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Laravelメール送信機能の実装でmailtrapやGmailのSMTPサーバーを使ってみる

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内容

Webアプリケーションを制作するに当たり、メール送信機能が必要であることが多々あるかと思います。
今回はLaravel5.8の環境下で、mailtrapを使用と、GmailのSMTPを使用したメール送信の2つのパターンで機能実装をしてみたので、その実装過程を纏めて投稿します。

環境

macOS Mojave 10.14.6
Laravel Framework 5.8.33

1. SMTPサーバー

  • 仮想のSMTPテストサーバーmailtrapを使って簡易的に実装
    • 実際のメールアドレスを使用せず、mailtrapサイト上で内容等を確認できるため、送信機能のテストが簡易的に行える
    • 開発段階で適当に入力したメールアドレスが実際に存在しても送信されることはない
  • GmailのSMTPサーバーを使用して実装
    • 実際にメールが送信される

2. mailtrapを使用する場合の設定

2.1 mailtrapのアカウント作成

メールアドレスで新規登録もしくは、既存のGmailやgithubアカウントも使用できる。
https://mailtrap.io/register/signup?ref=header
スクリーンショット 2019-08-29 16.56.40.png

2.2 SMTPの情報をLaravelの設定に反映させる

2.2.1 設定値の確認

sign in したらdemo inboxを開く
スクリーンショット 2019-08-29 17.02.52.png

IntegrationよりLaravelを選択
スクリーンショット 2019-08-29 17.05.47.png

SMTP settingsの情報をenvもしくはconfig/mail.phpのどちらかに設定(念のため両方)
スクリーンショット 2019-08-29 17.06.59.png

2.2.2 実際に設定する

上記で確認したenvもしくはconfig/mail.phpの値をそれぞれのファイルの該当部にコピペする

.env
MAIL_DRIVER=smtp
MAIL_HOST=smtp.mailtrap.io
MAIL_PORT=2525
MAIL_USERNAME=4b5fb1796bf652  // コピペの内容のままで良い
MAIL_PASSWORD=22c902aa6ac123  // コピペの内容のままで良い
MAIL_FROM_ADDRESS=hoge@gmail.com  // どのアドレスから送信するかを記載
MAIL_FROM_NAME=name  // 名前を適当に設定

上記内容をconfing/mail.phpでも同様に設定する

設定完了後は各種キャッシュクリア

$ php artisan cache:clear
$ php artisan config:cache

3. GmailのSMTPを使う場合の設定

GmailのSMTPを使用する場合はセキュリティの都合上、Gmailアカウントの設定変更が必要となる。

  • 安全性の低いアプリ許可をオンにする方法
  • 二段階認証を有効にし、アプリパスワードを発行する方法

3.1 安全性の低いアプリ許可をオンにする方法

  • 安全性の低いアプリの許可をオンにする
    • https://myaccount.google.com/lesssecureapps
    • こちらは、二段階認証を有効にしている場合はオンにできない仕様である。すでに2段階認証が有効にされている場合は設定を解除しても良いが、下記、二段階認証有効下でアプリパスワードを発行する方法をオススメする
  • .envファイルを下記の通り設定する
.env
MAIL_DRIVER=smtp
MAIL_HOST=smtp.gmail.com
MAIL_PORT=587
MAIL_USERNAME=hoge@example.com  // メールアドレスを記載(下のFROMと同じで良い)
MAIL_PASSWORD=hogehogehoge  // Gmailアカウントの生のパスワード
MAIL_FROM_ADDRESS=hoge@example.com  // どのアドレスから送信するかを記載
MAIL_FROM_NAME=name  // 名前を適当に設定

上記内容をconfing/mail.phpでも同様に設定する

設定完了後は各種キャッシュクリア

$ php artisan cache:clear
$ php artisan config:cache

3.2 二段階認証を有効にし、アプリパスワードを発行する方法

  • 二段階認証の有効化
  • アプリパスワードの発行
    • 簡単に言うとenvファイルで設定するMAIL_PASSWORDに記載するパスワードを発行すること
    • ログインしたアカウントのGoogleアカウントページのセキュリティよりアプリパスワードを設定する。
      • アプリを選択では「メール」を選択する
      • デバイスを選択では使用しているデバイスを選択する
    • 設定が終わると16桁のアプリパスワードが発行されるため、それをenvファイルのMAIL_PASSWORDに記載
    • 注)デプロイするアプリケーションごとに発行する必要があり、使い回しだと認証が通らないので注意。(localで使用したものをデプロイ先で使えない)

