はじめに
スマートフォン(Galaxy S26)とARグラス(XREAL One)を組み合わせることで、ノートPCを持たずに「視界いっぱいの大画面」で作業できるモバイル開発環境を構築しました。
Google Compute Engine(GCE)をリモート開発サーバーとし、VS Code Remote Tunnels を経由させることで、ブラウザ(vscode.dev)からデスクトップ版と遜色ないIDE環境にセキュアに接続できます。
全体構成と開発スタイル
- 端末: Galaxy S26(ホスト・通信・処理)
- ディスプレイ: XREAL One(USB-C DisplayPort Alternate Mode接続による仮想大画面)
- 開発基盤: Google Cloud Platform - Compute Engine(Ubuntu Linux)
- 接続プロトコル: VS Code Remote Tunnels(HTTPS / WebSocket経由、ポート開放不要)
[ GCE インスタンス (Ubuntu Linux) ]
└─ code tunnel デーモン (systemd)
│
│ 安全なトンネリング接続
▼
[ vscode.dev (Tunnel Relay) ]
│
│ HTTPS
▼
[ Galaxy S26 (Chrome / PWA) ] ── (DisplayPort Alt Mode) ──▶ [ XREAL One (仮想空間ディスプレイ) ]
▲
└── (Bluetooth) ── [ 折りたたみキーボード / トラックボール ]
カフェの小さなテーブルや移動中の座席でも、ポケットからスマホとARグラスを取り出すだけで、視界に作業領域が広がります。
サーバー側(GCE)の構築手順
1. VS Code CLI のインストール
GCEインスタンスにSSHで接続し、スタンドアロンのVS Code CLIをダウンロードして配置します。
# VS Code CLI のダウンロードと展開
curl -Lk 'https://code.visualstudio.com/sha/download?build=stable&os=cli-alpine-x64' --output vscode_cli.tar.gz
tar -xf vscode_cli.tar.gz
# パスの通ったディレクトリへ移動
sudo mv code /usr/local/bin/
rm vscode_cli.tar.gz
2. トンネルの認証とマシン名設定
手動で一度起動し、GitHubまたはMicrosoftアカウントでデバイス認証を完了させます。
code tunnel
コンソールに認証URL([https://github.com/login/device](https://github.com/login/device))とコードが表示されるため、ブラウザでアクセスして認証します。任意のホスト名(例: gce-dev-server)を指定すれば準備完了です。
3. systemd によるバックグラウンド常駐化
SSHセッションが終了してもトンネル接続を維持するため、サービスとして登録します。
# サービスのインストールと常駐化
code tunnel service install
サービスの稼働状況は以下で確認できます。
code tunnel service log
クライアント側(Galaxy S26 × XREAL One)のセットアップ
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XREAL One を Galaxy S26 に接続
- スマホのUSB Type-CポートにXREAL Oneを直結します。
- Samsung DeXが自動起動し、グラス内にデスクトップライクなマルチウィンドウ環境が投影されます。
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ブラウザから接続
- DeX環境下のブラウザ(Chromeなど)で vscode.dev を開きます。
- 画面左下の「リモートメニュー」から 「トンネルに接続... (Connect to Tunnel...)」 を選択します。
- サーバー設定時と同じアカウントでサインインし、登録したマシン名(
gce-dev-server)を選択します。
モバイル×AR運用のポイント
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視界の広さとプライバシーの両立:
- スマートフォンの小さな画面に縛られず、XREAL Oneによる仮想大画面でエディタ・ターミナル・プレビューの分割表示が快適に行えます。
- 外出先でも周囲から画面を覗き見られる心配(ショルダーハッキング)がありません。
-
電源・給電対策:
- ARグラス使用中はスマホ側のバッテリー消費が早まるため、給電(PDパススルー)に対応した小型のUSB-Cハブや専用アダプタを併用するのが長時間の安定運用に効果的です。
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入力デバイスの選定:
- Bluetooth接続の薄型キーボードと親指操作のトラックボール(NapePro等)を組み合わせることで、膝の上など設置スペースがない場所でもコーディングできます。

