提の案件では、Appsmith を効率よく使えます。
長期的な拡張よりも、決まった構造を素早く実装するタイプのツールに適しています。
Appsmith でよく提供されるクライアント向けツール
実務では、Appsmith は社内管理ダッシュボード、データ管理ツール、運用・サポート画面、API ベースの業務ツール、シンプルなフォームシステムなどに多く使われています。
これらに共通するのは、UI の生産性と運用のしやすさを重視している点であり、データ構造やワークフロー、権限設計の複雑さは比較的抑えられていることです。
Budibase
ウェブサイト:https://budibase.com/
GitHub:https://github.com/Budibase/budibase
GitHub スター数:27.5k
Budibase は、データベースやテーブル形式のデータを土台に、業務アプリケーションを素早く構築できる、オープンソースかつセルフホスト対応のノーコードプラットフォームです。使いやすさとテンプレート主導の開発体験を重視しており、あらかじめ用意された UI コンポーネントを活用することで、短時間で形にできます。
クライアント案件の視点で見ると、Budibase は Appsmith と同様に、UI 主体のツールやシンプルな業務アプリに強いプロダクトです。データ構造やテンプレートが整っていれば、初期構築から納品までを非常にスピーディに進められます。
クライアント案件で Budibase が向いているケース
実際の開発現場では、Budibase は次のようなプロジェクトで力を発揮します。
1.シンプルなデータ管理が中心のシステム
データ入力や検索、簡単な更新、進捗や状態の管理が主な要件で、データ同士の関係も複雑でない場合、Budibase は最小限の準備で効率よく導入できます。
テーブル指向の設計と標準コンポーネントにより、初期開発の手間を抑えながら、素早く利用可能な状態にできます。
2.短期間での納品が求められるプロジェクト
初期バージョンをとにかく早く出す必要がある案件では、Budibase の設定中心の開発スタイルが有効です。
要件が比較的固まっており、スコープも限定的な短期案件であれば、重い設計作業を行わずに、実用的なシステムを短期間で提供できます。
3.既存データ構造をそのまま活用するアプリケーション
すでに整理されたデータベースやテーブル構造がある場合、Budibase をその上に重ねて UI を構築するだけでアプリケーションを作れます。
リリース後にデータ構造が大きく変わらない前提のプロジェクトでは、特に相性が良い選択肢です。
Budibase でよく提供されるクライアント向けシステム
Budibase は、シンプルな CRM、社内データ管理ツール、軽量な承認・ステータス管理アプリ、業務部門向けの運用ツールなどに多く使われています。
これらに共通するのは、複雑な業務ロジックよりも、分かりやすいデータ操作と UI の効率性を重視している点です。データモデルは比較的フラットで、ワークフローや権限設計もシンプルなケースが中心となります。
NocoDB
ウェブサイト:https://nocodb.com/
GitHub:https://github.com/nocodb/nocodb
GitHub スター数:59.2k
NocoDB は、既存のリレーショナルデータベースを、Airtable のように操作できるビジュアルなテーブルへ変換する、オープンソースかつセルフホスト対応のノーコードプラットフォームです。データの見やすさ、共同編集、スプレッドシート感覚の操作性に重きを置いています。
クライアント案件の視点で見ると、NocoDB は業務システム全体を構築するための基盤というより、データを分かりやすく共有・操作するためのレイヤーに位置付けられます。業務ロジックやプロセスはあえてシンプルに保たれています。
クライアント案件で NocoDB が向いているケース
実際の現場では、NocoDB は次のようなテーブル中心の用途で効果を発揮します。
1.スプレッドシート中心のデータ管理を改善したい場合
業務の中心が依然として表計算的なデータ管理にあり、Excel や Google Sheets では権限管理や運用に限界を感じている場合、NocoDB は手軽なアップグレード先になります。
スプレッドシート文化を維持しつつ、セキュリティや複数人利用を強化したいチームに適しています。
2.オープンソースの Airtable 代替を明確に求めるプロジェクト
SaaS を使わず、セルフホスト可能な Airtable 代替を探しているクライアントにとって、NocoDB は分かりやすく期待値のズレが少ない選択肢です。
用途はシンプルなテーブル管理と基本的なコラボレーションが中心で、複雑な業務フローや高度な権限設計は前提とされません。
3.データ構造が変わらない前提のシンプルなシステム
テーブル構造が安定しており、複雑なリレーションや将来的な業務拡張をほとんど想定しない場合、NocoDB は実用的で扱いやすい選択です。
既存の MySQL や PostgreSQL のデータを、そのまま分かりやすく見せたいケースにも向いています。
NocoDB でよく提供されるクライアント向けシステム
NocoDB は、Excel や Airtable の置き換え、シンプルな顧客・在庫・資産管理、データ入力や共有用のテーブル、表計算中心の社内コラボレーションツールなどで多く使われています。
共通しているのは、テーブル操作を主軸とし、業務ロジックは軽く、ワークフローや権限、長期的な拡張性への要求が高くない点です。
ToolJet
ウェブサイト:https://www.tooljet.com/
GitHub:https://github.com/ToolJet/ToolJet
GitHub スター数:37.1k
