はじめに
- 本記事は、API Workflow について扱います。
- API Workflow は WebAPI をもちいたマイクロオートメーションの開発に特化したサービスです。
- 記事の内容は、個人の見解または確認結果であり、UiPath の公式見解ではありません。
- 製品仕様や参考画像は2025年11月28日時点(先行環境)のもので構成しています。
機能概要
API Workflow * Agents が組織のデータ活用を強力にサポートします!
- 課題:
- 顧客感情をはじめ、迅速で正確な意思決定に重要な顧客データをCRM、ERP、サポートプラットフォーム、その他の社内システムに分散・保持していることが多く、従業員が手作業で収集・分析するには時間がかかり、ミスが発生しやすくなります。
- これらのシステムの多くはAPIを公開していますが、そのデータを統合し、実用的なインサイトへと変換することは依然として課題です。
- ソリューション:
- API Workflowを使用すると、開発者はこれらの異なるシステムに接続し、API呼び出しをオーケストレーションし、生データを焦点を絞ったコンテキスト豊富なレスポンスに変換できます。これらのワークフローは、特定のビジネス上の課題に合わせてカスタマイズされた、モジュール式で再利用可能なデータ収集ツールとして機能します。
- Agentsは、ユーザーとこれらのワークフロー間のインテリジェントなインターフェースとして機能します。自然言語プロンプトに基づいてAPI Workflowを動的に呼び出し、リアルタイムのデータ取得を提供し、最も関連性の高い情報のみを表示します。これにより、コードを記述したりアプリケーションを切り替えたりすることなく、より深い分析と迅速な意思決定が可能になります。
- AgentsとAPI Workflowを組み合わせることで、静的なダッシュボードや手動検索を代替する、リアルタイム顧客データを処理するためのスケーラブルでインタラクティブな最新のメソッドを提供します。
開発イメージ
通常のワークフローでは、「+」ボタン押下時にはアクティビティを指定しますが、APIワークフローでは次のアクションから選択します。
- コネクタ:コネクションの作成、設定できます。
- HTTP:HTTP要求アクティビティと同じ
- スクリプト:Javascript によるコードを記述できます。
- 条件分岐:IF文を記述できます。
- ループ:繰り返し(コレクションの各要素 or 後判定)を利用できます。
- その他:「代入」「トライキャッチ」「待機」アクティビティを利用できます。
- 応答:任意の出力値を返却できます。
レスポンスのデータオブジェクトはJavascriptエディター上で簡単に操作できます。
従来のHTTP要求アクティビティでは、レスポンスのJSONテキストを逆シリアル化する等の手間がありました。
コードの生成はAutopilotが支援してくれるので、Studioの基本操作がわかる方であればどなたでもご利用いただけます。
応答アクティビティをもちいて、式エディターの編集結果をワークフローの実行結果として出力できます。
「ジョブを失敗としてマーク」を有効化するとOrchestratorのジョブステータスはエラーになります。
機能制限、その他仕様
- Studio Web で開発できます。
- ワークフローはJSONファイルとして保存されます。
- JavaScriptコードとJSONデータ操作をサポート
- 実行はサーバレス(Cloud Robot Serverless)でおこなわれます。※ランタイムの種類は選択できません。
- 新しい式ハンドラをプラグインすることで、Python などの新しい言語へのサポートも簡単に追加できます。※現時点ではプラグインの追加方法は確認できていません。
- ジョブの実行管理は Orchestrator でおこないます。タイムトリガーやイベントトリガーに登録できます。
- パブリッシュしたAPI Workflow は Maestro, Agents, Workflow から呼び出せます。
使いどころ考察
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典型的なユースケース:
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システム間データ連携の自動化
- 複数のAPI呼び出し、データの取得、JavaScriptコードによるフィルタリングとマージ、そしてREST API経由での他システムへの結果連携
- (例)
- 受注処理の自動化:ECサイトから受注データをERPシステムに自動連携
- 顧客データの同期:CRMとERPシステム間での顧客情報の自動同期
- (例)
- 複数のAPI呼び出し、データの取得、JavaScriptコードによるフィルタリングとマージ、そしてREST API経由での他システムへの結果連携
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システム間データ連携の自動化
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APIワークフローは Maestro や Agents(tool)、RPA(「ジョブを実行」アクティビティ) から簡単に呼び出せるので、マスタ参照やエージェントのコンテキスト渡しで役立ちます。
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エージェントの企業システムとの安全な対話
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複雑なビジネスロジックを再利用可能なAPIとしてモジュール化
おまけ
Autopilot で自動生成
画面右側のサイドバーの「✨」をクリックし、自動生成したい処理の内容を自然言語で記述します。
本例ではOrchestratorから非稼働日カレンダーの情報取得を指示しています。
自動生成されたアクティビティのプロパティを確認し、問題なさそうであれば「Accept」ボタンを押下します。
通常のワークフローの自動生成とは異なり、Integration Service のコネクション登録のあるイベント処理であれば、調整なしで『成功』するワークフローを生成してくれたりします。
エージェントへのコンテキスト渡し
Agent Builder のツールにジョブの実行結果取得とリランロボットを紐づければ、最新のジョブ結果から必要なもののみ自律的にリランさせることも簡単に実現できます✨
さいごに
いかがでしたでしょうか。
Integration Service のコネクションがないWebAPIでどこまで活用できそうかはみれてませんが、個人的にはもうAPI開発のスタンダードです(´ω`)
最後までお読みいただきありがとうございます(・ω・)ノ











