はじめに
金融系システムでは、正確性・確実性・信頼性が最優先です。
特に、発信・受信データや統合前金融機関情報など、条件が多い場合は「取りこぼしゼロ」を意識した設計が重要です。
この記事では、PostgresとJavaを例に、SQLとJavaの条件分担による安全な設計パターンを解説します。
健全性とは
金融システムの健全性は、次の要素で構成されます:
確実性:システムが落ちない、データの取りこぼしがない、大量データ・攻撃に耐えられる
正確性:金額・件数の誤差ゼロ、トランザクションの整合性
セキュリティ:不正アクセス・改ざん防止、通信の暗号化
運用性・監視:異常検知、障害復旧
金融システムでは「信頼」が最優先であり、健全性を高めることがその土台になります。
SQLとJavaの条件分担の考え方
- SQLでざっくり取得
最小限の条件だけをSQLで絞る
データ量が少ない場合は、全件取得してもパフォーマンスに問題なし
取りこぼしがないことを最優先
WITH base AS (
SELECT *
FROM transactions
WHERE transaction_date BETWEEN '2025-09-01' AND '2025-09-30'
)
SELECT * FROM base WHERE type='HASSIN';
SELECT * FROM base WHERE type='JUSHIN'; - Javaで条件分岐・整理
SQLでざっくり取った結果をJavaで振り分ける
条件が多くてもコードで整理できる
単体テストや統合テストで条件ごとの取りこぼし確認がしやすい
enum TransactionType { HASSIN, JUSHIN }
Map> grouped = transactions.stream()
.collect(Collectors.groupingBy(t -> t.getType()));
List hassinList = grouped.get(TransactionType.HASSIN);
List jushinList = grouped.get(TransactionType.JUSHIN);
テスト戦略
SQL単体テスト
境界値、増分データ、ゼロ件ケースを確認
DB上で正確に取得できているか検証
Java統合テスト
条件ごとの振り分けや集計を確認
取りこぼしや抜け漏れがないかチェック
まとめ
SQLで取りこぼしなくざっくり取得 → 正確性の土台
Javaで条件分岐・整理 → 保守性・テスト性・柔軟性を確保
条件の明文化とテスト → 境界値・増分データを必ず確認
金融システムでは「SQLで全条件まとめて一発取得」が必ずしも最適ではなく、ざっくり取得+Java振り分けの方が健全性・保守性・テスト性の面で安心です。