ToolJet は、AI によるアプリ生成とビジュアルなローコード開発を組み合わせた、オープンソースかつセルフホスト対応のプラットフォームです。自然言語で要件を入力して土台を作り、そこから画面やロジックを調整していく開発スタイルが特徴です。
クライアント案件の視点で見ると、ToolJet は複雑で長期運用される業務システムの基盤というより、素早く形にするためのプロトタイピングや社内向け業務ツールに適したプロダクトと言えます。
クライアント案件で ToolJet が向いているケース
実際の現場では、ToolJet は次のような場面で力を発揮します。
1.要件をもとに素早く試作したいプロジェクト
自然言語からアプリの雛形を生成できるため、デモや PoC、初期検証用のアプリを短時間で用意できます。
長期的な設計よりも、まず「動くものを見せる」ことが重要な案件では、有効な選択肢です。
2.データ統合を目的とした業務ツール
複数のデータソースや API をまとめて可視化・操作したい場合、ToolJet は手早く UI を構築できます。
既存システムを置き換えるのではなく、その上に載せる統合・表示レイヤーとして使うケースに向いています。
3.シンプルな業務フローや自動化が必要な場合
簡単な承認、ステータス更新、フォーム処理といった軽量な業務ロジックであれば、ToolJet の機能で十分対応できます。
ただし、複雑な業務プロセスや多段階のワークフローを中核に据えるシステムには適していません。
ToolJet でよく提供されるクライアント向けツール
ToolJet は、社内管理ツール、データ操作用の管理画面、シンプルな業務インターフェース、API ベースの管理パネルなどに多く使われています。
共通しているのは、UI の生産性とスピードを重視し、データ設計やワークフロー、権限制御は比較的シンプルに保たれている点です。
Directus
ウェブサイト:https://directus.io/
GitHub:https://github.com/directus/directus
GitHub スター数:33.7k
Directus は、既存データベースの上に重ねて使う、オープンソースかつセルフホスト対応のヘッドレスデータプラットフォームです。データへの統一的なアクセス、細かな権限制御、自動生成される API を提供し、ヘッドレス CMS やデータ中台として広く利用されています。
クライアント案件の視点で見ると、Directus は業務アプリ全体を構築するためのフレームワークではなく、データとコンテンツを管理・提供するための基盤レイヤーに位置付けられます。
クライアント案件で Directus が向いているケース
実際の現場では、Directus は次のようなプロジェクトで強みを発揮します。
1.コンテンツやデータが主役のプロジェクト
コンテンツ構造やデータスキーマを明確に定義し、それを複数のフロントエンドに API 経由で提供したい場合、Directus は非常に相性の良い選択肢です。
Web、モバイル、社内ツールなどで同じデータを使い回しつつ、UI 実装からは切り離したいケースに適しています。
2.データモデルが安定しており、アクセス制御が厳しい環境
Directus はデータ単位での権限制御と API 自動生成を備えているため、権限管理やガバナンスが重要なプロジェクトに向いています。
3.データ基盤としてシステムを支える役割
多くのクライアント案件では、Directus をアプリケーション層ではなく、共通のデータ基盤として配置することで価値が最大化されます。
Directus でよく提供されるクライアント向けシステム
Directus は、ヘッドレス CMS、データ配信基盤、フロントエンド向けのバックエンドサービス、複数アプリで共有されるデータプラットフォームなどに多く使われています。
共通しているのは、データ構造とアクセス制御、API の安定性を重視し、業務フローや UI、アプリケーション層の制御は別の仕組みに委ねている点です。
まとめ
オープンソースのノーコードプラットフォームは、それぞれ得意とするクライアント案件のタイプが異なります。重要なのは「どのツールが一番か」ではなく、自分たちがシステムのどのレイヤーを担おうとしているのかを正しく見極めることです。
- Appsmith、ToolJet、Budibase
これらは主にアプリケーション層や運用ツール層に特化したツールです。社内ツールや管理画面、業務用インターフェースを短期間で構築するのに向いていますが、システムとしての深さや長期的な拡張性は限定的です。
- NocoDB
NocoDB は、スプレッドシート協業とデータ可視化を中心としたツールです。セルフホスト環境で Excel や Airtable を置き換えたい場合には有力な選択肢ですが、複雑な業務システムを構築する用途には向いていません。
- Directus
Directus は、データとコンテンツを支える基盤レイヤーとして位置付けられます。データ管理やアクセス制御、API の一貫性が重視される場合に、バックエンドやデータ中核として使われることが多いプロダクトです。
- NocoBase
NocoBase は、拡張可能な業務システムの基盤として設計されています。要件が変わり続け、データ関係が複雑で、権限管理やワークフローがシステムの中心となるクライアント案件に特に適しています。
結局のところ、最適なツールとは、プロジェクトの性質、システムの役割分担、そして長期的な運用責任に最も合致するものです。
❤️ 最後まで読んでいただきありがとうございました。もし参考になったと感じたら、実際にクライアント向けシステムを構築・提供している方にもぜひ共有してください。
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