本記事は数学講座2.3数列極限の性質を勉強して投稿したメモです。詳細は元の素晴らしい講座のページをチェックしてください。
数列の極限の一意性 (Uniqueness of the limit of a sequence)
定理(数列の極限の一意性): もし数列${a_n}$が収束するならば、その極限は一意です。
参照:数列極限の厳密な定義
以下はその極限は一意の証明です。
有界数列 (Bounded sequence)
数列 {$a_n$} の定義について:
- $\forall n\in\mathbb{Z}^+,a_{n}\le A$ である場合、この数列は 上界 を持つと言い、$A$を数列の 上界 と呼びます。
- $\forall n\in\mathbb{Z}^+,a_{n}\ge B$ である場合、この数列は 下界 を持つと言い、$B$を数列の 下界 と呼びます。
- $\forall n\in\mathbb{Z}^+,|a_{n}|\le M$ である場合、この数列は 有界 であると言い、$M$を数列の 界 と呼びます。
収束数列の有界性 (Boundedness of a convergent sequence)
数列 {$a_n$} が収束する場合、必ず数列 {$a_n$} は有界です。
- 収束 $→$ 有界
- 発散 $→$ 無界
- 有界 $→$ 収束、発散
- 無界 $→$ 発散
収束数列の保符号性 (Preservation of signs in a convergent sequence)
もし $\displaystyle\lim_{n\to\infty}a_n=L $であり、$L > 0(または L < 0)$であるならば、$\exists N\in\mathbb{Z}^+ $であって、$\forall n > N$ に対して $a_n > 0(または a_n < 0)$となります。
部分数列 (Subsequence)
数列 {$a_n$} の定義について:
数列 {$a_n$} から任意の数を取り出し、その順序を保ちながら、且つ無限、そうして得られる数列を、元の数列 {$a_n$} の 子数列 と呼びます。
例えば、数列 $\displaystyle{\frac{1}{n}} $から任意の数を選び、順序を保ちながら無限に取り出すと、下記の図に示されるような数列の部分数列が得られます。
収束数列の部分数列 (Subsequence of a convergent sequence)
定理(収束数列の部分数列も収束する)
数列 {$a_n$} が$L$に収束する場合、その任意の部分数列も収束し、その極限値も$L$となります。
以下のように、元の数列及び部分数列の極限値が0です。
参照