スクリーンショット 2019-08-29 18.38.27.png

envの設定値は、「安全性の低いアプリ許可をオンにする方法」の場合と比較し、MAIL_PASSWORDの内容が異なる

.env
MAIL_DRIVER=smtp
MAIL_HOST=smtp.gmail.com
MAIL_PORT=587   // 587にする
MAIL_USERNAME=hoge@example.com  // メールアドレスを記載(下のFROMと同じで良い)
MAIL_PASSWORD=hogehogehoge  // 発行したアプリパスワードの設定
MAIL_FROM_ADDRESS=hoge@example.com  // どのアドレスから送信するかを記載
MAIL_FROM_NAME=name  // 名前を適当に設定

上記内容をconfing/mail.phpでも同様に設定する

設定完了後は各種キャッシュクリア

$ php artisan cache:clear
$ php artisan config:cache

4. Mailableクラス

設定値の入力が完了すれば、次は機能面の実装
Mailableクラスでは送信するメールの情報やその内容を設定できる

4.1 Mailableクラスの作成

次のコマンドを実行すると、app/Mail/SamleMail.phpを生成される
今回はクラス名をSampleMailとする

$ php artisan make:mail {クラス名}
# 今回、作成するクラス名
$ php artisan make:mail SampleMail
  • 生成されたapp/Mail/SampleMailbuild()メソッドに送信するメールの送信元情報や、メールの内容を追記する
  • メールの送信元や、メールの内容で状況に応じて変数を使用したい場合があるが、変数を使用する場合としない場合と2通り説明する

4.2 変数を使用せず、決まった送信元から決まった内容を送信する場合

app/Mail/SamleMail.php
<?php

namespace App\Mail;

use Illuminate\Bus\Queueable;
use Illuminate\Mail\Mailable;
use Illuminate\Queue\SerializesModels;
use Illuminate\Contracts\Queue\ShouldQueue;

class SampleMail extends Mailable
{
    use Queueable, SerializesModels;

    /**
     * Create a new message instance.
     *
     * @return void
     */
    public function __construct()
    {
        //
    }

    /**
     * Build the message.
     *
     * @return $this
     */
    public function build()
    {
      return $this
          ->from('hoge@sample.com') // 送信元
          ->subject('テスト送信') // メールタイトル
          ->view('mail.send'); // メール本文のテンプレートとなるviewを設定
    }
}

4.3 変数を受け取る場合

今回、下記の例では次の変数$contentをControllerから受け取ることとする
$content = ['name' => 'fuga', 'mail' => 'fuga@example.com'];
※Controller側の設定は次項で説明

app/Mail/SamleMail.php
<?php

namespace App\Mail;

use Illuminate\Bus\Queueable;
use Illuminate\Mail\Mailable;
use Illuminate\Queue\SerializesModels;
use Illuminate\Contracts\Queue\ShouldQueue;

class SampleMail extends Mailable
{
    use Queueable, SerializesModels;

    /**
     * Create a new message instance.
     *
     * @return void
     */

    // 引数で受け取る変数
    protected $content;
    // コンストラクタ設定
    public function __construct($content)
    {
        // 引数で受け取ったデータを変数にセット
        $this->content = $content;
    }

    /**
     * Build the message.
     *
     * @return $this
     */
    public function build()
    {
      return $this
          ->from('hoge@exapmle.com') // 送信元
          ->subject('テスト送信') // メールタイトル
          ->view('mail.send') // メール本文のテンプレート
          ->with(['content' => $this->content]);  // withでセットしたデータをviewへ渡す
    }
}

5. Controllerの設定

Controller側では送信先とMailableクラスの振り分けを行う

Controller
use App\Mail\OrderMail;
use Illuminate\Support\Facades\Mail;

public function store(Request $request){
  // フォームからのリクエストデータ全てを$contentに代入
  $content = $request->all();

// 特に変数を渡さない場合
Mail::to($content->email)->send(new SapmleMail);
// データの入った変数を渡す場合
Mail::to($content->email)->send(new SampleMail($content));

6. メール本文のテンプレート

Mailableクラスで設定したviewのメール本文のテンプレートの作成

views/mail/send.blade.php
// withで変数を受け取った場合は変数を使用できる
{{ $contact->name }} 
メール送信完了

7. メールの送信

以上で、メール送信機能が完成。
mailtrapではこのような感じでで表示されるようになる。

スクリーンショット 2019-08-29 17.09.39.png

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